>オリジナルフルアルバム
>タイトル:SWEET! SWEET? SWEET!
>アーティスト:POP ART TOWN
>リリース日:2019年 11月 6日
>記事作成日:2020年 8月 1日 





聴きました!

8曲入り30分強のアルバムなんだけど、なんか“フルアルバム”ってアナウンスされてるサイトがあったなぁ…どういう事⁉︎

まぁ、それはさておき。
先日、仕事中のカーラジオからこのバンドの最新シングル『あっけない』が聴こえてきて。久しぶりに、「お、全然知らん人たちだけどいい感じ!」と思い、その『あっけない』と一緒にこちらのアルバムもチェック入れてみたという流れです。

キュートな女性ボーカルとポップなアレンジの演奏陣による、カラフルなポップバンドです。



『Sweet night』
のっけから、軽快なギターと特徴的なシンセの音が先導するポップな曲へ。甘い…というか瑞々しい恋だの何だの(褒め言葉)を歌う、可愛らしい曲。いや、コロナ禍の最中にある2020年夏現在、無邪気に愛とか恋とかを歌える(聴ける)事の幸せというか、ありがたみを、切に感じる訳ですよ。

『tulle』
適度にハイテンションなボーカルが良いですね。気持ちの高揚感は感じられつつ、疲れる程にエネルギッシュな感じでもない。これはもう、よく晴れた夏休みに、海に向かう車の中で聴きたいような曲ですね(今年の夏は、海開きしない所も多いようですけども)。

『熱帯ロマンス』
眠れないのは、熱帯夜だからかアツアツだからか(“アツアツ”って表現、恐ろしくダサいな 笑)。歌詞で描かれるストーリーは、もう、色んな意味で抑えきれないエネルギーとエモーションとが爆発する感じ。一方でサウンドはここまでと同様にあくまでもスウィートで洒脱で軽快。このストーリーなら、アレンジもいっそもっとアブなさ漂うスリリングなものにしても良かったのかなと思います。そのほうが、他の曲との差別化も図れてアルバムとしての奥行きも出たような。ま、余計なお世話なんですが。

『1LDK』
なんかちょっとチャイナっぽい匂いをアレンジに感じるのはぼくだけか?
ここまでの曲よりは少しテンションを落ち着けて、しっとりとした雰囲気が漂うミドルチューン。この曲はもう…ボーカルのメロディが抜群に良い! こういうタイプのボーカルライン、凄く好き。言葉数は多めなんだけど音符への乗せ方が凄く数学的というか“キッチリ”していて、気持ち良さがあるんですよねぇ。そして、あくまでポップに徹してるんだけどどこからともなく滲み出てくる感傷。切なさにキュンとしてしまう。
この曲、だいぶ好き。

『Petrichor』
これもまた、しっとり感のある憂いを帯びた曲。本作の中で、一番“対象年齢”が高めの曲かもしれないですね。アレンジはやっぱりスウィートなので、どことなくあどけなさを感じる部分も無くはないけど、中盤のギターソロにはなんかオトナの哀愁を感じたりするのです。

『Lonely Lonely』
なんか、後半にしっとりとしたテイストの曲を固めてきたんですかね? 前半はハツラツとしたキュートで快活なポップチューン、後半はしっとりとしたミドルチューン…曲の並び順をもうちょっと変えて、アップダウンというか緩急みたいなものを演出すれば、同じ8曲でもアルバム全体の印象はもっと華やかで賑やかな感じになったんじゃないかなーとか、ちょっと思います。味付けが似た曲が、前半後半でそれぞれ固まっちゃってる感じが…。

『スターゲイザー』
なんというか…この曲だけ、他の曲たちとテイストが違い過ぎやしませんか? いや、凄く素敵な曲だと思うので、凄く好きではあるんですけど。大袈裟に言えば別のバンドの曲みたいな。ストリングス(シンセか?)が入ってるからとか、SE的なものが加わってからとか…もちろんそういう要素もあるんだろうけど、もっと根本的に“雰囲気”が違う感じが…うまく表現できないのがなんか悔しいな。
程良い緊張感と、そして疾走感。シャープな雰囲気が気持ち良い。

『ノンフィクション(Album ver.)』
ぼくはシングルver.は聴いた事がないのでどのくらい違いがあるのかは分からないけど…こちらのバージョンを聴く限り、本作前半にあったような勢いとエネルギーのある軽快ポップチューンです。



そんな、計8曲。

いい感じにカラフルで、耳馴染みが良くて、なんかこうスッと入ってくる感じがする曲たち。凄く聴きやすいですねぇ、好き。
一方で、『Lonely Lonely』のところにも書いたように、曲順とかはもう少し凝っても良かったのかなぁとぼくは感じました。

あとは…ご自身たちの作品同士においても、他のアーティストとの作風においても、今後どれだけ差別化が図れるのかがポイントになるような気もしました(ホント余計なお世話なんですが)。
正直、例えばこのバンドがこの瞬間に解散!となったとしても、「じゃああっちを聴けばいいかな」って思える類似バンドが幾つか思い浮かぶ感じなので…「このバンドじゃなきゃ!」感を、どう醸成していくのか。このバンドの曲同士に関しても、正直、「これがフルアルバムサイズになったとしたらちょっと飽きちゃうかもな」とは思いました。
“普遍性”とか“大衆性”ってのは、一歩間違うと“ありきたり”になってしまいかねないですからね…そうならないような展開を、ぜひとも期待!

今後も、機会があれば聴いていきたいですよ!





お気に入りは、
#04 『1LDK』
#07 『スターゲイザー』





この作品が好きなら、
・『LISTEN TO THE MUSIC』/Shiggy Jr.
・『beside』/MINT mate box
などもいかがでしょうか。





サブスクにあれば聴くかな…レベル(^_^;)










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