MIND GAMES/JOHN LENNON | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

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MIND GAMES/JOHN LENNON
●Side-A
1. Mind Games
2. Tight As
3. Aisumassen (I'm Sorry)
4. One Day (At A Time)
5. Bring On The Lucie (Freda Peeple)
6. Nutopian International Anthem (three seconds of silence)
●Side-B
1. Intuition
2. Out The Blue
3. Only People
4. I Know (I Know)
5. You Are Here
6. Meat City
JOHN LENNONってソロになってからより内面性や主張が前に出て来た結果、
『ジョンの魂』『IMAGINE』『SOMETIME IN NEW YORK CITY』といった
非常に神格化されるような作品群を発表しています。
『SOMETIME IN NEW YORK CITY』はかなり政治的であり、
人種の不平等などへの反対を正面切って歌ったものとしては
素晴らしい内容だったとおもいます。
ただ激しすぎる主張のために敬遠されたりもして正当な評価を受けなかった
事は本当に残念でなりません。
ヨーコさんとの共作という事もあるんでしょうけど、作品の評価の前に
対ヨーコさんとの共演という事でダメ出しをしている感じさえします。
私は確かに政治的な事や人種、男女差別の事などを歌にしなくてもって
思うわけですけど、それでも作品としてのクオリティは高いと思っています。
このことに対してはJOHNも考えさせられたのでしょうね・・・
次に発表されたアルバム『MIND GAMES』は世間では方向修正したと
言われていますけど、確かに表立っての政治色は控えた感じですが
私は本質的な事は『SOMETIME IN NEW YORK CITY』と変わっては
いないのではと思っています。
その感じが出ているのがこのアルバムのタイトル曲で、シングルにもなった
オープニングの「Mind Games」です。
メロディやアレンジはとても奥行きのある雰囲気で、聴いてて凄く包まれる
感じが凄くする曲ですけど、内容は非常に訴えるものが大きい感じがします。
歌詞には「幸せ」や「愛」「人間関係」などを織り込んでいます。
雰囲気、表現こそ違えど歌っている内容は「IMAGINE」と同じだと思いまうs。
常にJOHNの思いは変わっていなかったという事でしょうね。
こういう内容の歌詞を書けるのはJOHNしかいないと思いますけど、
この曲のメロディ、アレンジもまたJOHN以外には作れないでしょうし、
歌えないでしょうね・・・この曲を聴いていつも思うのは、よくこんな曲が
作れて、歌えるものだという事です。これは努力どうので何とかなるものでは
全く無くて、天性のものなんでしょうね・・・
この曲は73年にBillboardで18位まで上昇しています。
2曲目の「Tight As」は「Mind Games」とがガラッとイメージが違う
ブギーなナンバーなんです。
ノリの良いロックンロールな雰囲気は如何にもJOHNって感じで
カッコいいんですよ。この曲ではDavid Spinozzaのギターが冴えわたって
ソロをしっかり聴かせてくれています。
こういうナンバーをやらせたらJOHNの右に出てくるものはいないでしょうね。
「Mind Games」の後だけに尚更聴く側のイメージを覆す流れが
ファンとしては驚かされますし、嬉しくさせてくれますね。
3曲目の「Aisumassen」はヨーコさんに向けたラブソングで、
日本語の言葉が出てくるという事でも話題になっていました。
このアルバム・ジャケットでもわかるようにヨーコさんへの思いの深さが
わかるわけですけど、ひたすら「スミマセン」と歌っているのが
アルバムを初めて聴いたときに凄く気になったんですよね・・・
実際この頃はJOHNとヨーコさんの仲が微妙な感じになっていたようで
なんだかそれに対してJOHNが誤っているように聴こえるんですよ。
実際このアルバムにはヨーコさんは関わっていませんし、
同時期に作られたヨーコさんの『空間の感触』では以前の様な
JOHNの関わりは深くないというのも気になるところです。
実際この後JOHNは俗にいう「失われた週末」でヨーコさんと別居しますし、
ヨーコさんはギタリストのDavid Spinozzaの仲を噂されます。
この曲を聴いていると切々と歌っているJOHNが痛々しくて
可愛そうな気分になってしまうんですよね。
でもそう感じる反面、このメロディは素晴らしいなと感動してしまいます。
非常にシンプルですけど訴えるパワーが凄いんでしょうね。
4曲目の「One Day (At A Time)」このアルバムの屈指の名曲の一つとして
あげてもいいくらいの曲です。
この曲はElton Johnもカバーしるくらいのお気に入りの曲の様で
このバージョンも素晴らしいんです。
曲自体は至って淡々としているんですけど、淡々としているだけに
逆に凄みが感じられる曲だと思います。
凄く優しいく、尚且つ寂しい感じの曲と言うのがJOHNの表現の凄さが
出ているんだと思いますけど、こんなにシンプルなのになんでここまで
惹きつけられるのかなって思ってしまいます。
曲の感じからしたらBEATLES時代の「Girl」を彷彿させるのではと
私は思っているんですよね・・・聴けば聴くほど深く惹き込まれてしまう
名曲ですね、この曲は。
