2025年作ったルアーたちの「その⓶」はコチラです。
「スピンテールポインター」って言います。
上のシルバーダズラーのヤツが65Fで、下のゴールドダズラーのヤツが78F。![]()
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そうです。
ラッキークラフト様の名作「ビーフリーズ」をスピンテールミノー化したモデルです。![]()
2025年度のヘッドクォーターサポーターズクラブにご登録頂いたお客様への返礼品として、今年は、全身全霊をかけて、これを製作、完成致しました。![]()
既に皆様ご存知にのように、不幸にして、能登半島地震の際に被災してしまったラッキークラフト様。![]()
震災以来、そんな同社を当店では、応援すべく、石川県の多根ダムにサポーターズクラブの仲間たちと行って、釣りをするだけでなく、七尾市で食事や買い物をしたりして、なるべくお金を落とすようにしたり、同社のルアーを皆さまに買ってもらうべく、特別価格で提供したりして、できる範囲内ですが、色々と行っております。
しかしながら・・・。
こんなこと言ってはホントはアカンと思うのですが、バスバブル期に栄華を極めた同社のバスルアーは、現在では、中古市場に溢れかえっており、いくら、利益ゼロのお値打ち価格で、既存のルアーを売ったとて、結局のところ、買わない人は、買わないわけでして・・・。![]()
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更に言ってしまうと、過去の物だという認識を持っている方には、使ってすらもらえないわけで・・・。![]()
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はっきり申し上げて、ウチは、バス商材主体のプロショップで、お客様のほとんどがバスアングラーです![]()
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こんなことでは、ラッキークラフト様の新品の商品を買っては頂けないし、それでは、全く関係の無い売り上げの一部を寄付でもしない限り、能登半島の復興支援となるべく、石川県の税収へと、直接繋がらないという現実に正直頭を悩ませました。![]()
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多くのバスアングラーの方が、既にエリアトラウトと、ソルトのメーカーといったような捉え方をしてしまっているというのは、重々承知のうえで、どこにも売っていない、ビーフリーズのスピンテールチューンに挑戦しようと決心したのが、2024年の夏のこと・・・。![]()
ことの発端は、以前ブログに「スピンテールロングA」のタイトルで、書かせて頂いたボーマーロングAのスピンテールチューン。
「スピンテールロングA」を作る必要に迫られたことの詳細は、過去のブログをチェックして頂くとして、これを何とかラッキークラフト様のルアーでやろうと決めました。![]()
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今だから笑って話せますけど、まぁ~、コレが、ホント、生みの苦しみ、難産でしてね。![]()
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来る日も来る日も、バカみたいにイジってテストして、イジってテストしての繰り返しの毎日。
隣町の川とヘッドクォーター店舗の間を何度往復したことか・・・。![]()
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ぶっちゃけると、こんなもん、ケツのエイトリング抜いて、沈まない程度のペラなどのパーツくっつけりゃ完成するんだろくらいに高を括っていたのが、そもそもの間違い。![]()
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更に最悪なことに、テストを進めていたフローティングモデルがラッキークラフト様の在庫から完全になくなり、サスペンドモデルのウェイトを調整して、フローティング化しなくてはならないという事態に陥ったことから、テストは振り出しに・・・・・。![]()
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今年の返礼品は、復興支援の一環として、ラッキークラフト様のルアーをフルチューンしたものをご用意しますので、お楽しみにとエラそうに宣言したものの、己の未熟さとふがいなさに、正直、情けないやら、腹立たしいやらで、マジでリタイヤしそうになりましたゎ。![]()
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そんなこんなで、作っては壊し、作っては壊しの繰り返しで、何とかサスペンドモデルをフローティングモデル化して、どちらのサイズも納得の浮き姿勢となったものの、その直後、スピンテールミノーの命とも言えるペラの調整が上手くいかないという問題が発生しました。![]()
浮いたルアーのペラがアクションを加えた際に、スムーズに回転しつつ、水しぶきを上げてダイブするのが理想的なんですが、コレがなかなか難しい。
回転数を上げようとペラを寝かせて調整すると、水しぶきは上がらなくなるし、水しぶきを上げようとペラを立たせると水の抵抗が大きくなって、スムーズに回らなくなるというジレンマに完全に陥ってしまいました。![]()
更にペラに自由度を持たせて、より回りやすくしようとヒートンを緩めると、今度はペラが水圧を受けて、斜めに倒れてしまい、水しぶきがあまり上がらなくなる。![]()
私の知識と技術では、もう完全ににっちもさっちも行かない状態とは、まさにこのことです![]()
ところがです![]()
