RRIVATE EYES/TOMMY BOLIN | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

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RRIVATE EYES/TOMMY BOLIN
●Side-A
1.Bustin' Out for Rosey (Bolin) – 4:24
2.Sweet Burgundy (Bolin, Jeff Cook) – 4:13
3.Post Toastee (Bolin) – 9:03
●Side-B
1.Shake the Devil (Bolin, Cook) – 3:47
2.Gypsy Soul (Bolin, Cook) – 4:05
3.Someday We'll Bring Our Love Home (Bolin, John Tesar) – 3:05
4.Hello, Again (Bolin, Cook) – 3:39
5.You Told Me That You Loved Me (Bolin) – 5:15
TOMMY BOLINがDEEP PURPLEに加入して『COME TASTE THE BAND』という
素晴らしいアルバムを発表したにもかかわらず、正当な評価を受けずに酷評された

ことはPURPLEの解散を早めたと言っていいと思います。
『COME TASTE THE BAND』は素晴らしいアルバムですし、

TOMMY BOLINの果たした役割は非常に大きかったと思っています。
そんなTOMMY BOLINがPURAPLEから離れて発表したソロが今回アップした
『RRIVATE EYES』です。
このアルバムを聴くまではギターギンギンのロック・アルバムだと思っていましたが、
実際にレコードに針を降ろして流れる音を聴いて驚き感動しました。
自分のやりたい音を自然体で演奏して表現しているんです。
これがあのRURPLEにいたTOMMY BOLIN?って感じで、どこかJesse Ed Davisの
アルバム『Ululu』を思い出すほどでした。
私はこういうアルバムを作るのであれば、RUPLEのようなバンドではなくソロで
勝負した事は大正解だったと思います。
オープニングの「Bustin' Out for Rosey」が流れた途端、
これがTOMMY BOLINなのって思ってしまう曲なんです。
ギターが前に出るどころか、キーボードの方が前に出ていて驚きます。
これはもうヴォーカルを聴かせる曲なんです。
なかなか渋い雰囲気の歌メロに、跳ねたキーボードとベースがすごく印象的で
間奏のギターソロもあくまでも曲に沿った演奏なのでハードさは感じません。
でもこのどこか泥臭い雰囲気に跳ねたリズムが耳に残って、出足からフックの
強い曲を出してきたな〜って思ってしまいましたよ。(^^
2曲目の「Sweet Burgundy」がまたすごくいい曲で、
もう〜完全に歌中心の曲になっているんです。
歌メロはすごく優しくて聴きやすくて、ぱっと聴いた瞬間にその穏やかさに
ふっと包まれる感じに癒されてしまいそうです。
ここでのギターソロも曲の雰囲気を壊さない優しい演奏を聴かせてくれます。
さらにサックスが入ってきてより和む感じが伝わってきます。
本当にこの曲を聴いていたらPURPLEでやっていたことって無理していたんじゃ
ないのって言いたくなるくらい強調に差があるんです。
個人的にはこのアルバムの中で特に好きな1曲ですね。(^^
3曲目の「Post Toastee」は渋めなロックでリフの効いた曲なんです。
歌も押してくる感じが良いで、David Coverdaleに歌わせたらピタッと
ハマってしまうような曲なんです。
ブルージーさもあるのでそう感じるんでしょうけど、TOMMY BOLIN自身が
こういうタイプの曲をやるということを考えると、David Coverdaleとの
バンド結成というのもありだったのかって思います。
曲自体は9分超えなんですけど、長いとは思わないのは各パートの映えが
あることと、泥臭さみたいな感じを纏っているので曲の長さは気にせず
聴き込めてしまうのかもしれませんね。
この曲も非常にいい曲で好きなんですけど、要所で出てくるリフが
J.J. Caleの「Cocaine」風なのが少し気になってしまうんですよね・・・
まっ、それは曲には別に影響があるわけでもないでし、
あくまでも私がちょっと引っ掛かっただけですので。(^^;
さてサイドが代わって1曲目の「Shake the Devil」ですけど、
この曲はバックの演奏がすごく良くて、聴いていてもそのどこか渋い感じが
