>オリジナルフルアルバム
>タイトル:L
>アーティスト:大橋トリオ
>リリース日:2011年 12月 7日
>記事作成日:2020年 12月 14日





久しぶりに聴きました!

秋になると聴きたくなるアーティストさん。優しくて、あったかくて、そしてほんのり切なくて。深い秋に、心静かに聴くのがたまらない。
そんな感じで今年もちらほら聴いていたのですが、先日リリースされた新曲『何処かの街の君へ』がもう涙腺崩壊レベルで素晴らしくて。もう何度目かの“大橋トリオブーム”が再来です(ぼくの中で)。

本作は、『R』との2枚同時リリースの片方ですね。



『ユニコーン』
軽快なアコースティックサウンドに、否応なくウキウキしてしまいます。決してけばけばしくはなく、むしろ最高にお上品な音なんだけれども、同時にアクティブな雰囲気も混じるこの曲は本当に素晴らしい。

『Be there  feat.BONNIE PINK』
楽曲提供とかをしているのはちょいちょい見かける事があるのですが、コラボ曲ってのはそんなに多くない印象の大橋さん。そんな中にあって、珍しくゲストボーカルを招いている。しかもボニピ姐さん。ぼく的には意外な組み合わせなんだけれども、驚く程違和感がない。これはどちらかというと、ボニピ姐さんが上手に大橋トリオワールドに合わせに行ってるイメージです。
ウキウキする曲。別に歌詞的にそういうのっていう訳でもないんだけど、家族で過ごすクリスマスのBGMとかに似合いそう。

『Starboard』
のんびりとしたブラスがいい味を出している。もちろん大橋さんの歌声だけでも素敵なんだけど、そこにブラスが加わる事で親しみやすさが増して、凄くフランクな気持ちで聴けるようになります。

『First impression』
インスト曲。
もちろん、大橋さんの歌声は大大大好きなんだけど…同じくらい、ぼくはサウンド(音質)も大好きなんだ。
ぶっちゃけ、“歌モノ作品の中のインタールード的インスト曲”っていうのは大概“オマケ”みたいに捉えてしまう事が多いのですが…この曲に関しては、歌モノと遜色ない聴き応えがあります。

『ゼロ』
…そうは言いつつ、やっぱり歌モノは手放しで好きって言える程好きですね(笑) 
この曲は特に、ボーカルラインが秀逸。雲が晴れていくような開放感と、新芽が芽吹くような力強さと、全てを祝福したくなるような幸福感と…そんなものでいっぱいの、ハッピーな曲。もはや歌詞がどうこうっていうのをすっとばして、曲自体が生命の鼓動みたいなもので溢れてるんですよねぇ。

『Tea For Two』
ジャジーなテイストが特に強い曲。渋みがありつつキャッチーでもある雰囲気は、正にTeaのようでございます。微糖ね(笑) 
派手さはないけどコクがあるというか。聴き応え充分。

『aquarium』
ひたすらに流麗で美しいインスト曲。
この時期の大橋さんの作品にはどの楽曲にもふんわりと幻想的な感じがありますが、その中でも、美しく幻想的なほうとユーモラスで鮮やかなものとがあるとぼくは思っていて。この曲は、完全に前者ですね。

『COLD LETTER』
前曲がいい感じに“枕”になっていて、この曲がよりじんわりと沁み込んでくる感覚があります。
ぼーっとしながら聴いていても、この曲は歌詞が飛び込んでくる感じ。ポップアップの絵本みたいな感じでしょうか。別に刺激的だとかそういう事ではないんだけれども、美味しいお米を上手に炊いたみたいに?(笑)、言葉の一つひとつが“立って”いて、胸に入り込んでくるのです。それが、大橋さんの優しい歌声で流れてきた時の感動が…。

『わすれない』
夏を思い起こした時に胸に広がるなんとも言えない感傷…あれと同じものが、胸の中に広がる曲。圧倒的にセンチメンタルで、でも同時にとても幸せであったかい気持ちになる。
もう戻れない幸福なときを思い起こして反芻する、そんな時にぜひこの曲を聴きたい。感極まって、涙でも流して、そのあとまた前を向くんだ。この曲ならそれが出来るんだ。

『Bing Bang』
前曲『わすれない』は圧倒的な名曲ではありますが、その曲で終わるアルバムというのはいささか切な過ぎる…賑やかで柔らかで幸福感溢れるこの曲が最後にある事で、本当にほっと出来るんですよねぇ。
確か何かのCMソングだった気がします。こんなハッピーな曲がテレビから流れてきたら、そらそのCMに目を向けざるを得ないですよねー。



そんな、計10曲。

刺激は少なめ、聴き応えは重量級。どうやったら、こんなに上品な音楽を生み出せるんでしょうかねぇ。上品なんだけど退屈ではなくて、もう、美味しいトコ取りとしか言えない(笑)
こんなに上品な音なのに、子どもでも楽しめるようなキャッチーさもあって。意外と(?)聴き手の世代を問わない音楽なんですよね。
このアルバムをBGMに、子どもと遊びまわりたいです。





お気に入りは、
#01 『ユニコーン』
#02 『Be there』
#05 『ゼロ』
#08 『COLD LETTER』
#09 『わすれない』
#10 『Bing Bang』





この作品が好きなら、
・『beside』/荒井岳史
・『青の光景』/秦基博
・『Fill』/Keishi Tanaka
などもいかがでしょうか。





CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/










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