〈教学〉 4月度座談会拝読御書

  • しょういちだいけつみゃくしょう

拝読御文

 あいかまえてあいかまえて、ごうじょうだいしんりきいたして、南無妙法蓮華経りんじゅうしょうねんねんたまえ。しょういちだいけつみゃく、これよりほかまったもとむることなかれ。ぼんのうそくだいしょうそくはんとは、これなり。しんじんけつみゃくなくんば、きょうたもつともやくなり。(御書新版1777ページ1行目~3行目、御書全集1338ページ8行目~10行目)
 

〈池田先生の指針から〉 なんをもバネに

 日蓮大聖人の仏法を正しくたもち、正しくぎょうじ、現実に大聖人のおおせ通りに世界に広宣流布して、大聖人からしょういちだいけつみゃくいでいるのは創価学会以外にありません。それゆえに、広宣流布に戦う私たち学会員一人一人の生命それ自体に、妙法の無限のちからがあふれんばかりに開かれてくるのです。
 妙法の当体であるがゆえの生命のおうていからのだいかんを事実として我が身にあらわせば、いかなるろうたるなやみをもに変え、自在にそうぞうの力としていくことができるのです。
 自身の生命の大地には、「もう限界だ」というきょくめんを、いくらでも打開していける本源的な力が、本来、げんぜんめられています。いかなるなんをもバネにして、絶対的な幸福をじょうじゅしゆく「へんどくやく」の力を確信すれば、おそれる必要はもう何もありません。
 妙法は、自身が本来もっている無限の力を引き出すための根本法則です。その無限のりきゆうで、火がたきぎやして光に変えるように、ぼんのうに変えていくのです。さらにまた、春のようこうひょうせつかして流れに変えるように、生死ののうに固まっていた自身を、やくどうする大歓喜のきょうがいに変えていくのです。
 「自身が変わる」――これが仏法の根本主題です。日蓮大聖人の仏法は、「自分自身」の生命を現実にへんかくするための宗教です。どこまでも「私自身」であり「あなた自身」の人間革命から出発する。この一点を忘れては、日蓮仏法は存在しません。創価学会のじっせんも成立しません。(『生死一大事血脈抄講義』)
 

広布に戦う生命に妙法の無限のちから

キーワード① 「そく」とはへんかくの法理

 「しょういちだい」つまり、だれしもが直面する生死ののうを根本的に解決する法は、ばんにんじょうぶつを明らかにした妙法をおいてほかにありません。
 日蓮大聖人は本抄で、「ごうじょうの大信力」を起こし、南無妙法蓮華経と唱え抜くことによって開かれる仏のきょうがいを「ぼんのうそくだい」「しょうそくはん」と示されています。
 それぞれ、あいはんするような言葉をむすぶ「即」の一字には、どのような意味がめられているのでしょうか。
 池田先生は、次のように講義しています。
 「『即』とはへんかくほうです。生命の真実の姿すがたを仏のまなこで見れば、煩悩と生死の苦悩にはいされた境涯にも、菩提・涅槃というさとりの境涯がないざいしています。つまり、きゅうかいしゅじょうにも仏界が必ずそなわるからこそ、煩悩を菩提に、生死を涅槃へとてんかんでき、そくしんじょうぶつぼん成仏が可能になるのです」
 きょうの真っただ中にいる時、“もうだめかもしれない”と、自身の可能性を見いだせないことがあるかもしれません。しかし本来、万人の生命には無限の勇気とが具わっています。その力を引き出すことで、あらゆるこんなんれんを乗り越えられるのです。
 大聖人は「即の一字は南無妙法蓮華経なり」(新1021・全732)とおおせです。
 直面するなやみも、立ちはだかるかべも、御本尊にしんけんに祈りき、自身の内にある仏界の生命を開くことで、やくのためのバネへと大きく転換していくことができます。日蓮仏法は、きゅうきょくの希望のてつなのです。
 

キーワード② 創価三代の師弟につらなる

 「信心のけつみゃくがなければ、法華経をたもってもえきである」――ほんしょうまつで、日蓮大聖人はそうだんげんされました。
 法華経を身で読み、しょうがいを広布にささげられた大聖人が示す通りにじっせんすることで「信心の血脈」をぐことができます。
 本抄を頂いたさいれんぼうは、の地で何らかのあっぱくいながらもくっすることなく、しんこうはげんでいたようです。
 “私に続き、信心の血脈を受け継ぐのだ”との大聖人の熱情にれた最蓮房は、いよいよごうじょうしょう直結の信心にはげんでいったことでしょう。
 では、現代に生きる私たちが、日蓮仏法の信心をけいしょうするためには、どのような実践が必要でしょうか。
 池田先生は指導しました。
 「『信心の血脈』は、広宣流布の祈りと拡大なくしては、ありえません。この『信心の血脈』をしんみょうしまず受け継いできたのが、創価の師弟です。したがって、師弟不二とたいどうしんの創価の信心にてっしていく限り、の使命の人材はほうはいげんするのです」
 大聖人が願われた通り、世界中に日蓮仏法を広げ、人々を幸福きょうがいへとみちびいてきたのは、創価三代の師弟にほかなりません。
 私たちもまた、創価三代の師弟につらなり、日々、たゆまぬ祈りと広布のじっせんちょうせんすることが大切なのです。
 げきどうする社会にあって、行く先の見えない不安をかかえている人も多いでしょう。今こそ、私たちは広布の師匠のとうそうに学び、励ましの対話を広げながら、信心の血脈を継承していきましょう。

 
 
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