5曲目の「Bring On The Lucie」はペダル・スティールギターが印象てな曲で
とにかく出足から賑やかな感じが映える曲なんです。
JOHNのヴォーカルはなんだか唱えている感じの歌い方で
人々に向けて悟りを開いているかのように聴こえてきます。
当然JOHNはそんなことを歌にはしませんけど、
そういう風に聞こえてしまう不思議な魅力を持っている曲です。
この曲もそうですけど、こんな独特なメロディをもった曲って
JOHN意外に作れませんよね・・・(^^;
6曲目の「Nutopian International Anthem」が曲ではなく
3秒間の沈黙です。架空の理想平和国ヌートピアの国家が沈黙と言うのが
JOHNらしいですね。このタイトルが日本国内盤の『ヌートピア宣言』に
繋がるわけですけど、このタイトルを了承してもらうのに時間がかかってしまい、
日本発売が遅れてしまったんです・・・(^^;
さてサイドが代わって1曲目の「Intuition」もなんだかJOHN以外には作れない
雰囲気の曲で、曲の途中から突然始まる様な感じに驚かされます。
こういう何だか軽いステップでも踏むようなメロディはててもオシャレで
良いんですよね~。
この軽やかさが何とも言えませんし、それをJOHNが歌って聴かせて
くれるんですから、聴いている方はなんだか微笑んでしまいそうになります。
演奏は複雑ではなくあっさりしていると思いますけど、
聴いていると凄く凝ったような音つくりに聴こえるのが不思議なんですよね。
それはこのアルバムの他の曲にも言えることですけど、
それだけJOHNの個性に惹きつけられているのかもしれませんね。
後半のジャジーな感じもなかなか素敵です。
2曲目の「Out The Blue」はこのアルバムの中でも私が大好きな一曲で、
JOHNの楽曲の中でも屈指の名曲だと思っています。
演奏はアコギをバックに歌いだされるんですけど、もうそこだけ聴いただけで
感情が揺れ動きそうになってハマるんです。
アコギからバックの演奏も厚くなり、それに伴って曲が盛り上がってくると
もう私は感動しまくっているんです。
間奏のピアノのソロ、そのあとに歌いだされるJOHNの歌、そしてコーラスが
心を揺さぶって来るのには耐えられませんね・・・・
この曲を聴くためにこのアルバムを買っても私は間違いなと断言したいです。
3曲目の「Only People」は急にノリが良い曲調になって「Out The Blue」の
あの雰囲気は何処へ行っちゃったのって言いたくなるくらい
いい感じで乗れる曲です。
こういう曲を歌わせたらハマりまくるのがJOHNの凄さなんでしょうけど、
もうロックンロールの神様に微笑まれていなくては
こんな凄いフィット感は出せないと思いますよ。先にも書きましたけど
努力でどうこうなる域ではないという事です。
生まれ持っての才能としか言いようがないでしょうね。素晴らしいです。
4曲目の「I Know (I Know)」もこのアルバムを代表する名曲の一つです。
緩やかなメロディが印象的なんですけど、このメロディのフレーズが
澱みなく流れていくんですが、かなり複雑な流れを持っています。
よくこんな自然に一つの曲として流れるものだと感心せざるを得ません。
曲自体はやや内相的な感じなので、それまでのJOHNの曲とは
雰囲気が違うかもしれませんけど、それでも曲としての仕上がりは
非常にクオリティが高いと思っています。
どうも私はこういう曲を聴いてしまうと惹き込まれすぎてしまう様です・・・
5曲目の「You Are Here」はある意味JOHNの想い出の一片を
持ってきたような曲かもしれません。
JOHNとヨーコの最初の出会いを思い出したような内容かもしれません。
二人の愛を確かめるかのような内容を、凄く浜辺で聴けるような
サウンドに包んで歌われているところがオシャレですね。
とてもこういうアレンジをJOHNはするとは最初思いもよらなかったくらい
意外な感じがしましたけど、この曲のもつメッセージを聴くと
やっぱりJOHNだなって思わされますね。
このあと二人が別れるとは思えない曲ですけどね・・・
そしてこのアルバム最後を締めくくるのが「Meat City」です。
シングル「Mind Games」のB面としてカップリングした
出足からずっと激しいロックを聴かせてくれる曲です。
アルバムのスタートが「Mind Games」で、エンディングが「Meat City」って
対照的すぎですし、メリハリつけすぎじゃないというくらい驚かされました。
知らないで聴いていたら出足の♪うぇ~~~~にびっくりします。
シングルの「Mind Games」の包み込まれそうな雰囲気の後に「Meat City」の
突き放される雰囲気を味合うと、ジェットコースターに乗って振り回されて
いる様な感覚になってしまうんですよ。激しすぎですよ。
まっ、そこがJOHNらしくてカッコいいんですけどね。(^^
アルバム全体を通して非常に良く出来た内容ですし、聴きやすいアルバムに
仕上がっていて、私としてはかなり評価の高いアルバムなのですが、
世間では前作『SOMETIME IN NEW YORK CITY』の失敗を反省して
方向転換したもののこじんまりとしてしまったと、そこまで良い評価を
受けてはいませんが、『SOMETIME IN NEW YORK CITY』は失敗作では
ありませんし、『MIND GAMES』もバリエーションのある曲が入っているだけで
作品内容としては素晴らしない様だと評価したいです。
私なんかはこの『MIND GAMES』はよく聴きましたし、JOHNの作品では
1位2位を争うくらい聴きこんだアルバムです。(^^
最後にこのアルバムは73年に発表されて、Billboardで9位まで上昇し、
RIAA公認ゴールドディスクを獲得しています。