RING OF HANDS/ARGENT | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

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RING OF HANDS/ARGENT
Songs written by Rod Argent and Chris White except as noted.
1. Celebration (2:55)
2. Sweet Mary (4:06)
3. Cast Your Spell Uranus (Russ Ballard) (4:31)
4. Lothlorien (7:50)
5. Chained (Ballard) (5:19)
6. Rejoice (3:46)
7. Pleasure (4:52)
8. Sleep Won't Help Me (5:11)
9. Where Are We Going Wrong (Ballard) (4:10)
●Personnel
Rod Argent – organ, electric piano, vocals
Russ Ballard – guitar, piano (on track 3), vocals
Jim Rodford – bass guitar, guitar, vocals
Robert Henrit – drums, percussion
ARGENTというと代表曲は「Hold Your Head Up」を思い出してしまうんですが、
やはりこの曲が収録されたアルバム『ALL TOGHETHER NOW』を支持される方も
多いのではないでしょうか。

ですが私は彼らのアルバムをいろいろ聴いてみて思ったのが、
アルバム『ALL TOGHETHER NOW』って彼らの代表作としてはどうなのかな~って
思ったりもするんですよ。もうちょっとプログレな感じがほしいかな~。
私は程よくポップでロックなサウンドと、プログレな雰囲気を出したサウンドが
上手くかみ合っているアルバムが肌にあっているようです。
今回アップした『RING OF HANDS』は『ALL TOGHETHER NOW』の前作に当たる
2ndアルバムで、幾分プログレ度は後期の作品からすると薄めですけど
全体には聴きごたえのあるロックを聴かせてくれているんです。
オープニングの「Celebration」なんて、頭からピアノのノリの良いリズムと
コーラスで聴かせてくれるんです。曲自体はすごく聴きやすいポップな感じの
ロックナンバーで、こういうシングル向けの曲がトップに入って来ると
初めて聴いた人でもすんなり入れると思います。曲全体がよく出来ているので
フックが各所にある感じですし、間奏部分もよく演奏が目立っていていいんですよ。
2曲目の「Sweet Mary」は幾分ブルージーな曲で、何となくですけどQUEENの
アルバム『世界に捧ぐ』のエンディング曲を思い出しそうになります。(^^
ブルージーでありながらとても印象的なメロディなので、すんなりと聴けますし
心地良く楽しめる曲だと思います。

こういう曲だとエレピの音がとてもシンプルですけど
ぴったりあっているのだな~なんて思ってしまいます。
次の「Cast Your Spell Uranus」はちょっと出足が不思議な感じの音で入りますが、
その後を繋ぐピアノの音で一気にロックしてきます。

Russ Ballardが作っているので幾分ポップさを含んだ曲調と曲の展開が

とても印象的です。
特に曲の流れが面白くていくつかのメロディがうまく繋がれていると思います。
間奏は逆にロックさを出して来て、歌の部分とのアクセントをつけてくるあたりは
本当に曲作りが上手だな~と思います。
4曲目の「Lothlorien」は8分にせまる大作で、ちょっと聴くとなんだかキャラバンを
思い出しそうな雰囲気を持った曲なんです。

別にカンタベリーというわけではないんですけど
キャラバンが持っているような曲調とキーボードをフックにしたような構成が
とても広がりを感じさせてくれるんです。意外に演奏がたっていたりするので
プログレ感覚で楽しめる楽曲ではないでしょうか。

私なんかは、こういう曲が含まれているとなんだか嬉しくなってしまって、

本当に聴き入ってしまうんですよね。
ただ歌メロの部分はもうちょっとフックになるメロディを織り込んでほしかったですけど。
続く「Chained」はなんともタメのあるギターが印象的な曲で、

なんとなくアメリカンな雰囲気が漂うナンバーです。

ギターが前に出ているのはRuss Ballardが作った曲だからなのでしょうけど、

ゆっくりめのナンバーがとても耳に残るので、アルバムを通して聴いても
意外にこの曲のフレーズが一番刷り込まれている感じがするんです。
Rod Argentが作る曲とはまったく異なる良さが出ていて、

アルバムのクオリティをあげてはいるのですが、

どちらかの方向性に寄った作品を聴いてみたかった感じもします。
6曲目の「Rejoice」はこのアルバムでは短めの曲ですけど、

聴きどころの多い曲だと思います。
出足のオルガンの音を聴いたら、思わずEL&P?って思っちゃいそうです。

でも歌が入ると意外にもシンプルで美しいメロディに変わって、

すごく驚いてしまいます。
アレンジもシンプルでとてもゆったりと耳に馴染んで来る様な曲で、

このアルバムの中でもすごく良く出来た曲ではないかと思います。

ここまでの楽曲は、どれもシングルになってもいいような感じですけど、

この曲もまたそういったシングル曲としても成立すると思います。
7曲目の「Pleasure」は出足からエレピのちょっと弾んだ華やかな音に誘われて
とても良い感じの歌が印象的な曲なんです。メロディも素晴しいのですが、

バックのコーラスもすごくいいんですよ。

特にサビのバック・コーラスは絶品でしょう~~~(^^
途中のアレンジにしても、凄く繊細で美しさを投げかけていて、

本当に素晴しい1曲だと思うんですが・・・・

私はどの曲も素晴しい!って言ってばかりのような気がします。(^^;
でも本当に素敵な曲なんです。ちなみに間奏のオルガンのソロとかは

ロックしていて凄いアクセントをつけているので聴きごたえも十分です。
次の「Sleep Won't Help Me」・・・この曲はまたまた出足が

キャラバンみたいな感じでカンタベリーな感じなのかな~と思って聴いていると、

なんとなくサイケ風でもあってすごく広がりを感じるんです。

マイナーな雰囲気がするものの、ちょっとしたところでふっとポップな

メロディがちょこっと顔をのぞかせるあたり、

フックの付け方が本当に上手だな~と思います。

まっ、ポップなメロディと言っても一瞬出て来るだけで流して聴いていたら

別段フックとも思わないくらいのものなんです。でもそこが最高です。
そしてこのアルバムの最後を飾るのが「Where Are We Going Wrong」で、
これはもう~ロックしちゃっていて、いかにも70年って感じでいいんですよ。
まっ、聴く人によっては古く感じるかもしれませんけど、

当時のロックバンドが突き進んでいたサウンドが雪崩れてくるのが嬉しいんです。

この曲なんかはアメリカン・ロックと言ってもいいくらいのノリですし、

とてもインプロみたいな部分もあって凄いんですよ。
やっぱり時代はウッドストックだからでしょうか? 

これぞロックって感じで幕を閉じますが、また最初から聴きたくなるようですよ。
このアルバムは、まったくヒットしなくて本当に不発もいいところなんですが、
アルバムとしての出来はすごく良いと思います。
聴いた事がない方はぜひ聴いてもらいたいアルバムです。(^^