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もうホントに嫌気が差してしまい、一時開発を中断させたビーフリーズのスピンテールチューンだったのですが、ここで、あるお方より、神のお言葉とでもいうべき、アドバイスを賜り「スピンテールポインター」は、一気に完成へとつながります。![]()
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そのお方とは・・・・・![]()
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バスアングラー、いや、ルアーアングラーなら、どなた様もご存じかと思います。
日本が誇るルアー作りの神様、まさか、まさかのHMKL代表の泉和磨様![]()
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実は、私は、子供のころから、泉さんの作るルアーの大ファンでして、ヘッドクォーターでは、開業以来、泉さんが代表を務めるHMKL様とお取引をさせて頂いております。
そんな泉さんに某問屋様の展示受注会で御会いできる機会があり、私ごときが、現在、スピンテールミノーを作っていて、ペラの調整でこんなジレンマに陥っていますとお話させていただくと、お仕事中にも関わらず、長い時間をかけて、スピンテールミノーを作る際のキモを一から丁寧に教えて下さりました。![]()
そのお話が、あまりにレべチ過ぎて、こんな難しいことに挑戦してしまった自分がどれだけ身の程知らずだったか、思い知らされたわけですが、ここで、諦めるわけにもいかない。![]()
「百聞は一見に如かず」という諺がありますが、泉さんのご説明を現物を見て勉強させて頂きたいと思い、厚かましいお願いは百も承知の上で、何かの商品と一緒にHMKL様の在庫にあるKI-PROP姫を一つ送って下さいとお願いしたところ、それを快く承諾して下さりました。![]()
展示受注会で、神様・泉さんとのそんなやり取りがあった、わずか二日後、東京のHMKL様から、一つの荷物が届きました。![]()
それが、このKI-PROP姫。 ![]()
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こんな私の為に泉さん自らの手でペラの部分を完璧に調整して贈って下さったという、文字通りの「神のスピンテールミノー」。![]()
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神様・泉さんからすれば、怖いもの知らずの厚かましいクソガキにしか見えないであろう、身分の違い過ぎる私なんかのお願いをちゃんと覚えていて下さったそのお気持ちに大興奮![]()
現物を拝見させて頂いたことで、なるほど、泉さんがおっしゃっていたのは、こういうことかとようやく理解出来た、ホント、チョロい私・・・。![]()
実際に泳がせてみると、ホント、理想的なペラの回り方と水しぶき、それにサウンド。![]()
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私が理想としていたスピンテールミノーのペラの動きが、完璧に具体化されたそのセッティングに、泉さんがルアー作りの神と呼ばれる所以を改めて感じずにはいられませんでした。![]()
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このことが、きっかけで、ペラの調整法がわかり、ようやく完成したビーフリーズのスピンテールミノー。![]()
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泉さんあってこそ、完成に至った「スピンテールポインター」。![]()
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泉さんには、感謝してもしきれません。 本当に有難うございました。![]()
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スピンテールビーフリーズじゃあ、なんかペラの部分が止まって回転しない感じのネーミングになってしまいそうなので、ビーフリーズの英名のポインターの方を採用ってことで、その名も「スピンテールポインター」![]()
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返礼品の記念モデルですので、カラーは金、銀のダズラー仕様でおめでたい感じに仕上げて、リペイント![]()
ヘッドクォーターサポーターズクラブのメンバー様にそれぞれお渡ししたところ、これがまぁ~、使った方は、想像以上によく釣って頂けまして・・・。![]()
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どなた様が使っても簡単に動かせて、サイズ的にも大小混ぜこぜで、皆様に本当に良く釣って頂けました。![]()
神様に知恵を授けて頂いて完成しているわけですから、当たり前ですけどね・・・。![]()
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イベントプレゼント用にスペシャルカラーを同じくダズラー仕様で作成したり、おかげさまで、リピート注文も頂けて、増産させて頂いたりで、最後は神様・泉さんにまで、ご迷惑をお掛けしたけど、ホント、挑戦してよかったと思えます。![]()
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そのたびにビーフリーズを仕入れさせて頂くことになったわけですから、僅かではございますが、少しは北陸復興支援のお役に立てていれば本望ですけどね・・・。![]()
2025年作ったルアーたち ~その②~は「スピンテールポインター65F&78F」でした。
~その⓷~に続きますので、もう少しだけお付き合いの程、宜しくお願い致します。![]()
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