〈SDGs×SEIKYO〉 2024年1月18日

 「SDGsエスディージーズ×SEIKYO」の解説編「ちーちゃんと考える 未来のカタチ」。今回のテーマは、SDGs(持続可能な開発目標)の目標11「住み続けられるまちづくりを」。ほうせつてきで安全な町を目指す取り組みなどを考えます。

「心配りが行き届いた、あたたかい町へ」 作・迎朝子

「心配りが行き届いた、あたたかい町へ」 作・迎朝子

 あ、ビルのおくじょうに草がたくさんえてる!

 本当だ、子どもたちもいるね!

 お、あれは屋上さいえんじゃないかな。最近は、ビルの屋上やバルコニーに、いろいろな種類のガーデンが設置されることが多くなっているよ。

 そういえば、うちの近くにも野菜畑がなかったっけ?

 うん、あるね。みんなで場所を分け合って、野菜作りが楽しめるみたいだよ。

 楽しそう!

 こうしたガーデンをはじめ、市街地に「りょく」をやすことは、今後の町づくりにおいて大事な取り組みだ。まず植物は、地球おんだんの原因である二酸化炭素をきゅうしゅうしてくれる。それに緑が多い広場があれば、災害時のなん場所にもなるから。

 父さん、町づくりにくわしいね!

 町内会の活動をする中で、少し勉強してみたんだ。ちなみにSDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」では、「ほうせつてきな」町を目標としているんだよ。

 ホウセツテキな町って?

 こうれいしゃしょうがい者、女性、子どもなど、あらゆる人が安全にらせる町のことだよ。
 実は、日本の首都である東京とそのきんこうの都市は、世界でさいだいの人口がらす大都市けん。東京周辺に人口が集中してしまい、地方のなどによって、各地でさまざまな課題が出ているんだ。

 そうなんだ……。

 特に人口が少ない地域では、公共交通機関のじゅうじつが不可欠になっているよ。うんてんめんきょを持たない高齢者や障がい者のかたがたが、不自由なく買い物に出かけたり、病院に行ったりできるかんきょうととのえないといけない。

 地方は、さまざまな問題があるんだね。

 都市部だって多くの課題があるよ。かいだんの横にスロープやエレベーターを設置したり、バスや電車のりのサポートをせいしたり、バリアフリーをもっと進めていかないと。それに、女性や子どもたちがらしやすい町にする、という面でもかいぜんてんは多いと思う。

 ちーちゃんが赤ちゃんのころ、オムツ替えの台があるトイレが見つからなくて、父さんこまってたもんね!

 そうそう。子どもたちが安心して遊べる「公園」なども、もっと増えていくといいね。

 公園が増えたらうれしいな!

 それと目標11では、自然災害が起きても、すぐにふっきゅう・回復できるような強い町も目指しているよ。特に災害の多い日本では、災害対策がひっになっている。地域ごとに、対応を考えておかないといけない。

 日本は、かさねてきた災害対策のノウハウで、世界にこうけんすることも考えないとって、学校の先生が言っていた。

 うん、そうだね。ちなみに、この目標11には、“「さんがた」の町づくり”をしようとも書かれている。弱い立場の人の意見にも耳をかたむけるとともに、私たちも身近な町について知っていこう。それぞれの町に、ゆたかな文化や歴史、特産物がある。それらをみなで守っていくことも、住みやすい町づくりにつながるんだ。