PURPLEの『COME TASTE THE BAND』に通じるようなカッコ良さなんです。
かなりギターも聴かせてくれていて、歌といい演奏といい凄く聴きごたえのある
曲だと思います。
全体に押しのあるスローなロックだと思いますけど、バックのキーボードとか
聴くと、部分的にレゲエな雰囲気も織り交ぜられていて面白いアレンジに
なっているんです。・・・かと思えばサックスやギターのソロが切り込んでくると
ゾクっとさせられたりするので本当にかっこいいんです。
このアルバム押しの1曲ですね。
2曲目の「Gypsy Soul」はアコギを中心としたAORな感じが強い曲で、
こういう曲が出てくるなんて誰も思わない感じの曲です。
歌メロはすごくいいですし、サックスのソロもとでも穏やかでいいんです。
こういう曲を聴くとTOMMY BOLINの音楽生の広さを知ることができて
すごく良いと思います。こういう表現を持っていたらPURPLE在籍というのは
大変だったろうなと思います。
確かにDavid Coverdaleはソウルフルな楽曲も歌えて良いとは思いますが、
さすがにStyle Councilのようなこの曲は歌えないでしょうから、
やはりこういう曲をやる上ではソロが一番良い表現の場だったと思います。
この曲を聴いているとTOMMY BOLINというミュージシャンの素晴らしさを
あらためて知ったような気がしますね。
3曲目の「Someday We'll Bring Our Love Home」ではドラムスを
Carmine Appiceが叩いているんです。すでに期待大な曲ですね。
...で音を聴いてみると、とても聴きやすいメロディを持った曲で
アメリカンで心地よいロックナンバーなんです。
穏やかなサザンロックみたいな感じもしますし、TOMMYのギターの感じは
Eric Claptonみたいな味わいを出しているんです。
こういう曲を聴いちゃったら、PURPLEはどちらにしても長く在籍は
しなくて正解だったと思いますね。
Carmine Appiceが叩いているので最初はドッタンバッタンとした
ドラムになっているのかなと思ったんですけど、ここでは曲に即した叩きで
曲を引き立ててくれています。それでも彼の音は深みのある音を出していて
すごくいいんです。この曲は聴くほどに心地よさが増していく不思議な曲ですね。
次の「Hello, Again」は聴いているとはまりこんで泣いてしまいそうになる曲で、
淡々と歌っているTOMMYの歌声が本当に心に染み込んでくる曲なんです。
美しい歌メロは本当に素晴らしいと思いますが、ただ一つアレンジが過剰なんです。
管楽器やストリングスで効果をだしているんでしょうけど、
これは余計でしたね・・・この曲は絶対にTOMMYの歌とアコギだけで十分ですし、
あっても薄らとストリングスをつけるくらいの方が絶対に良かったと思います。
あまりにも曲のイメージに寄せたのでこうなったのかもしれませんけど、
非常にもったいないことをしたなって私は思います・・・曲が素晴らしいだけに
本当に残念なアレンジになってしまいました。
そして最後を締めくくるのが「You Told Me That You Loved Me」で、
この曲が何とも心地よく揺れるブルージーナンバーで、程よく力が抜けた感じが
聴いていても凄く感じ取れて楽しめる曲です。
どこかBAD COMPANYな雰囲気を味わせてくれるようなうたメロもいいですし、
バックの演奏もかなりしっかり耳に届くのでメリハリもすごくあるんです。
音を聴いていても彼自身が楽しんでいるのがわかりますし、
こういう曲でアルバムを締めくくるという雰囲気もすごくいいなって思います。
この曲聴いちゃったらPURPLEに加入したことが良かったのかどうかと
考えてしまいますね・・・(『COME TASTE THE BAND』という傑作を
残してくれたことは嬉しいですけど)
アルバムを通して聴いても非常に流れもいいですし、クオリティの高いアルバムを
発表してくれたことに感謝したいですし、ファースト・ソロと共に両方とも傑作だと
思います。ドラッグがなければもっと素晴らしい作品をこの後も発表してくれたと
思うんですけど・・・本当に残念でなりませんね・・・・
この作品はBillboardのチャートに入らなかったんですが、
内容は素晴らしいのでいろんな方に聴いてもらいたいアルバムです。
https://www.youtube.com/watch?v=kYUKi6sKLE0
https://www.youtube.com/watch?v=ACd6MFZyJVE
https://www.youtube.com/watch?v=qtzhsLloldU