とうとう、政殿(舅)が我が家へやって来る日。
夫が、仕事終わりに政殿をピックアップして来る手筈。なんなら夕飯も済ませて来てと、お願いする。
私も仕事が終わって、急遽捕まえた友人と夕飯を共にした。
なかなかね。
帰れないんだな。
早く帰らないと、と思っているのに。
腰が上がらない。
三年前の私を知ってる友人。
一度も「帰れ」という言葉を言わなかった。
きっと、帰れない私に付き合ってくれたんだと思う。
無情に時は過ぎ、駄々こねたって帰らないといけない時間はやってくる。
そんなもんよ。
足掻くだけ、足掻けよ、肝の座らない女よ。
足掻かないとね、足掻く余地をまんまと見過ごしたとブルーになるからね、足掻くに限る。
足掻いて、結局何にもならないことを知れば、最後には「仕方ない…」と無理矢理諦めることもできる。
例え、"フリ"でもね。
タッチの差で先に帰ってた、政殿とその息子。
「ようこそ!」
…じゃないな。
「いらっしゃい!」
…でもないよな。
「お世話になります」
政殿がそう言った。
「うん。またよろしくね。お義父さん」
小さな世界が色も形も変えて、それがとても自分にとって大切だったんだったと、思い出した日。
