自身の発迹顕本で、誓願を果たせ! 

 

 「時」といえば悪世末法、その「国土」をいえば娑婆世界が、地涌の菩薩の使命の舞台です。一番大変な条件を選んで、一番苦しんでいる民衆のために、〝ここで戦う〟と立ち上がったのです。
 仏法では「願兼於業」を説きます。
 人びとを救うため自ら願って困難なところに生まれたのであると、受動的な人生から、自発能動の人生に転換するのです。自らの誓願で「宿業を使命に変える」のです。
 久遠の使命の自覚によって、新たな自分に生まれ変わる。自身の発迹顕本をして、本当の自分の力を解き放つのです!
 地涌の生命に目覚めた人に、何も恐れはありません。多くの人を救う使命に立てば、勇気も湧くし、力も出る。
 なんと不思議な宿縁でしょうか。
 なんと偉大な誓願でしょうか。

 

大白蓮華No.768号2013.11月号43頁