僕がかつて「音楽の未来について語ろう」で書いた未来予想図は、高い確率で起こり得るとは思うのだけど、実はコロナ収束後すぐだとは思っていない。一つは技術的な問題、もう一つは人間の心の問題だ。

既に数回、オンライン呑み会を実施して感じた事だが、

・メリット
1.遠くの友達とも気軽に呑める。
2.眠たくなったら、その場で寝れる。(終電や帰宅までの距離や時間を考える必要がない)
・デメリット
1.発言時に大声を出す事に効力が無い。
2.ツッコミ時などで軽く叩く…など肉体的なコミュニケーションが取れない。

大雑把にはこんなところ。

このデメリットの部分を埋める為に、人はまた街に繰り出し、人と会って会話をし、物理的コミュニケーションを取る生活に戻るだろう。要は今は濃厚接触や三密に憧れて我慢しているのだ。

ただ、メリットを考えると、「このやり方も有ったか!」と気付いた人達も多いわけで、コロナ収束後もこれを続ける人が多い事は確か。ただ、このバランスが早々に逆転するとは思えない。そこが人間の心の問題だ。無駄を省いて合理的に生活する…というのは理想的ではあるけど、全員が楽しいかというとそうではない。何故なら我々は三密の楽しさや逆説的な合理性を知っている人類だからだ。逆説的な合理性ってのは、ネットでのコミュニケーションがまどろっこしい…と感じる技術的な問題を始めとする自粛生活を体験してみた感想の事だ。(要は会った方が早いじゃん…ってこと)

だから、コロナ収束後に天地がひっくり返る程の変化は無く、これからゆっくりと生活が変わって行くのだと考える。何も皆んなが焦る必要は無いんだと思う。SNS等で躍起になって準備をしてる人達を見るけど、開発の志が高い事を尊敬する一方で僕は焦らないし、社会の変化と共に自分のアプローチも変えて行けば良いと思っている。だって、特許取るわけでもないんだし、成功例を真似すりやいいわけだから(笑)。

結局、本当の儲け話ってのは、コロナ騒動とは関係なく、常に己で考え続けなきゃならないし、SNSに上げる事なく秘密裏に行わなきゃ意味が無い。それって常日頃から我々ミュージシャンを始め自営業者は生き残りを懸けてやって来た事であり、やらねばいけない事だと思う。勿論、信頼のおけるパートナーとアイデアをシェアする必要は有るだろう。でも、何でもかんでも全員でシェアしましょう…ってのは、資本主義の理念からは外れていると思う。事態が事態だけに「助け合って皆んなで乗り越えましょう!」という気持ちにはシンパシーを感じるけど、商売はそれとは別問題なので。それぞれがそれぞれのアイデアで動けば良い事。それって普段通りでしょ?

よく色んな人から、パソコンが苦手だからとか、アイデアが貧困だから…という不安を打ち明けられる事が有るけど、遊び感覚である程度乗っかる事は薦めるけど、シビアな話にはならない。それは僕自身がそれほど焦ってないし、上記の様な考えが有るからだ。ミュージシャンなら、オンライン・レッスンをやり始めるだけでも十分だと思う。

収束後、経済危機は避けられないと思うけど、皆んなが社会復帰すれば、今の様にパソコンやスマホにかじり付いてる時間は減るわけで、いきなり新しいツールが全てにとって変わるとは考えにくい。ただ、NETDUETTOなど今回注目されたツールを利用する事は有効であり、BC(ビフォー・コロナ)より可能性が広がったわけで、マイナス要因だけではない事を明記しておきたい。