>ベストアルバム
>タイトル:グレイテスト・ヒッツ
>アーティスト:スキマスイッチ
>リリース日:2007年 8月 1日
>記事作成日:2021年 10月 2日





久しぶりに聴きました!

初期のスキマスイッチの楽曲から、シングルを中心にセレクトされたベスト盤。
この作品の後、それぞれがソロ活動に移行していったんですよね。“解散”とは言わないまでも、そのまま長期間の活動休止なり開店休業状態になるんじゃないかなぁと、そんな事を想像しちょっとネガティブな気持ちで聴いた記憶があるなぁ。結果的に、そんな事は一切なかったですけどね(笑) ソロ活動期間中なのに、揃ってap bank fes出てたし。



『view』
ぼくはスキマを『奏』で知ったクチなので、そのイメージからすると「思ってたよりちょっとトガッたユニットなのかも」って思った記憶があるなぁ。
アレンジには疾走感と切迫感があって、歌詞にはちょっと猥雑(?)な感じもあったりして。

『君の話』
フルートでしょうかね? ちょっと和やかな楽器の音が、ソリッドに響く。この音色をこんなに鋭利に聴かせる辺りに、やっぱり「思ってるよりトガッたユニットなのかも」と思った記憶あり。

『奏(かなで)』
名バラード。いやほんと、大袈裟ではなく、名バラード。J-POPにおける“ど真ん中”と言って構わないでしょう。「スキマの中の名曲」のレベルを超えて、「J-POPにおける名曲。
説明は、もはや不要な曲。

『ふれて未来を』
凄く耳障りの良い良質なポップチューンなんだけれども、何気に音楽偏差値が高め。アレンジにしろプレイにしろ、そもそもメロディの組み方とかも含め、結構複雑でテクニカルな事をしてますよね。

『冬の口笛』
これも、似たような印象。甘〜いウィンターソングは耳馴染みが抜群なんだけど、端々から滲み出してくる、音楽偏差値の高さ。

『全力少年』
正直、『奏』一曲で消えなくて良かった!っていう感じ(笑) 『ふれて未来を』も『冬の口笛』も、“スマッシュヒット”ではあったけど“大ヒット”には至りませんでしたからね。
文句なしの名曲。ぼくの持論は「バラードよりもアップテンポの曲でヒットを出すほうが難しい」なのですが、この曲みたいなアップテンポな曲で大ブレイクを果たせたのは、本当に良かったと思います。

『雨待ち風』
これは、ちょっと渋みの強いミドルバラードですね。情感豊かでセンチメンタルてんこ盛りのこの曲は、ちょっとオトナの感性を持ち合わせてこそ堪能出来るものだと思う。実際、リリース当時は今ひとつピンと来なかったけど、徐々に徐々に好きになってきたのです。

『キレイだ』
w-inds.への提供曲のセルフカバー。ぼくはw-inds.のほうを聴いた事が無いのですが、こちらのスキマver.はもう本当に大好きです。この当時のスキマのオリジナル曲には中々無かったタイプの、分かりやすいロックチューン。斜に構えた部分がなく、どこをどう切り取ってもキャッチー。アコギが似合う作風ってイメージだったスキマの、エレキが効いた作風に、シビレたなぁ。

『飲みに来ないか』
この曲も大好きだなぁ。
キャッチーなんだけどどこかに絶対苦味とか渋みとかエグみみたいなものを忍ばせていた印象の初期スキマスイッチですが、この曲は、手放しでキャッチー。どの角度から見ても、完璧にキャッチー。カドがなく、スッと入ってくる。もちろんそんな曲ばかりのアーティストはつまらないけれども、他の個性的な曲たちに混じってこの直球にキャッチーな曲が聴こえてくるのが凄く良いんだ。

『ボクノート』
確か、『ドラえもん』の映画のリニューアル後最初の作品のタイアップだったような。バリバリにヒットチャートに上ってくるようなアーティストと子ども向けアニメとの距離感が、今ほど近くなかった時期に、このタイアップ。曲を聴く前は心配してたんだけど、いざ聴いてみたら、なんか納得だった。大人に沁みるメッセージ性と、子どもにも分かりやすいメロディライン&アレンジ。「この人たちはテクニシャンだ」と、改めて思った記憶があります。

『ガラナ』
前述のように“アコギが似合う”作風のイメージが当時あったスキマですが、そのイメージが変わり始めたのがこの曲。アコギも軽快にストロークを刻んでいるけど、メインはエレキと力強いバンドアンサンブル。「これはこれで好きかも」と思ったんだよなぁ。

『スフィアの羽根』
爽やかで柔らかな曲。ミドルテンポの爽やかなオケに、程よくセンチメンタルが香る。ちょっとアレンジは優等生すぎるきらいもあるけど、雑味のないマイルドな音は単純に素晴らしいと思える。

『アカツキの詩』
当初は「なんか、良くも悪くもさらりと聴けちゃって、あんまり印象に残らない曲だなぁ」くらいに思っちゃってたんですが…あるときふとMVと一緒にこの曲を聴く機会があり、映像とセットで観たらなんか物凄く良かったんですよね。圧倒的に切なくて、なんとも言えない気持ちになる。で、そこから遡って歌詞を“ちゃんと”読んでみたら、映像以上に切なさが溢れていて。「あぁ、こりゃこのまま繰り返して聴いてたら泣いてしまう」と、聴くのを中断した程に(笑)
誰にでも一度は経験があるだろう、大切に思う気持ちが一方通行になり過ぎた結果の“末路”が歌われている。耳の痛いフレーズが盛り沢山(苦笑) 最後の一節「夜が少し、動き出していた」が、どうかどうか希望を帯びたフレーズでありますように。

『惑星タイマー』
福耳に提供した曲のセルフカバーですね。
福耳の歴代の曲はいい感じに楽曲提供者が分からないものでしたが、この曲は、もうどのフレーズを誰が歌っていても“スキマスイッチの曲”だった事を覚えています(笑) なので、このスキマver.のほうがしっくり来る。

『マリンスノウ』
「この曲、あんまりリアルタイムで聴いた記憶がないんだよなぁ」と思って検索してみたら、このベスト盤が出る直前のタイミングでシングルリリースされていて、オリジナルアルバムには収録されてないものだったんですね。
美しい、とにかく美しいバラード。美しくて、なおかつ寂寞感が凄い。こんなにも哀しいストーリーを、あくまでも淡々とストーリーテリングする大橋さんの歌声が凄い。ボーカルが変に聴き手の感情を煽ったりしないから、逆に感傷がダイレクトに胸に刺さってくる。



そんな、計15曲。

言うなれば“第1期スキマスイッチ”の集大成ってとこですかね。
それにしても、ジャケットもごくごく簡素だし、選曲もシングルを中心に構成されているし、なんかこう…凄くドライな感じのしちゃうベスト盤なんですよね。ベストって、周年とかの区切りでアーティスト側が熱量を持って作る場合と、レコード会社主導で作られる場合と、大別して2パターンな訳で…なんか、後者の気がしちゃうんですが、どうなんでしょうね? もちろん、一介のファンでしかないぼくにはホントのところなど知る由もないのですが。





お気に入りは、
#03 『奏(かなで)』
#06 『全力少年』
#08 『キレイだ』
#09 『飲みに来ないか』
#10 『ボクノート』
#11 『ガラナ』
#13 『アカツキの詩』





この作品が好きなら、
・『YUZU YOU[2006-2011]』/ゆず
などもいかがでしょうか。





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