>オリジナルフルアルバム
>タイトル:R
>アーティスト:大橋トリオ
>リリース日:2011年 12月 7日
>記事作成日:2020年 12月 15日





久しぶりに聴きました!

配信シングル『何処かの街の君へ』を聴いて以降、もう何度目かの大橋トリオブームが到来(ぼくの中で)。
本作は、なんといっても秦基博さんとの“良い声コラボ”が特徴的な一枚。そして、先日感想を書いた『L』との同時リリース作。



『アネモネが鳴いた』
もう、のっけから、あまりにも味わい深く温もりに溢れた歌声に泣きそうになってしまう。
生音の温かさがそっと温もる、そしてメロディ的には爽やかでスケールの大きな曲。ストリングスが繊細なのに大胆で、優しいのに聴き応え充分な曲。

『美しいもの』
モダンな曲。アナログサウンドには深みがあり、でもノスタルジックというよりは先端をいくオシャレさみたいなものを感じるんですよね。

『モンスター』
ぼく的に、本作の中で一番の“お目当て”の曲。
もう大橋さんと秦さんの声が重なるなんて、盆と正月が一緒に来るようなもんじゃないですか(いやマジで)。お耳が幸せ。
でも、最初は、この“優しくてあったかい声×2”の体制で『モンスター』というちょっと荒々しさのある言葉が使われている事にちょっとした違和感を覚えたりもしたんですが、この歌詞を読めば一発で納得ですね。
優しさの中に力強さのある、素晴らしいコラボ。何回聴いても飽きない。実際、ここまでに何十回聴いた事か。

『シアワセの碧い鳥』
程良い疾走感と力強さのあった前曲から一転して、ほっこりとゆったりとした曲調へ。
なんというか…ぽつねんとした感じの乾いた感傷はありつつも、それすらも愛おしく感じてしまうような懐の深さがある曲。

『Ethnic』
確かにエスニックかも。程良く刺激的でパーカッシブルな、インスト曲。“インタールード”と言うにはちょっと世界観が独立し過ぎているというか(笑) 曲たちの“橋渡し”というよりは“切り替え”的な位置付けに聴こえる。

『ROOTs』
バンジョーでしょうかね、ペコポコしたユーモラスな音が程良いアクセントになっている、耳馴染みの良い曲。歌詞的には結構深いというか、考えさせられる部分が多いんだけれども、オケが程よくユーモラスなので気負って聴かなくて良いというか。程よくリラックスして楽しめます。

『the ice』
こちらは、もうひたすらに繊細なサウンドのインスト曲。ガラス細工のような、もしくは春の雨のような、非常に繊細で、美しく、そしてほのかに温もりを感じる曲。

『ホルトノキ』
スタイリッシュな雰囲気という意味では正に大橋トリオ的ではあるんだけど、この曲に関しては少しだけ唱歌的というか、童謡的というか、そんな印象を受けました。いや多分ぼくだけだと思うんだけど…アレンジはジャジーでむしろアダルティなほうだと思うんだけど、なんか、子どもにも刺さりそうな雰囲気があるように感じます。
ちなみに、『ホルトノキ』って、植物(木)なんですね。

『The Long Parade』
ゴキゲンな曲。もちろん、そうは言ってもケバケバしさや騒がしさは皆無の、あくまでもスタイリッシュでジェントルな曲。
大橋さんの歌声が、どこまでも明るく響く。英詞なので歌詞の内容はからっきしなんですけれども、それでも、この曲を聴いていれば心が軽くなる。
家族とかで過ごす落ち着いたクリスマスとかに、BGMにしたいですね。

『Bing Bang (trio original version)』
確かCMか何かで初めて聴いて、シングル(配信シングルとかだったのかな…?)で何度も何度も聴いた、大好きな曲。でも、こちらはそれとは異なるバージョン。アレンジはよりウッディで、日本語詞で。
これは…素晴らしいですよね。お出かけしたくなる(笑) ピクニックとかね。無条件で、口角が上がります。楽しい気持ちで頭が、心が、体が満たされる。
こっちのバージョンも、大好き。



そんな、計10曲。

本当に、なんと豊潤な音楽なんでしょうか。
決してハッピーな事ばかりを歌っているわけではないし、底抜けに明るい曲なんてものもない。でも、切なさであったり感傷であったり、そういう気持ちすらも愛おしく思えてしまいそうな程に豊潤で温かな音が、全編に渡って鳴っておるのです。

特にね、秋が深まって、冬に差し掛かるこの時期(これを書いているのは12月)に聴くと、格段に良いんだよなぁ。





お気に入りは、
#01 『アネモネが鳴いた』
#03 『モンスター』
#06 『ROOTs』
#08 『ホルトノキ』
#09 『The Long Parade』
#10 『Bing Bang (trio original version)』





この作品が好きなら、
・『PHILOSOPHY』/清竜人
・『OAU』/OAU
・『音タイム』/ハナレグミ
などもいかがでしょうか。





CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/










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