恋とか愛とかやさしさなら 一穂ミチ | なほの読書記録

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【あらすじ】


カメラマンの関口新夏(30歳)と会社員の神尾啓久は交際5年となり、互いに結婚を考えていた。

新夏の両親は新夏が2歳の時に離婚し、今は写真館を営む父親と二人暮らしをしているが、時々母親とも会っている。

啓久は東京駅の前で新夏にプロポーズをした日の翌日、通勤電車の中で女子高生のスカートの中を盗撮し、すぐにその場で捕まってしまう。

啓久が”出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こして、二人の関係は一変してしまう。


前半の「恋とか愛とかやさしさなら」は、新夏の目線で描かれており、新夏は、「二度としない」と誓う啓久を信用し、許すことができるのか心が揺れ動く。そして、やり直すことができるのか思い悩む。


後半の「恋とか愛とかやさしさより」は、犯罪を犯してしまった啓久の視点で描かれており、盗撮をした啓久と被害者の女子高生が再会してしたことをきっかけに、啓久の考え方が変わっていく。


恋とか愛とかやさしさなら?


信じるとは? 許すとは? 愛するとは?


【雑感】

他人事みたいな雑感になってしまいますが、性癖は人それぞれなのだと、改めて感じました。

相手の性癖を生理的に受け入れられるかどうかが、やり直せるかどうかのポイントだと思いました。

被害者の女子高校生・小山内莉子のキャラが際立っており、その両親も一癖(毒の)ある、あり得ないくらいぶっ飛んだ強烈なキャラの人たちでした。

啓久が莉子のことを理解し、ルックスにこだわらずやさしく接したことから、「尊重されるのって、いいもんだね」と言った莉子の言葉が心に残りました。