
【出演】
綾瀬はるか、小出恵介、桐谷健太、吉高由里子、佐藤めぐみ、斎藤歩、田口浩正、ドロンズ石本、松本莉緒、六平直政、蛭子能収、手塚とおる、納谷六朗、伊武雅刀、寺泉憲、遠藤憲一、竹中直人、吉行和子、小日向文世
【監督・脚本】
クァク・ジェヨン
“その出会いは、運命を変えてしまう恋の始まりだった”

2007年11月22日。
誰も誕生日を祝ってくれる人などいない、寂しい生活を送るさえない大学生・北村ジローは、20歳の誕生日をひとりで祝っていた。
そして自分への誕生プレゼントを買うために訪れたデパートで、ジローはキュートな‘彼女’に遭遇する!

‘彼女’はその後、ジローが食事をしていたレストランにも出現。
と‘彼女’は言う。
「私も今日、誕生日なの」
その勢いに押されたジローは、‘彼女’と誕生日を一緒に過ごすこととなり……。
大胆不敵で予測不能な言動を繰り返す‘彼女’に振り回されながらも、人生で未だ経験したことのないエキサイティングな夜を過ごしたジローは、急速に‘彼女’に惹かれていく。

しかし、数時間後に‘彼女’は謎めいた言葉を投げかけ……
「実は私、未来から来たの、タイムマシーンに乗って。なんて言っても信じないよね?」
そしてジローの前から突然、姿を消してしまう。
新鮮で刺激的な‘彼女’と過ごした数時間は人生の中で最も輝ける時間だった。
2008年11月22日。
ちょうど1年前の20歳の誕生日に突然現れた‘彼女’が忘れられず、一緒に食事をしたレストランをまた訪れたジローは、21歳の誕生日をひとりで祝っていた。
そんなジローの前に、あの‘彼女’そっくりな女性が現れる。

その女性は……悲惨な運命をたどった未来のジローが、過去の自分を守るために送りこんだサイボーグだった!
かくしてジローと‘彼女’との奇妙な共同生活が始まる。

キュートな外見とは裏腹に‘彼女’の行動は突飛かつ人間離れしていたが、ジローのピンチを幾度となく救い、また幾つかの外部の事故や事件をも、一人で介入し解決してしまうのだった。

ジローは次第に‘彼女’を愛しいと思うようになるが、本来感情を持たない‘彼女’にジローの思いはうまく伝わらず、苛立ちを募らせていた。

そんなある日、ジローは‘彼女’を乱暴に部屋から追い出してしまう。

後悔に苛まれるジロー。
だが未来の自分が示唆したとおり、ジローの運命にはさらなる激動が迫っていた!
そして決して起こるはずのなかった運命を変えてしまう恋の始まりでもあった……。

未来から来たサイボーグと、彼女に惹かれていく青年の奇妙な共同生活を描くファンタジック・ラブストーリー。
東京を舞台にした日本映画ですが、韓国人の監督作品とあってどこか韓流映画っぽい雰囲気が漂っている。
冒頭に登場する‘彼女’は、感情を表わにするサイボーグらしくない人間臭いキャラだな……と思い、はじめは違和感を覚えた。
と突然、「未来から来たの」との言葉を残して去ってしまう。
ところが1年後、その‘彼女’が再び現れた時には、感情ねカケラもないキャラ。
このギャップはどういうこと?……この謎はクライマックスで明らかになる。
なるほど~~そういうことか!
サイボーグが体感した記憶を植え付けた未来人だったんですね。
‘彼女’(サイボーグ)は、未来のジローが自分を悲惨な運命から守るために2008年の現代に送り込んだもの。
(現代に舞い降りるところは完全に『ターミネーター』)
怪力を持ち、超スピードで移動。
目からはホログラム映像を投射し、過去に知覚した映像と声を再現できる。
また放電によって人間を失神させることや、一度聴いた声や音などを完全に模倣し、声帯模写能力も備える。
人間と同じものを食べることはできるが、飲酒すると誤作動を起こし首が一回転したりショートしたりする。
なぜかロボットと呼ばれることには反発。
未来の世界でジローの死を看取り、その後は博物館に展示され、オークションによって‘ある人物’の手に渡ることになる。
そのある人物こそ……。
東京を襲った未曾有の大地震で街は壊滅し、ジローは命を落とす寸前にまで追い込まれるが、‘彼女’は自分の身体を犠牲にして(下半身を失う悲惨な姿に)彼を救うという哀しい結末……かと思いきや、最後の最後にあっと驚くサプライズが訪れるのだ!
このクライマックスの大地震のシーンは、東日本大震災を経験した後だけに妙に生々しく感じてしまった。
しかもこのシーンが撮影されたのは、奇しくも福島らしい。
‘彼女’の二役を演じた綾瀬はるかが困っちゃうくらい可愛い。
未来スーツ(?)といい、現代で着る服といい、やたらと身体にフィットしているものばかり身に付けているので、隠されていた(?)迫力ある胸が目立つ目立つ!
メッチャ強調されてます(^^;
サイボーグの演技での微妙に固い動きや、表情の出し方が(瞬きをしないなど)お見事。
綾瀬はるかの魅力が十二分に発揮されていると思います。
それと、まだメジャーになる前の吉高由里子がワンシーンだけ出演しているのにも注目を~。
あと竹中直人、相変わらずやりたい放題です(笑)。