>オリジナルミニアルバム
>タイトル:金色BITTER
>アーティスト:ウカスカジー
>リリース日:2019年 8月 19日
>記事作成日:2021年 8月 22日





久しぶりに聴きました!

…この作品の感想、書いてなかったんだ。
近々新作フルアルバムがリリースされるとの事で、その前にこちらを聴き直し…って、本作の収録曲はみんな新作に入ってるらしいですけども。



『We are not afraid』
Mr.Childrenではまずお目にかかれない、スコーンと抜けたアッパーチューン。いや、ミスチルにだってアッパーチューンは沢山あるけど、ウカスカジーの曲は良い意味で「意味が無い」(笑) 現代に生きる人々に壮大なメッセージを伝える事も、内なる自分との葛藤も、動かし難い現実への悲壮感も…そういうのが無くて、なんというか“根明”な感じがするんですよねぇ。それは多分、単に“ガクエム要素”ってだけじゃなく、ガクエムさんと桜井さんの化学反応なんでしょうな。

『敗戦の夜に』
そうは言いつつ、ウカスカにもシリアスな曲はある。それがこの曲。でも、シリアスとは言いつつ、体育会系の前のめり感はちゃんと迸っている。ヴァースのシリアスさは、サビのメジャー転調の壮大なフリ。「雨の後には必ず晴れる」的な事を音で表現してる感じ。

『言葉』
チルッた雰囲気のミディアムチューン。ヴィンテージ感のあるギターがとても印象的だけど、このギターはどなたなんでしょうね? 桜井さん?? いい感じ。
うん、この曲は、例えるなら愛♪

『Hi-Five』
こちらのギターは、『言葉』とは真逆のヤンチャで奔放でパンキッシュな佇まい。でもこれはこれでいい。
この人たち、50代ですよね⁉︎ 50代の“おっさん”が、なんでこんな無邪気な音を鳴らせんの⁉︎ サッカーにはアンチエイジング効果でもあるんだろうか。それとも、鍛えられている若々しい肉体には若々しい感性が宿るんだろうか。ミスチルの歴史で言ったら『Everything』の頃の作風に相当する、瑞々しさ。

『雪物語』
優しくて柔らかくて、そしてほんのり切ないミドルバラード。メロディメイカーとしての桜井さんの才能が遺憾なく発揮されており、同時にラッパーとしてのガクエムさんのスキルもまた遺憾なく発揮されている。
“歌”部分(桜井さんパート)だけ抜き出したらミスチルの曲としても出せそうなくらいに、印象的なメロディ(もちろん、別に「ガクエムさん部分が不要」とかそういう話では一切ないですよ!)。

『時代』
Mr.Childrenの最新作『SOUNDTRACKS』は、生と死についてだったり、老いていく事であったり、時間の経過による抗えない変化みたいなものが歌われている作品だと感じたのですが…今回この『時代』という曲を改めて聴いてみて、そこには『SOUNDTRACKS』と同じテーマがある事に気付きました。もちろんガクエムさんとの共同作業な訳なのでミスチルの作品とそんなに直接的にリンクしている訳ではないのかもしれませんが…この曲が、『SOUNDTRACKS』という作品の“源流”になっている部分があるのかな?とか、そんな事を何となく思いました。

『また会う日まで』
ストリングスが心地良い、流れるようなミドルチューン。適度に感傷的で、一方で心にぽっと火が灯るような温もりも感じられる曲。去り際を、「さよなら」じゃなくて「また会う日まで」に置き換える事で救われる気持ちって、確かにあるよなぁ。
リリース当時、「こういう曲で締めるって事はウカスカは当面お休みなのかな?」とか邪推したんですが、全然そんな事なかった(笑) 桜井さんに関しては、むしろ本体Mr.Childrenよりもウカスカジーでこまごまマメに稼働している印象。ミスチルは装甲車みたいなプロジェクトだけど、ウカスカは軽自動車みたいな感じでしょうからね(優劣、上下、質の高低の話ではなくて、あくまでもプロジェクトの規模の話です)。曲がりたい時に曲がれる、アクセル踏めばすぐ加速する、そんな身軽さが桜井さん的には面白くてしょーがないんじゃないかなぁと思っています。



そんな、計7曲。

本作は、割と、しっとりとし雰囲気の曲が多かった印象。単に“スローテンポが多い”とか“バラード中心”みたいな意味ではなくて、テンションが落ち着いた感じというか。語弊を恐れずに言うなら、「若干ミスチル寄りなアレンジ」という印象(念のために断っておきますが、「ミスチルの焼き直し」「ガクエムの存在感薄い」「二番煎じ」的な話がしたい訳ではないですよ!)。非常にメロディアスで、アレンジには大衆性と普遍性があって、兎にも角にもキャッチーで聴きやすい。そういう意味で、「ミスチル寄り」。いや、厳密に言うと、「小林武史P時代のミスチルのイメージ」って感じかな。ミスチルもガクエムさんも小林Pとの共同作業から離れたのちの、小林P感。面白い。

それにしても、次回作のフルアルバム『どんなことでも起こりうる』は、本作収録曲を内包しているそうですが…ミニアルバムの曲をフルアルバムに再収録するって、どういう意図なんだろう? シングル曲をアルバムに再収録する感覚なのか、それともオリジナル盤の音源をベストに再録する感覚なのか。
ぼくの感覚からすると、「過去のミニ盤を再録してフル盤に」などしなくても、「新曲だけでミニ盤を」で良いのでは?とか思っちゃうんですけどね。





お気に入りは、
#01 『We are not afraid』
#04 『Hi-Five』
#06 『時代』





この作品が好きなら、
・『Life』/miya takehiro
・『CIRCLE』/ヨースケ@HOME
・『オモワクドオリ』/ナオト・インティライミ
などもいかがでしょうか。





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