年が明け、もう日付は2月に変わろうとしています。
早いですね・・・
私ごとですが・・・昨日84歳の伯父が天国へ旅立って行きました。
伯父は認知症を患い昨年9月に治療目的で入院しました。
しかし、約5ヶ月の間にだんだん全身状態が低下し食事も口から
取ることは困難となり体重も半分くらいかと思うほど痩せてしまいました。
医師からは栄養を摂る手段をいくつか説明を受けましたが、生前、
伯父が延命を強く拒否していた事もあり叔母と私は悩んだ結果
そのままの様子で伯父を見守る事を選択しその一週間後が昨日でした。
伯父は一年くらい前から家に居ながらも「家に帰る。」と外に出て行き、
妻である叔母にも「あなたは誰ですか?私の家庭を壊す気ですか?」と
自分を誘惑する他人の女性と思い、呆れた叔母が「じゃあなたの奥さんは
どんな人なの?」 と叱責すると「あなたほど綺麗じゃないけど・・」と
叔母も思わず噴き出してしまったという笑い話を幾つも残してくれました。
私は今までたくさんの高齢者の方と出会いたくさんの事を教わってきました。
認知症の対応に多少は経験があると言っても伯父と向き合う事はまた複雑な
感情がこみあげて来るものだと思いました。次第に変わり果てていく伯父の姿に
叔母が悲しみそれでも少しずつ受け入れ覚悟を決めていこうとする姿に
私はただ寄り添う事しかできませんでした。
最期は酸素12ℓを流してもらい、一生懸命呼吸し頑張って生きようとした
伯父でした。
賑やかな事が好きで食通と自負していた伯父は5カ月ぶりに自宅に帰り家族に
囲まれきっと喜んでくれていると思います。若い頃からのアルバムを開き伯父は
昔と変わらないやんちゃ坊主がそのまま大人になり・・・おじさんになり・・・
おじいちゃんになって自分らしく生きたのだと思え、流れる涙と共に
心の中が温かくなりました。
毎日、入居者様のケアを通して「これで良いのか」と自問自答しながら時に
後悔し、悩み、落ち込みながらもまた入居者様の笑顔に励まされ、教えられ、
明日に繋がっています。
生きている間は自分が生きている意味を分かる訳もなく
人生が終わった時に周りの人たちが生きている意味を感じるものなのかな・・・
と改めて思いました。
-あらいみほ-