〈明日を照らす〉 テーマ:実践の教学

 

 池田大作先生は「仏法を学ぶ中で、自分が地涌の闘士だと確信し、命の底から我が使命に向き合う。この自覚こそ『実践の教学』だ」と、つづっています。
 戦いの中で教学を学び、自身の人間革命と広布拡大の原動力としてきたのが、学会の誇りです。
 今回の「明日を照らす」では、「実践の教学」をテーマに学んでいきます。

大聖人の御精神に触れる

 【通解】法華経の法門を聞くたびに、ますます信心に励んでいく人を、真の求道の人というのです。
 
 ◇ ◇ ◇
 
 求道の人は、今、いかなる境遇にあっても、必ず幸せになっていくことができます。
 本抄は、夫を亡くし、悲しみに沈む女性門下に送られた、励ましのお手紙です。
 日蓮大聖人は、“夫の成仏は間違いありません。何より大事なのは、心ゆくまで追善の祈りを尽くすことですよ”と、門下に寄り添い、いよいよ信心に励んでいくように教えられたのです。
 いかなる苦境も幸福へ転じていく「真の求道者」とは、仏法の法理を学ぶたびに、信心をより深めていく人であると仰せです。行学の実践によって、人間革命し続けていく人といえるでしょう。
 悲しみや苦しみに遭うと、心は縛られてしまいがちです。そんな時こそ、仏法を求めていけば、自身の心を縛り付ける不幸の鉄鎖を断ち切って、仏界の生命をあらわしていくことができるのです。求道の一歩一歩に福徳が輝き、幸福な境涯を開いていけるのです。
 池田先生は「御書を学ぶ目的は、大聖人の御精神に触れて、信心を深めるとともに、仏法の深理に学んで我が内なる希望と平和を確信し、自行化他の実践に励んでいくことにあります。そして、難を勝ち越えてこられた大聖人の実践に学んで、苦難に挑戦していく勇気を奮い起こすことです」と。
 この夏、仏法研さんに挑戦し、生命を躍動させ、自他共の幸福を開く勇気の対話を大きく広げていきましょう。

現実を変えゆく挑戦を!

 【通解】他の人が法華経を読むのは口ばかりで、言葉の上だけでは読んでも、心では読まない。また、心で読んでも身で読まない。あなたが色心の二法にわたって法華経を読まれたことは尊いことです。
 
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 不惜身命で妙法を弘通し、法華経を身読する――これ以上の誉れはありません。
 本抄は、鎌倉で牢に捕らわれていた弟子に送られたお手紙です。「口だけ」「言葉だけ」で法華経を読む人とは、字面だけを読むこと、「心で読む」とは法華経の真意をつかもうとすることだといえます。その上で大切なことは、経文通りに難に遭ったかどうかです。
 投獄という最悪の状況にある弟子に、日蓮大聖人は、“法華経を身で読むことができたのですよ”と、誇りを持つように励まされたのです。そこには、“大難に屈せず、広宣流布に生き抜く私と同じ道を”との思いが込められていたのでしょう。
 “分かる”ことより、“変わる”ことです。実際に、生き方が変わるかどうかが大切です。
 池田先生はつづっています。
 「信心は観念ではない。現実をよりよく変えゆく挑戦であり、実践である。広宣流布への行動の中で御書を拝するのだ。学会は御書を身で読み切ってきたからこそ、大発展したのである」
 大聖人に連なり、三代会長と御書を身読し、障魔を打ち破って、世界広布の道を開いてきたことが、創価学会の誇りであり、伝統です。
 言葉だけでなく、誓願の実践を貫く“行学の闘士”の陣列が、創価の未来を開いていくのです。