>オリジナルフルアルバム

>タイトル:SMILE
>アーティスト:スガシカオ
>リリース日:2003年 5月 7日
>記事作成日:2015年 4月 1日





久しぶりに聴きました!

今日から新年度ですね。“新学期”じゃなくて“新年度”という表現に慣れてから、もう何年経つだろうか。
今日は、本作収録の『桜並木』について触れたいがためだけに感想文を(笑)。



『Thank You』
シカオ節全開の毒々しい曲…タイトルが『Thank You』なのに(笑)。危うく脆く繊細な世界観…『Thank You』なのに。どこか性的な匂いもする、妖艶な曲…『Thank You』なのに。
ゾクゾクする。

『アシンメトリー』
一転して爽快なポップチューン、、、だけどそれはサビの部分の話で、それ以外は結構ビターだったりもする。
これもまたスガシカオの真骨頂と言える曲。

『優等生』
優等生的な歌なのかと思いきや、優等生をイメージの中であれやこれやするお話(笑)。サウンド的にはファンク全開。
綺麗で爽やかなサビのメロディラインは、もはや不謹慎にすら聴こえる(笑)。

『桜並木』
そして、この曲。
新生活というのは往々にして、希望や期待や夢なんてポップな言葉と併記されていますが、この曲はそれと正反対。新しい生活に対する憂鬱で気が重い様子が描かれています。ぼくも、新しい事には希望よりも不安を抱くタイプなので、すごく惹かれる曲。そして、それがひたすらに美しいトラックとメロディに乗っているもんだから、切なさで胸がチクチクするのです。
ご本人は返上宣言をしておられましたが、雨男であるスガさんらしい「始まりの朝はいつでもぐずついた空模様」という一節。同じく雨男のぼくには非常にしっくり来る部分(笑)。そして今日も、新しい職場で本格的に動き出す今日も、ぼくの街はぐずついた空模様。

『青空(Album Version)』
その、陽性のイメージに満ち溢れたタイトルとは異なり、切なさが胸を締め付けるメロウなミドルチューン。でも、切なさややり切れなさの中でこそ、少しの希望が燦然と輝いている気もします。

『Go! Go!』
すっごく朗らかでスキップしたくなるような軽快ポップチューン…なのに、なんで“◯◯商法”的なものがテーマの歌詞に⁉︎   もう、笑いが堪えられませんよ(笑)。こんなにいい曲なのに。

『サヨナラ(Album Version)』
オトナの別れ。サラリとドライに、グダグダと長引かせたりはせずに、、、だけど薄皮一枚めくれば女々しさが溢れ出てくるような、そんなオトナの、まさにオトナの関係が歌詞にもアレンジにも出てます。

『あだゆめ』
とぼけた雰囲気のある曲なんだけど、なんか怖い…人間の、ドロっとした感情がとても都会的なトラックに乗っていて、なんだか分かんないけど「東京砂漠!」って感じ(笑)。

『はじめての気持ち』
アシッドに、妖しげに。実際には凝ってるんだけど一見シンプルに聴こえるトラックが、スガさんの歌の表現力の高さを知らしめさせます。
歌詞は、引き続き変態的(笑)。

『気まぐれ(Album Version)』
初めて付き合った人と別れた時にひたすら聴いてた、痛い曲(笑)。つか、学生時分にこの曲に傾倒するって、我ながら老成した若者でした。。。
シングルではアコギの弾き語りでしたが、こちらはストリングスが絡んできています。高音で啼く弦の音が、もはや物理的な痛みにすら思える失恋の痛手に追い打ちをかけてくれますよ(笑)。
とにかく、ひたすら、ひたすら切なくて悲しくて優しい曲。



そんな、計10曲。

“珠玉の”という形容がこれ程相応しい曲は滅多にないと思います。10曲という、決して多くはない曲数で、無限の感情を表現している。

この作品あたりまでが、初期スガシカオの、ブラックコーヒーのような深く渋い作風のアルバムだったと思います。ここからミルクや砂糖がどんどん増えていき、最終的にカフェラテのように華やかな作風になっていきましたからね。
念のため言っておきますが、ぼくは“カフェラテ”のほうのスガさんも大好きです。どちらも甲乙つけ難し!





お気に入りは、
#01 『Thank You』
#04 『桜並木』
#06 『Go! Go!』
#10 『気まぐれ(Album Version)』





この作品が好きなら、
・『Q』/Mr.Children
・『人生という名の列車』/馬場俊英
・『FLOWERS』/山崎まさよし
などもいかがでしょうか。





CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/














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