『伝説の最終回 昭和篇』(秋田書店) 祝・『らんぽう』(内崎まさとし)幻の最終回初単行本化! | 20世紀漫画少年記

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「週刊少年チャンピオン(秋田書店)で連載された作品の最終回を集めた「週刊少年チャンピオン創刊50周年記念 伝説の最終回 昭和版」「週刊少年チャンピオン創刊50周年記念 伝説の最終回 平成版」の2冊が3月6日に発売される」

「 「伝説の最終回」では各作品の最終回を、扉ページや柱のアオリ、カラーページなど雑誌掲載時のまま再現。作品の連載期間、あらすじ、登場人物といったデータのほか、それぞれが連載されていた時代を振り返る記事も収録されている。

「昭和版」には横山光輝「バビル2世」、水島新司「ドカベン」、鴨川つばめ「マカロニほうれん荘」など13作品、「平成版」には立原あゆみ「本気!」、板垣恵介「グラップラー刃牙」、佐藤タカヒロ「バチバチ」など12作品の最終回が収められている。

■ 「週刊少年チャンピオン創刊50周年記念 伝説の最終回 昭和版」収録作品
横山光輝「バビル2世」
水島新司「ドカベン」
藤子不二雄(A)「魔太郎がくる!!」
つのだじろう「恐怖新聞」
永井豪「キューティーハニー」
手塚治虫「ブラック・ジャック」
山上たつひこ「がきデカ」
古賀新一「エコエコアザラク」
石井いさみ「750ライダー」
鴨川つばめ「マカロニほうれん荘」
内崎まさとし「らんぽう」
どおくまん「熱笑!!花沢高校」
木村知夫、積木爆「Let'sダチ公」
■ 「週刊少年チャンピオン創刊50周年記念 伝説の最終回 平成版」収録作品
川三番地、七三太郎「4P田中くん」
立原あゆみ「本気!」
板垣恵介「グラップラー刃牙」
曽田正人「シャカリキ!」
米原秀幸「ウダウダやってるヒマはねェ!」
浜岡賢次「浦安鉄筋家族」
山口貴由「覚悟のススメ」
やまさき拓味「優駿の門」
佐渡川準「無敵看板娘」
余湖裕輝、田畑由秋「アクメツ」
安部真弘「侵略!イカ娘」
佐藤タカヒロ「バチバチ」 」

https://natalie.mu/comic/news/36345

「コミックナタリー」1月16日 より

 

 

 

 

 

担当編集者の計算ミスにより単行本のページ数が足りない状態で連載を終了してしまい、 最後の単行本には最終回が収録されなかったということが実際にあった(その後、 2011年に電子書籍として発売された最終巻に収録された)。

 また他誌である「月刊少年ジャンプ」で連載されていた佐藤正の「メダカの王国」も最終巻がページ数が足りず、やむを得ず別作品「デカメーン」の単行本に最終回を収録したというケースもあった。近年は出版不況の影響もあり第1巻が発売されても2巻以降が発売されないというケースも(主に4コマ作品で)多い。

 

 その為、1987年22号の最終回を読み損ねたかつてのファンは最終回を読むには国会図書館で読むか、漫画専門の古書店で当時の少年チャンピオンを購入して読む以外に方法は無く、長らく「らんぽう」の最終回は幻の最終回となっていた。2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)の漫画版やYAHOO!の質問箱にも「「らんぽう」の最終回はどうなったのか」という質問が幾度となくあった。私自身も「らんぽう」の最終回を読んだのは連載終了後10年経ってから国会図書館で初めて読んで、その最終回も扉絵の左上に小さく「最終回!」とだけ載っていて9年連載されていた作品としてはなんとも寂しい扱いだったのを初めて知ったくらいだった。そのうえ事前の告知も無かったようで、かなり唐突な最終回だったようである。

 

 作者の内崎まさとし氏は「らんぽう」以降もいくつかの連載作品を執筆してきたが、どれも短期で終わり、結局「らんぽう」ほどのヒット作には恵まれず、徐々に漫画界からフェードアウトしていった。

 

 『週刊少年チャンピオン』2009年29号に少年チャンピオン創刊40周年記念企画として「らんぽう」の新作読み切り以外、漫画は発表していない。現在は代々木アニメーション学院のマンガ・コミック科講師をしている。

 

山上たつひこ氏の「がきデカ」や鴨川つばめ氏の「マカロニほうれん荘」と並ぶ名作ギャグだったのは間違いない。