>EP盤

>タイトル:約束

>アーティスト:アカシック

>リリース日:2023年 11月 25日

>記事作成日:2023年 12月 21日






聴きました!


あの解散って何だったの?というか、可愛い連中って何だったの?というか(笑)。そうして、謎が謎を呼んでしまうくらいに“普通”に、新譜リリース。肩肘張るでもなく、大きく何かを変えるでもなく。フツーに聴いて、フツーに良くて、あとから「………あれ?解散してなかったっけ??」という(笑)。




『失爽宣言』

サウンドとアレンジは、この上なく爽快感のあるアッパーチューンなんですけどね…まぁでも、歌詞は、確かにいっこも爽やかじゃない(笑)。何でしょうね…ぼくには、ダメ男とそれを許しちゃう系女の最悪な組み合わせのカップルの歌に聴こえました(笑)。歌詞の意味が汲み取りきれない部分があるので、聴き込んだらそういう事じゃなかったってなるのかもしれないけども。今んとこ、ぼくの頭の中では、駄カップルの歌。

曲全体の雰囲気としては、凄くアカシックっぽいなと思いました。


『あっぱれ』

アレンジが面白いですねこの曲。ピアノが醸し出す、ちょっと妖しげででもそれ以上にファニーな感じが独特。縦ノリなのに、“ピアノ曲”。

メロディもおかしい(笑)。もっと分かりやすいメロディをサビに当てれば、もっと分かりやすいポップチューンになったろうに…そうしない辺りが、凄く好き。

ちなみに、歌詞はもっとおかしい(笑)。


『サブカルの域を出ない』

一転、非常に分かりやすいミドルバラード。恐ろしくキャッチーなメロディに、哀歌っぽくすらあるギターのリフに、ドラマチックな鍵盤に。美しいロックバラード。

曲タイトルだけがおかしい(笑)。おかしいというか、違和感。この曲にそのタイトルを充てるの⁉︎っていう。そういうところが本当に好き。


『違法症』

どこをどう切り取っても、キラキラなポップチューン。このオケなら、アイドルが歌ってたっておかしくない。そんなキャッチーな曲のタイトルには、“違法”という物々しい言葉が。でも、今回の5曲の中で、いちばん歌詞の内容を端的に表現した曲タイトルだなぁとも思う。

理姫さんの書く歌詞は、どれも必ず狂気が潜んでいて良いですよね。


『TOBACCO』

美しく、なおかつ感傷的なロッカバラード。メロディは引き続き圧倒的にキャッチーで、アレンジはメロディを過不足なく彩る絶妙な匙加減。

サビの高音部分だけ、ボーカルがちょっと雑な感じがしちゃって残念だったけれども。“整える”事よりも“そのままを出す”事でエモーショナルな雰囲気を強調する意図があるのかもしれないけど…ぼくは、雑味に感じてしまいました。特に、バース部分なんかがとてもシルキーで“整った”歌い方だったから。これが、全編に渡って粗野な雰囲気で歌われていたら、それはそれで完成された曲になっていた可能性もある気がしますが。高い箇所だけ粗い歌い方だったので、「単に声出しづらかったんじゃないかな?」とかいう邪推に繋がってしまいました。

でも、繰り返しますが、メロディとアレンジはとても美しく、とても良い曲だと思いました。




そんな、計5曲。


ぼくは、このバンドの特徴と魅力は、本心の見えなさだと思っていて。どこまで真面目にやっていてどこからフザケてんのかが、全然見えない。「この曲、超共感。泣ける!」と思うような歌詞のアイデアを、とんでもなくゲスいところから引っ張ってきてる場合もありそうだし(笑)、逆に「どんだけフザケてんだよ!」って思う歌詞に物凄く真摯な想いを込めている場合だってありそう。

歌詞のみならず、アレンジのアイデアにしたって、メロディの持って行き方にしたって、いずれもそう。その本心の見えなさに翻弄されるのが、割と好きで。本作も、その感じがふんだんで、良かったっす。


それにしても…この人たち、解散してませんでしたっけ?(笑)。






お気に入りは、

#01 『失爽宣言』

#03 『サブカルの域を出ない』

#05 『TOBACCO』






この作品が好きなら、

・『消えない』/赤い公園

・『ループする』/モルヒネ東京

・『骨抜きE.P.』/ポルカドットスティングレイ

などもいかがでしょうか。






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