BOSTON/BOSTON | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

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BOSTON/BOSTON
●Side-A
1.More Than a Feeling/Billboard 5位
2.Peace of Mind/Billboard 38位
3.Foreplay~Long Time/Billboard 22位
●Side-B
1.Rock & Roll Band
2.Smokin'
3.Hitch a Ride
4.Something About You
5.Let Me Take You Home Tonight
BOSTONが76年に登場したときは本当に衝撃的でした。
とにかくデビューシングルの「More Than a Feeling(宇宙の彼方へ)」が
すごく素晴らしくて飛びついたんですよ。
それになんだか描きこみがイマイチではあったんですけど、
そのジャケットのコンセプト、絵面に感動してしまったんですよ。
デビュー作でありながらここまで注目した新人バンドは私としては
初めての経験だったかもしれません。
皆さんご存知のようにこのバンドのリーダーはTom Scholzなわけですけど、
元々このアルバムはTom Scholzがほぼひとりでデビュー前に完成を
していたそうですが、レコード会社はバンドとしてツアーを出来るように
すべきという事でメンツを集めたという事でなんです。
ヴォーカルは当初からBrad Delpが歌っていましたし、
「Rock & Roll Band」に関しては、ドラムスはSib Hashianではなく
Jim Masdeaが叩いています。
基本ベースは仕上がっていたわけですから、後で加入したメンツは
補足的な感じでレコーディングに参加した感じではないでしょうか。
このアルバムに収録されている楽曲は意外にシンプルなロックンロールを
下地にしているので、めちゃめちゃ衝撃的な事をしているわけでは
ないんですけど、全体のまとめ方や映えの作り方が素晴らしかったと
思うんですよね・・・もちろん曲の良さも当然あるわけですが・・・
まずはこのデビュー作からの第一弾シングルとして大ヒットした
「More Than a Feeling」からスタートします。
何といっても静かにフェイド・インしてギターが入って来る所から
すでに期待させる感じが出ていて良いんです。
やはりギターの重なり合う音色が素晴らしんでしょうね。
それにBrad Delpの声の通りが本当にすごくって初めて聴いた段階で
私は引き摺りこまれちゃいました。
この声に、幾重にも重ねられたギター、ベースの弾み、ドラムのアクセント、
どれをとっても最高の演奏を聴かせてくれるナンバーです。
私はこの曲で一番好きなのはギターソロに入る前のBrad Delpの
めちゃ高音で歌い切る声に毎回鳥肌が立つくらい感動しています、
はっきり言って、この曲があったからBOSTONはブレイクしたと
言っても過言ではないでしょうね。
この曲は76年にBillboardで5位まであがるヒットとなっています。
続く「Peace of Mind」も大好きな曲で、この曲はアルバムからの
第三弾シングルとしてカットされて、Billboardで38位まで上昇しています。
この第三弾シングル・カットの段階でアルバムは売れまくっていましたので、
さすがにシングル第三弾ともなると大ヒットはきつかったようですけど
私はこの曲はもっと上位に上がっても良かった名曲だと思っています。
出足のアコギのストロークからのエレキの演奏は最高ですし、
その後のロックンロ―ルな演奏展開はノリが良くて最高なんです、
相変わらずBrad Delpの歌いっぷりは素晴らしくて、本当に最高の
ヴォーカリストがBOSTONにいるんだと思いました。
この曲は基本ロックンロールなんですけど、ギターの厚みのあるアレンジで
今までとは違うカッコよさを持ったナンバーに仕上げているんです。
このへんの感覚はTom Scholzの凄さなんでしょうね。
3曲目はインストの「Foreplay」から入ってきます。
この「Foreplay」がなかなか出足から緊張感のある演奏を聴かせてくれて
本当にプログレ感のある感じが楽しめるロックインストになっています。
この熱い演奏を聴くだけでも聴く側は惹き込まれてしまって
抜け出すことができない感じがしてしまいますからね~。
そしてこの怒涛の「Foreplay」から流れるように始まる「Long Time」が
またまたかっこいいんです。
この曲も何かド派手な感じでなにかやっているわけではなく、
逆にストレートにロックを聴かせてくれているんです。
演奏もキーボードとギターが中心になって進行していくわけですが、
イチイチアクセントがかっこいんですよ。
クラップが入ったり、コーラスでしっかり決めたり、バックのキーボードで
盛り上げておいてからの厚めのギターソロで突っ切るという感じが
憎たらしいくらいわかっていてもかっこいんです。
ここでは特にベースの弾み方が凄くて聴く側も弾んじゃいます。
この曲はシングル第二弾としてカットされて、Billboardで22位まで
上昇するヒットとなっています。個人的には絶対にもっと上まで
上がってもおかしくない曲だと思っています。
怒涛のA面が終わると次はB面ですが、こちらもまた素晴らしいんです!
