Epiphone Riviera Part. II | September 9 Records

 

本当に今更ですが、今から6年前に更新した記事 「Epiphone Riviera (エピフォン リヴィエラ) 」の続きを書こうと思います。
 
題して、「Epiphone Riviera Part. II」。
 
固定読者が全く居ないのをいい事に完全な手抜きとなっておりますが、御容赦下さい。
 
流石に6年も経つと歳を取るもので、髭が伸びるスピードが少し速くなったように感じる今日この頃です。
 
振り返れば、2019年には台風直撃による雨漏りと、それによって発生した異常な湿気が原因で愛用のアンプ (Fender Super Champ XD) が故障 (幸い、楽器は全て無事でした。)、2022年にはコロナに感染、その他にも嫌な事が立て続けに起きたりと踏んだり蹴ったりの6年間でした。
 
しかし、何とか細々と生きながらえています。 感謝、感謝…
 
では、そろそろ本題に入ります。
 
確か、前回の記事では中古で手に入れた寺田楽器製のEpiphone Riviera (フリークエンセーター・テールピース仕様) のチューニングが合わない事について不満の声を漏らしており、ペグをダイヤルロック式にするか否かで悩んでいました。
 
結論から言うと、あれから悩みに悩んだ末にGotohのダイヤルロック式のペグ (型番 : SD90-MG-T-05M-L3+R3-Nickel) に交換しました。
 
こちらの製品、通常のロックペグとはロック機構が少々異なっており、ダイヤル式になっています。
そして、その価格も通常のロックペグより倍近くと少々お高め。
 
正確には、基本的な構造は同じですが、通常版ではロックを解除する際に掛かるちょっとした手間がダイヤル式になった事により、専用の道具を使わずに好きな時に自由に解除できるようになっている点が最大のメリットとして挙げられます。
 
しかし、前回の記事で言及した通り、ダイヤルロック式は通常のクルーソンタイプとは非常に異なった様相を呈しており、人によってはそれが格好悪く見えてしまう為、長所よりも短所に目が行ってしまうのではないでしょうか。
 
GOTOHの通常版ロックペグもストラトに装着しているので違いがよく分かるのですが、ダイヤルロック式は確かにロックを解除するのは非常に楽ですし、通常版の様にペグポストの頭にコインやマイナスドライバーを当てながら一つ一つロックを解除していく手間が省ける為、「時短」に重きを置く方々にとっては良い事であるのに間違いはありません。
 
しかし、自分としてはギターを抱えた際に「もっと俺たちを見てくれ!」と主張するかの如く視界に飛び込んで来る存在感たっぷりなダイヤルロック機構がやっぱり気になってしまいます。
 
グローバータイプであれば兎も角、クルーソンタイプだと違和感を覚えますね。
グローバータイプのダイヤルロック式も有りますが、そちらは一見してデザインにマッチしているので然程大きな違和感なく使えそうではあります。
 
自分の場合は、ペグ取り付けの際に木部に加工を施したくなかった為、元々付いていた物と互換性があるクルーソンタイプを選びました。
 
交換してから5年以上も使っておいて今更ですが、やはり見た目はちょっとだけ格好悪いです。
 
しかし、慣れてくると「まぁ、良いか…」と段々受け入れられる様になってきます。
 
(いや、やっぱり完全には受け入れられないかも。)
 
 
そして、ペグを交換した結果としてお伝えしたいのは
 
「期待した程の効果は得られなかったが、元々付いていた非力な純正ペグに比べれば性能は遥かに良い」という事です。
 
と言うのも、前回の記事では「例えチューニングを予めしっかり合わせても、1~3弦をチョーキングすると4~6弦の音が勝手にシャープしてしまい、逆に4~6弦をチョーキングすると今度は2~3弦がシャープしてしまう」といった症状に悩まされていました。
 
これを解決する為にダイヤルロック式のペグを導入したのですが、ペグ交換後は「以前よりは随分マシになったかな」と感じる程度で、残念ながら先述した症状の完全解消には至りませんでした。 
 
今回、自分が得た教訓は「RivieraのテールピースはRobben Ford (ロベン・フォード) 仕様 = ストップテールピースが一番安定したチューニング効果が得られる」と言う事でしょうか。
これはRivieraに限った話では無く、他のギターにも言える事でもあると思います。
 
そういえば、最近のEpiphoneは再びフリークエンセーター・テールピース仕様のRivieraを現行レギュラーラインナップとして復刻しましたが、あれを買った人達も恐らく自分と同じ様な症状に悩まされているのだろうかと思うと同情してしまいます。
 
見た目は中々格好良いのですけどね。
 
それから、一つ気になっているのはEpiphoneが復刻したRivieraのパラレログラムインレイが過去のモデルとは向きが真逆になっている事です。
本来なら、これは左上から右下に向かって流れる様な形でセットされるべきなのですが、何故か現行品は違っています。
 
しかし、一部の同後発モデル (※Noel Gallagherモデルでは無い。) では向きが正しい位置に修正されていたりと訳の分からない状態になってます。
当初は「中国のEpiphone工場の職人さん達のミスか」或いは「ビンテージと現行品の差別化を図る為なのか」と勝手に色々な推測をしていましたが、同時期にGibsonが復刻したEpiphone Casino (エピフォン カジノ) もインレイの向きが過去のモデルとは真逆になっているので、恐らくGibson本社の意向なのでしょう。
 
しかし、不評が相次いだ為か比較的に安価で手に取りやすい価格帯であり、尚且つ最も販売利益が望めそうな現行のEpiphoneを経営戦略に則り、先に渋々仕様修正したとか? あくまでも、これは個人的な推測です。
 
昨今の値上げラッシュによって、Epiphoneは「安くて手に取りやすいギター」としての選択肢からは既に外れて行っているようにも感じますが、それでも一定の購買層は望めるとGibsonの経営陣は考えておられるのかも知れません。
 
因みに、現在サウンドハウスで確認できる在庫品の商品写真のパラレログラムインレイの向きは真逆になっています。
 
そういえば、あのZO-3ギターで有名なフェルナンデスが今月中頃に倒産してしまいましたね。
 
Burnyのゴールドトップ (P-90) を改造しまくって使い倒していた自分からすると、中々ショッキングな内容のニュースでした。
 
今後のブランドの行方等、色々と気になりますね。
 
過去にはトーカイ楽器も倒産しましたが、何とかそこから持ち直した後は少数精鋭の職人達の努力によって今日に至るまで細々と存続し続けているので、いつの日かフェルナンデスにも彼等に倣う形で再び戻って来て欲しいものです。 
 
例えギターの値段が高くなってしまったとしても、中国依存の薄利多売のビジネスモデルからは早々に脱却した上で、トーカイ同様に良材を使った日本国内での生産のみに舵を切る必要があったのかもしれません。
 
しかし、それが自社工場を持とうとしなかったギターメーカーの末路だと言われてしまえばそれまでですが…
 
 
では、今回はこれにて御開きと致します。
 
以上、6年振りのブログ更新でした。