Sun Dance(通常盤)(特典なし)>オリジナルフルアルバム>タイトル:Sun Dance>アーティスト:Aimer>リリース日:2019年 4月 10日>記事作成日:2019年 6月 9日




聴きました!
2枚同時リリースのアルバムの片方。先日感想を書いたほうの『Penny Rain』が雨をテーマにしたアルバムで、本作のほうはその名の通りに太陽をテーマにした作品だとの事でした。メジャーな響きの曲が多いアルバム。


太陽の名を冠したイントロダクション『soleil』からスタート。音もなく、でも圧倒的なエネルギーで世界の景色を変えてしまう朝陽のような、それが昇るような、そんな穏やかで壮大なインスト曲。
そして、本編は『ONE』から。ギターのカッティングが小気味よく響く、デジタルなビートが鮮やかなポップチューン。ダンスチューン的な味付けでありつつ、でもその歌声の圧倒的なリアル感(というかもはや「生々しさ」)がどっしりとした印象も放っている。
土臭さとすら言えるような武骨感と女性的なしなやかさが同居する『We Two』。とにかくサウンドの彫りが深い。ラーメンで言うなら「全部のせ」。バンドサウンドのダイナミズムもデジタルサウンドのタイトさも…更に言うなら、そのバンドサウンドにしても、リズム隊のどっしり感もウワモノの軽やかなハネ感も、、、あらゆる要素がぎゅっと詰まってる感じです。
マドンナとか、80'sのデジタルチューンを再解釈・再構築したかのように聴こえる『3min』。もちろん、あの時代のチープなデジタルサウンドではなくてドンズバと肚の芯にぶつかってくるような太さはあるんですが。シンセのキャッチーさであったり、リズム感であったり、そーゆーのがね。ぼくは、80'sを想起しました。
一転してアコースティックなサウンドの『コイワズライ』へ。アコギの乾いたサウンドが心地よく、ボーカルが帯びるそこはかとないセンチメンタルをいい具合に際立たせています。やはり、Aimerさんの歌声にはセンチメンタルがよく似合う。もう、この曲は1番のAメロから心奪われました。
なんか、タイトルがすごいな、『花びらたちのテーマ』。ひと昔前の青春映画のような(そう感じるのはぼくだけ⁈)。こちらもフォーキーなサウンドが素敵です。これはぜひ、生バンドの音でライブで聴いてみたいなぁ。ぼくが一番ハマっていた時代の「J-POP」が詰まってる感じがする。季節感と、身近さと、身に覚えのある感傷と、エトセトラエトセトラ。ゆずとか、スピッツとか、マイラバとか、ミスチルとか…あーゆー曲と並べて聴きたい。
ミドルチューン、『思い出は綺麗で』。Aimerさんの歌声には標準装備としてセンチメンタルが搭載されていると思うのですが…もちろん壮大なバラードでもその良さは活きると思うのですが、意外とこんな感じのミドルチューンのほうがより映えるのかもしれない。もう、この曲も、胸を締め付けてくるんです。苦しくなるのに、ずっと聴いていたい。
『Monochrome Syndrome』。再びダンサブルなサウンドに戻って。正直これは、このメロディとこのボーカルを生のバンドサウンドでアグレッシブに聴きたかったかなぁ。それはもちろん良し悪しの問題ではなくて、ぼくの個人的な嗜好のお話。ここまで何曲かバンドサウンド主体の曲が続いたので、この曲に関してもその流れの中で聴きたかったと感じたのかもしれない。やっぱりぼくは、そもそもが生のバンドサウンドのほうが好きっぽい。繰り返しますが、この曲が、このアレンジがダメだと言いたいのではないです。
タイトルチューン、『SUN DANCE』。ゆったりとした空気が流れる、懐の大きな曲。太陽という言葉でイメージする壮大さというか、圧倒的なスケール感というか、そういったものをサウンド(アレンジ)からも感じられる曲です。これは、どっかの大陸で地平線から昇る太陽を見つつ聴きたいものですな。
そしてラストは『One-epilogue-』。『ONE』を再構築した感じの曲ですね。「リミックス」っていうのともまたちょっと違う感じがするけど。「終わりの曲」というよりは、「ここから始まる」感じの曲。


そんな、計10曲。
『思い出は綺麗で』の所でも触れましたが…Aimerさんといえば、センチメンタルが標準装備されてるイメージなんですよね。バラードが似合うというか、どちらかというと薄幸な感じというか。切ない曲でこそ映えるというか。でも、本作は、メジャー感の強い曲が多くて、なんか新鮮な感じがしました。
まぁでもやっぱり…こんな感じでアルバム作品として陰と陽?明と暗??ネガとポジ???を分けてしまうと、若干奥行きが狭まってしまう感じが…。それでも『Penny Rain』のほうはあらゆるタイプの曲があってかなり「厚み」のある作品になっていたと思うのですが…陽性の匂いのする曲は、それだけで固めるよりも、普段のAimerさんの作風の中で変化球的に入っているほうがより映えるなぁと、ぼくは感じました。




お気に入りは、#03 『We Two』#05 『コイワズライ』#06 『花びらたちのテーマ』#07 『思い出は綺麗で』



この作品が好きなら、・『commonplace』/Every Little Thing・『瞬間的シックスセンス』/あいみょん・『FANTASY』/My Little Loverなどもいかがでしょうか。




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