1曲目は「Rock & Roll Band」で初公演ではオープニングナンバーとして
演奏された曲なんです、この曲はとにかくリズム隊が凄い!
グイングイン押して、弾んできますからギターだって負けてはいられないって
感じでぶっとい音で課さなてきますからね~~~めりゃかっこいい!
ロックンロールもこんなにかっこよくなるんだと知らしめた一曲です。
Brad Delpのヴォーカルは相変わらず通りが凄くて迫力が凄いです!!
やっぱりBOSTONのヴォーカルは彼しかいないですね。
2曲目の「Smokin'」は軽快な弾みのあるナンバーで、ブギウギな感じが
最高に曲をいい感じでのせている感じなんです。
聴いてて楽しいですし、演奏が凄く盛り上がっているので
聴く側だって盛り上がらないと申し訳ないって感じになるんです。
もちろんライブでも大いに盛り上がる曲です。
このへんは本当にライブ会場で演奏を想定して作ったんじゃないのって
思えるくらい映えた曲です。
途中のキーボードのソロはなかなか重圧なんですけど、
その後のギターのグイグイソロとの絡みが最高にカッコいいです。
3曲目の「Hitch a Ride」は少しクールダウンした曲で
この落ち着いた感じの曲が、このアルバムではアクセントになって
非常に良い効果を出していると思います。
通り一辺倒な押せ押せバンドじゃないという事を見せつけていますし、
ベタなバラードで逃げていないのも凄く良かったと思います。
ソロ部分は厚みを持たせていますから引っ張られますし、
ギターの折り重なる音はこの曲にも合っています。
本当にこの曲がここにおさまっている事で、アルバムの良さが増した
感じが凄くします。
さて4曲目の「Something About You」は出足がなんだかマイナーな
入り方をして「おやっ?」って思わせるんですけど、
そこからのギターとベースのユニゾンで分厚く攻めてくるところが
なかなか粋でかっこいいロックンロールナンバーなんです。
曲の雰囲気もただのロックンロールではなくて、しっかり歌を前に出して
聴かせていく感じが良いんです。
相変わらずギターの重なりで音を厚くしている構成は文句のつけようが
まったくないくらいなんですよ。
この曲は後半戦に向けてたたみかけるナンバーと言っていいでしょうね。
そしてこのアルバムを締めくくるのがBrad Delp単独で作った
「Let Me Take You Home Tonight」です。他の曲はTom Scholz単独で、
「Smokin'」はTom ScholzとBrad Delp都の共作となっています。
この「Let Me Take You Home Tonight」ですけど、Brad Delpが単独で
作っているという事で、他の楽曲より穏やかなメロディを聴かせてくれます。
こういう落ち着いたロックナンバーもなかなか良くて、
良い意味で意外性があって異色性を感じます。
ただそれでもBOSTONというカラーはしっかり感じられていて
後半から一気に盛り上がって行く様はエンディングを締めくくるに
相応しい展開だと思います。
このアルバムを通して聴いて思うのは、やはりどんなにTom Scholzが
ベースを作り上げて、リーダーシップをとっていたとしても
やはりこのバンドのメンバーがいたからこその大ヒットだと思います。
そういう意味ではTom Scholzは良いメンバーに巡り合えていたと
思いますけどね・・・ただこのメンツでは次作『DON'T LOOK BACK』までしか
活動をしていないのが残念です。
やはりその後のアルバムの雰囲気は変わってしまいました事は
バンドとしては致命的だったとおもいます。
やはりバンドにTom Scholzだけいれば成立するというものではない事を
彼自身が実感したのではないでしょうか・・・
あのメンバーだったからこそスパークしたんだと私は思いますが・・・
ただこのデビューアルバム『BOSTON』の素晴らしさは変わる事はありませんし、
多くの人に聴かれていく名盤なのは間違いありませんね。
最後にこのアルバムは76年に発表されて、Billboardで3位まで上昇し、
RIAA公認ダイヤモンドディスク(USのみで1,700万枚)を獲得しています。