>オリジナルフルアルバム

>タイトル:The Goldmine

>アーティスト:GLIM SPANKY

>リリース日:2023年 11月 15日

>記事作成日:2023年 12月 11日






聴きました!


最新作は、“金脈が見つかる鉱山”という意味なんだそうな。英語力ゼロのぼくは最初、「ゴールドは私のもの⁉︎」とか思ったけど(笑)。




『The Goldmine』

タイトルチューンからスタート。

“らしい”、ラウドなロックチューン。“らしさ”はありつつ、重心の低さは普段以上。とにかく重たい。ズシンとくる音とアレンジ。

リズム隊がゴツゴツしているのがいいですね。それこそ炭鉱夫を思わせるような、筋骨隆々で武骨なサウンド。


『Glitter Illusion』

緊張感がありつつ、でも一方で大胆さも併せ持つ、不思議な曲。たったのひとつもミスタッチが許されないような緊張感が漂いつつ、でも「すべてフィーリングなのさ!」と言い放つようなギターで。

なんとなく、ハロウィンが似合いそうな“キャッチーなおどろおどろしさ”がある曲(歌詞がハロウィンを歌ってるとか、そういう事ではないです)。


『光の車輪』

前曲の妖しい雰囲気とは真逆の、ストレートで爽やかさを感じられる曲。アコースティックテイストの強いオケに、前向きで力強い歌詞。どこまでも突き抜けるような、勢いに満ちた曲。

大事な仕事に向かう電車で、自分を鼓舞するために聴きたい。


『ラストシーン』

洒脱。この方々特有の“刺々しさ”みたいなもの(褒め言葉)は控えめで、誰の耳にも聴きやすいミドルチューンだと思う。女性向けの化粧品類とかアパレル系のタイアップだって似合いそうな、都会的でスタイリッシュなアレンジ。


『真昼の幽霊(interlude)』

まるで夏の高原のような、爽やかなアコースティックチューン。柔らかで、それでいてキレのあるアコギの音は、LOVE PSYCHEDELICOあたりを思い出しますね。


『Summer Letter』

前曲から切れ目なくこの曲へ。こちらも、爽やかさと静謐さが印象に残るアコースティックチューン。

この曲、大好きだわぁ…歌詞には、ある種の生活感のようなものがある。一方で、この世のものとは思えない透明感も感じるんです。外国の、底が見えるような透明度の高いビーチとか、もしくは雨上がりの眩しい空気とか。そういう感じ。

歌には凛とした強さがあり、それは、悲しみを知っている人にしか出せない強さ。しなやかさのある強さ。優しい曲なんだけど、同じくらい強い気持ちを貰える歌。

もう一度言っておきます。この曲、大好きだ。


『Odd Dancer』

ビートルズ的なエレキの音から始まる。再びロックなサウンドへ。ここから後半戦開始って感じがする。

とてもユーモア溢れるアップテンポナンバー。ギターにもボーカルにも、何というか、“余裕”を感じる。“精一杯”ではなくて。遊びがありますね。


『愛の元へ』

こちらは、どこか斜に構えたようなヒネクレ感がある曲。埃の舞う荒野が似合うというか…荒々しさがあるというか。野生味を感じさせつつ、でも音自体は数学的にキッチリと組まれているものだから、とても気持ちが良いんだ。

アルバムを流れで聴いていても、この曲だけリピートして3回くらい聴いちゃうくらい好き。


『不幸アレ』

まずタイトルが(笑)。“幸あれ”なるフレーズなら、古今東西あらゆる作品でお目にかかれますが。

毒っ気モリモリ。速効性の、痺れる系の毒だなこりゃ。もしくは、電流喰らう感じにも近いのかも。特に、サビの四つ打ちのドラムスにやられる。このバンドにおいて、ヘドバンしたくなるような曲は珍しいですね。とにかく爽快。豪快。


『Innocent Eyes』

本編ラストの曲。本編ラストなんだけど、なんかここから始まるような、拓けていくような開放感と力強さとが溢れ出してくるエネルギッシュなナンバー。

冒頭、男声と女声がユニゾンするコーラス辺りにはちょっとYOASOBIみがある気がしたけど(笑)、本編については誰々っぽいなんてものがなく、かと言って“GLIM SPANKYらしい”か?と問われるとそれも違う…新しい境地を感じました。疾走感はあるけど“圧”でグイッと押し出す感じではないし、パッショナブル&エモーショナルではありつつダンサーのように“外に放射する”ようなソレではなくスタート前の100m走者のように内に秘めるタイプのものだし。そういう意味では、新しいGLIM SPANKYを感じた。

この曲もまた、凄く好きだ。


『怒りをくれよ(jon-YAKITORY Remix)』

ボーナストラックという扱いのこの曲。オリジナルの、(それこそこちらはダンサーのように外に放射するタイプの)エモーションはそのままに、もっとダンサブルで軽快でデジタルの匂いが強いオケになってる。これ、ジャンル的にはジャングルって言って良いのかな(ジャンルとかよく分からないので、言い切れない)。凄く動的で、スポーティで、オシャレ。スポーツ中継とかで使われそう(笑)。




そんな、計11曲。


今回も良かったなぁ。

毎回言ってる気がするけど、変えるところと変えないところのバランスが絶妙だから、新作が出るたびにとても楽しく聴けるんだ。変化が多過ぎると「ぼくが期待してたヤツじゃない」ってなっちゃうし、逆に変化がなさ過ぎると「マンネリ」って感じちゃう。そのどちらも感じさせない絶妙な匙加減。すごい。






お気に入りは、

#01 『The Goldmine』

#05 『真昼の幽霊(Instrumental)』

#06 『Summer Letter』

#08 『愛の元へ』

#09 『不幸アレ』

#10 『Innocent Eyes』






この作品が好きなら、

・『Force』/Superfly

・『diverse journey』/YEN TOWN BAND

・『熱唱サマー』/赤い公園

などもいかがでしょうか。






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