〈今コレ! 青年の視点〉 

 各界の有識者が参加する「令和国民会議」(令和臨調)が先月21日、人口減対策に関する政府などへの提言を発表した。人口減少が進む社会で期待される人間像として、「一人の個人が同時に複数の役割をはたすこと(マルチ・タスク)」などが提示されている。
 

 思えば私たちの学会活動でも、一人が同時に幾つもの役割を担う場面は少なくない。仕事も生活も多忙な中、メンバーのもとを訪ねて話に耳を傾け、会合での発表原稿を書き、オンライン会議に出て、連絡事項をLINEなどで送る。運動の内容も、仏法を学んだり、核廃絶や気候変動の問題に取り組んだり、時には歌を歌ったり……。


 もちろん、時代に合わせて不要な負荷は減らしていくべきだが、こうしたある意味での“マルチ・タスク”に取り組むうち、気付けばさまざまなことができる自分になっていたという青年世代の声を各地で聞く。これも、仏法の実践がもたらす、価値創造の一つの形といえるのかもしれない。


 日蓮大聖人は「天が晴れるならば、地はおのずから明らかとなる。同様に、法華経を知る者は世間の法をも、おのずから得るであろう」(新146・全254、通解)と。

 

 仏法を学び実践する中で、仕事や生活、地域、社会で、価値創造の力を発揮していけるというのが、仏法の教えだ。自身の成長をかけて地道に学会活動に励む人は、令和の社会で求められるさまざまな実力をも自ずと身に付けていく――そう確信してやまない。