Be-Bop-A-Lula b/w YA YA/JOHN LENNON | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

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Be-Bop-A-Lula b/w YA YA/JOHN LENNON
このシングルは、1975年に発表された『Rock 'n' Roll』からの
第二弾シングルカットされました。ただこのシングルは日本を含む
限られた国のみで発売されたようです。(U.S.等では発売されていないようです)
まずは「Be-Bop-A-Lula」ですけど、この曲はGene Vincentが55年に
発表して、Billboardで7位まで上昇しました。
元々は「Woman Love」のB面でしたけど、「Woman Love」がBBCで放送禁止に
なってしまったために急遽「Be-Bop-A-Lula」がA面になったんです。
こういう出来事ってよくありますけど、ロックには付きものなのかも。(^^;
この曲を書いたのはGene VincentとBill "Sheriff Tex" Davisなんですが、
それともう一人Donald Gravesがいいます。
実はいろいろ噂があって、実際はDonald Gravesが書いて、Gene Vincentたちが
曲の版権を買い取ったとか、Donald GravesがGene Vincentたちに売ったとか、
Donald Gravesが歌詞を書いてGene Vincentがメロディをつくったとか
いろいろ言われている謎多い曲なんです。
さて本題のJOHN LENNONのカバーなんですけど、出足から♪ Well〜〜〜の
歌い出しですから、初めて聴いたときは驚いてしまいました。
何て言うのか・・・うわっと思ったり、ゾクっとしたりって感じでしょうか・・・
出足からフックが強くて、この瞬間引っ張られてしまっていました。
それにJOHNの歌い方もオリジナルのような少し緩めではなく
メリハリのある歯切れの良い感じなのでとても映えてかっこいいんです。
このへんは天性のロックンローラーだからこその歌いっぷりなのでしょうね。
またこの曲を引き立てているのはヴォーカルだけではなく、
バックの演奏も各パートが際立っていて最高の演奏をしています。
特にギターはロックンロールですからかっこいいんですけど、
ソロもかっこいいんです。
このソロって誰だかわからなくて・・・Steve Cropperなのか
それともJesse Ed Davisなのか・・・?
とにかくカッコ良いのです!(^^
やっぱりJOHNの歌い方って緊張感があるのでしょうね〜
ちなみにPaul McCartneyもこの曲をカバーしていますけど、
雰囲気が全く違って聴き比べると面白いと思います。
さてB面の「YA YA」なんですけど、曲の雰囲気を語る以前に
いろいろと問題が山積み状態でして・・・
この「YA YA」もその問題に含まれちゃっているので書きますね・・・
この曲は75年発売の『Rock 'n' Roll』に収録されているわけですけど、
一作前の74年発売の『Walls and Bridges』にもJulian Lennonと
二人で仲良く録音しています。
さてなんで問題があるかというと、さかのぼることBEATLES時代。
JOHNが作った「Come Together」がChuck Berryの「You Can't Catch Me」に
似ているとChuck Berryの版権を持っているMorris Levyが著作権侵害で
裁判をすると言い出したんです。
聴いてもらうとわかりますが、この2曲を聴き比べて著作権に触れるような
感じではありませんし、あるとすればChuck Berry好きのJOHNからの
リスペクトみたいなものがあるくらいです。
どこにでもいますけど、お金の亡者というものは思い込んだら周りが
見えなくなってちゃんと実態を把握できなくなっています。
裁判をやったとしても100%JOHN側が勝つでしょうけど、
JOHNはこの裁判でニューヨークに行くのを拒んでいて(ヨーコさんいますし)、
もう面倒なのもあって示談で蹴りをつけようとしたわけです。
結局次に発売するJOHNのアルバムにMorris Levyが管理している
「You Can't Catch Me」「Sweet Little Sixteen」「YA YA」を
収録するという条件で手打ちをしたのですが・・・
発売されたアルバム『Walls and Bridges』に収録されたのは「YA YA」のみ。
それもJulianと親子二人でほんわかムードで録音したおまけみたいな
「YA YA」が収録されていたわけですからMorris Levyが激怒!
Morris Levyは和解を破棄してまた裁判をやると通知してきたんです。
これにはJOHNも慌てたようで、実際カバーアルバム制作進行中だったのが
プロデューサーのPhillip Spectorがそのテープを持って失踪・・・
やっとのことでテープを回収して進行中をアピールしておさまりました。
ですが、問題はここからなんです。
「You Can't Catch Me」「Sweet Little Sixteen」「YA YA」を
収録したカバーアルバムが形になってきたので、JOHNが証拠のために
そのアルバムのラフミックスのコピーを渡したところ
お金の亡者Morris Levyは、このカバーアルバムをCapital/EMIから
出さずに、Morris Levyのレーベルから発表して儲けようと提案・・・
なんでかわかりませんけどJOHNがこれに一旦賛成しちゃったから
ことが大きくなってしまって大騒ぎ!
結局JOHNは考えなおしてというよりCapital/EMI側が怒りだしたので
JOHNはMorris Levyとの計画を破棄!
ここでMorris Levy頭にてやりたい放題のことをするんですが・・・
JOHNから預かったラフミックスのテープを使って
『Roots: John Lennon Sings the Great Rock & Roll Hits』なる
アルバムを正規盤と偽りテレビ通販で安売り販売をしたんです。
もう〜これは手錠ものの悪行ですね。
ですがMorris LevyはJOHNが約束を破ったということで4000万ドル以上を
求める訴えを出したのです。
ですが、当然Capital/EMIが逆に訴えてアルバムの販売停止、

損害賠償を訴えJOHNとCapital/EMIが勝訴!
結局『Roots』でMorris Levyは145,000ドルの罰金支払いを命じられます。
この時『Roots』の売り上げは7,000ドルくらいだったとか・・・
宣伝費などもろもろの費用を考えると大赤字・・・
ただJOHNに対してはMorris Levyとの和解を破ったということで
7,000ドルの支払いを命じられています。
BEATLESコレクターよって1,500枚ほど市場に流れた『Roots』は高値で
取引されることになってしまいます・・・・
以上が「YA YA」の裏話でした。長すぎました・・・
・・・で曲なんですけど、これがノリの良い演奏で、JOHNNの跳ねた歌声が
非常に軽快で格好いい仕上がりになっているんです。
『Rock 'n' Roll』では全体にホーンを使っている曲が目立っていますが、
この「YA YA」も結構グイグイでホーンが押してくるので
かなり映えた感じの仕上がりになっています。
Julianとやった「YA YA」もあれはあれでなかなか良いので好きなんですが、
やはり曲として聴くとなると『Rock 'n' Roll』が圧倒的に
かっこいいですよね。
最後になりますけど、このシングルは発売当時は別に新しい何かが

あるわけではなかったので、完全スルーをしていたのですが、

時間がたつと揃えておきたいという気持ちが高まってきたので

そこから探し出したんです。
ところが売れた枚数が少なかったために市場にとにかく出てこず、
本当に探し当てるのにすごく時間がかかってしまいました。
今はネットで探せばいいのかもしれませんが、昔は中古屋まわりや
持っている知り合いとトレードだったりして苦労していたんです・・・
トレードと言ってもコレクターでトレード用に何枚もキープしているような
シングルでもありませんでしたからね・・・
あとで欲しくなるのであれば、最初から買っておけ!・・・ですね。(^^;