新メンバーが語るSOKA――パナマ2024年5月5日

     中米パナマでは毎週、各地区や支部で、友人を対象に“仏法入門の会合”を開催。そこから多くの新入会員が誕生しています。今回は、4人のメンバーに、SGIの魅力などを語ってもらいました。
     
     

    念願かない小学校の教師に

    アレハンドラ・オルテガさん

     2016年のある日のことです。露店で絵画を売っていた人に「作品を見てみませんか」と声をかけられました。

     その場で楽しい会話が弾み、気付けば1時間も過ぎていました。別れ際、「こちらにも、ぜひ来てください」と招待されたのは、展示会ではなく、パナマSGIが開催する友人向けの会合でした。

     私は驚きました。仏教を実践している人に出会うのは初めてだったからです。興味はありましたが、最初は断りました。それでも彼は、会合の案内を送り続けてくれたので(笑)、一度、参加してみることにしました。

     会合で、SGIメンバーは「何でも聞いてください」と親身に接してくれました。

     想像していた堅苦しい雰囲気は全くなく、皆が明るくて、気軽に何でも話せる場所でした。私も次第に心を開けるようになりました。この友人向けの集いに半年間、通い続けました。

     特に感動したのは、仏法の「依正不二」の法理です。「環境と自分は別々ではなく、深く関わり合っている」と教えてもらいました。生活の問題に直面するたびに、「自分はどのように変わればいいのか」という視点で考えるようになりました。

     この変化が、私の入会の決め手となり、16年11月に御本尊を受持しました。

     翌年、銀行員から教育者への転身を決意。大学院に進み、中国で教育分野のインターンシップの経験を積むこともできました。

     現在は、念願かない、小学校の教師として働いています。

     次の目標は、学校を設立することです。この夢に向かって、どんな壁にも確信の信心で挑んでいきます。
      
     

    アットホームな雰囲気が魅力

    カルロス・ピッティさん

     昨年、パナマSGIに入会してから、「見違えるほど明るくなったね」と言われるようになりました。

     私は、11歳の頃から強迫性障害と闘ってきました。発症の引き金は学校でのいじめ。大学に進むと、症状がさらに悪化し、1年間の休学を経験しました。

     苦しい日々の中で、不安を和らげる方法を探し始めました。瞑想やマインドフルネスを試していた時、友人から「私は仏法者だよ。一緒に祈ってみない?」と勧められました。彼女はSGIメンバーで、「座って祈るだけでなく、行動が大事だよ」と教えてくれました。

     座談会に誘われましたが、ずっと家に引きこもっていた私は、あまり乗り気にはなれませんでした。しかし、少人数の会合だからと言われ、しぶしぶ彼女について行くことに。そこは同じ世代のメンバーが集まり、懇談的でとてもアットホームな雰囲気でした。

    目覚ましい発展を遂げるパナマ市。市内には高層ビルが立ち並び、多くの公園が点在する

    目覚ましい発展を遂げるパナマ市。市内には高層ビルが立ち並び、多くの公園が点在する

     
     その日からメンバーと一緒に唱題の実践を始めると、次第に安心感が生まれ、心が穏やかに変わっていくのを実感。祈る中で、大学の英語学科に再入学し、客室乗務員になるという目標を掲げました。今年からそのための勉強を開始しています。

     強迫性障害や不安症は完全にはなくなっていませんが、私は負けません。信心のおかげで、他人と比べることも、悲嘆する必要もないと分かったからです。病気も、自分の個性の一部として受け入れられるようになりました。

     最近、同じような悩みを抱える友人が唱題の実践を始めたことは、大きな喜びです。周囲に希望や勇気を与えられる存在になりたいと思っています。
     
     

    仏法を学ぶ集いが入会の契機

    フアン・ゴンサレスさん

     失業して1年が過ぎようとしていた時です。「自堕落な生活から脱したい」。そう願い、ネット上でヒントとなるものを検索しました。すると、パナマSGIが発信する情報を見つけたのです。SNSで連絡すると、すぐに返信が。案内されたのは、毎週開催されていた、仏法の基礎が学べるオンラインの集いでした。

     最初は、SGIメンバーに祈りの大切さや勤行・唱題の意味、祈り方を教えてもらいました。しかし、理解するのに戸惑い、発音するのも正直、難しかったです(笑)。

     ただ、毎週の会合に参加する中、SGIメンバーの姿に心引かれました。愛情と人間性にあふれた、いい人ばかりでした。

     そして仏法を学ぶ中、「全ての人に“仏性”があり、無限の可能性がある」との教えに、心を打たれました。それから勧められるまま、自分の最大の可能性を引き出せるように祈り始めました。

     最初に私の変化に気付いたのは家族で、両親に「顔色が良くなったね」と言われました。こうして私は、2年前に、パナマSGIに入会しました。家族は別の宗教を信仰していますが、御本尊授与式には一緒に参加してくれ、心から喜んでくれました。両親に迷惑をかけ続けてきた私は、この日を機に、親孝行することを誓いました。

     入会して5カ月後に、転機が訪れました。仕事を求めて、諦めずに100社以上に応募した結果、現在の在庫管理会社への就職が決まったのです。

     今では、通勤中や昼休みの時間を利用して、パナマSGIの機関誌を読むことが日課です。また友人への仏法対話にも勇んで取り組んでいます。
     
     

    「絶望」を「希望」に変える信心

    ジオバ二・モラレスさん

     私は長い間、他人の意見を聞かない、頑固な性格が悩みの種でした。

     信心を始めたのは、私が人間関係で悩んでいた時、友人に勧められたことがきっかけです。最初はたまに唱題する程度で、入会はしませんでした。

     そんな中、予期せぬ試練に襲われました。大きな交通事故に遭い、命は取り留めましたが、後遺症で記憶喪失になってしまったのです。ただ不思議なことに、記憶を失っても、信心の話をしてくれた友人のことは覚えていました。

     リハビリ中、私は彼女の励ましを受けて、真剣に信心の実践を始めることを決意しました。

     オンラインの会合に参加すると、コロナ禍の中で困難に立ち向かうSGIメンバーの姿に感銘を受けました。

     皆さんは、苦難の中でも希望を失わず、「冬は必ず春となる」(新1696・全1253)の御文を胸に、前向きに生き抜いていました。

    パナマ市の旧市街「カスコ・アンティグオ」。歴史的な地区として世界遺産にも登録されている

    パナマ市の旧市街「カスコ・アンティグオ」。歴史的な地区として世界遺産にも登録されている

     
     私は9カ月間の入院で収入がなくなり、ローンで購入していた家を手放さざるを得ませんでした。事故の後遺症で、松葉づえなしでは歩けませんが、学会活動のおかげで、生きる希望をたくさんもらいました。

     そして、2021年11月に対面での会合が再開した際に、パナマSGIに入会しました。

     私の頑固な性格は、今も変わりません。しかし、“聞き上手”になることも心掛けながら、ありのままの姿で仏法対話に挑戦しています。

     毎月の座談会には友人と一緒に参加しています。大切な友人たちに、「絶望」を「希望」に変える信心の素晴らしさを伝えていきます。