「見て見てー、こんなの捕まえちゃったー。」
ウンコの手には生きたままのネズミが握り締められていた。
「お前なーーー!!こんなもん・・
(いや、まてよ。
本来ネズミをとるのは猫の習性だから、頭ごなしに叱るのはよくないな。)
よ、よくやったな、ウンコ。え、偉いぞ・・・」(ひくひく)
「ご主人さま・・・、あんまり嬉しそうじゃない。」
ぷちっ
「当たり前じゃ、このボケ!!!
猫の習性だと思ったから誉めてやったのに、
何が悲しくて、飼い猫からネズミを恵んでもらわにゃならんのだ!!
拾うならもっといい物、拾ってこんかい!!!」
「ムカっ、
あたし、ご主人さまにあげるなんて一言も言ってないわよ。
これは私のおもちゃなんだから。
ご主人さまにはちょっと見せただけよ。」
ウンコはそう言ってネズミで遊び始めた。
しかしそれは、「遊び」と呼ぶにはあまりに凄惨な光景であった。
ウンコの爪の餌食となったそのネズミは見る間に肉塊と化していった。
そして、朝っぱらからそんな光景を見せつけられる羽目になった俺は、翌日まで食欲がわかなかった。