某シネコンにて『ワイルド7』を鑑賞。

【出演】
瑛太、椎名桔平、丸山隆平、阿部力、宇梶剛士、平山祐介、松本実、要潤、本仮屋ユイカ、中原丈雄、松本さゆき、吉田鋼太郎、深田恭子、中井貴一、
【監督】
羽住英一郎
“眼には眼を、悪には悪を”

凶悪犯罪が跡を絶たない現代日本。
その対策として、警視庁内に、超法規的機関が極秘のうちに作られた……その名は、‘ワイルド7’。
メンバー7人は何れも、理由はあれど、重い犯罪歴の持ち主。
その罪を免除する代わりに、彼らに与えられたのは……テロリストなどの凶悪犯を‘逮捕’ではなく‘退治’する任務だった。
飛葉大陸。

恋人に絡んだヤクザ組員3人を口論の果てに殺害した無期懲役犯。
しかし恋人は自害……彼女を救えなかったことを悔やみ、それ以来、他人との接触を拒み孤独を貫いている。
セカイ。
殺人の罪で収監中に脱獄。その際に警官2名を撲殺し拳銃を強奪の無期懲役犯。
パイロウ。

独学で学んだ爆弾作りに魅入られ連続爆破魔となり、最終的に警官2名を爆殺の無期懲役犯。
ソックス。

闇カジノ界のギャンブラーとして名を馳せるも、マフィアに追われる身となる。中国で追手2名を射殺した無期懲役犯の天才詐欺師。
オヤブン。

かつては某・広域指定暴力団の組長。敵対組に単身でカチコミをかけ5名の命を殺った武勇伝の持ち主。
ヘボピー。

働いていた工場でクビを宣告されたことに激怒し、社長を殺害し工場を爆破。
B・B・Q。

養父母に地上げを迫る暴力団員を刺殺。その後、猟銃乱射・家屋放火後に逃亡。

警視庁の草波警視正によって組織された‘ワイルド7’。

彼らは凶悪犯を処刑する権限を与えられた超法規的警察組織だ。
人質を取った銀行強盗犯を追っていたワイルド7。

飛葉が犯人を処刑しようとしたところ、謎のライダーが現れ犯人をライフルで射殺し走り去った。
「追え!」
「また、あいつかよ」
そのライダーを追った飛葉だったが、見失ってしまう。

追跡の際に迷い込んだ埠頭のクラブで黒髪の美しい女性・本間ユキと出会い、惹かれるようになっていく飛葉。

そんな中、ウイルステロが勃発!
東京上空に出現した不気味な飛行船……そこには致死率90%の即効性ウイルスが積まれ、犯人の要求現金2億ドルを支払わなければ、東京中にばら撒かれる危機に!
1300万人を人質にとった卑劣な犯行だ。
出動したワイルド7が、ようやく黒幕を確保した時……そこにユキが姿を現す。

彼女にはある秘密があった……。

そして、これまで起こった数々の凶悪事件の裏側に潜んでいた知られざる陰謀。
その行く着く先は……自分たちを組織した国家の中枢?
本当に退治すべき人間は誰なのか?
過去を捨て、人との絆を断ち切って生きてきた彼らの中に、再び呼び覚まされていく熱い感情。
遂にワイルド7は、決断を下す!
「誰にだって守りたい大切なものがある!」
犯罪者でありながら、国家の最高機密として凶悪犯を退治する任務を与えられた男たち‘ワイルド7’の活躍を描くハード・アクション。

革ジャン、バイク、拳銃、アクション、バイク&カーチェイス、アウトサイダー、そして男同士の熱い友情……と男子のツボ的アイテムがテンコ盛りの本作。
オープニングからして痺れるくらいカッコイイ。
凶悪犯を追い詰めた飛葉が拳銃を向けてこう言い放つ。
「お前ら全員、退治する」
「はあ?退治じゃなくて逮捕だろが?」
すると間髪入れずに容赦なく拳銃を乱射し、血まみれの死体に向かって……
「ほらな、退治だろ」
カッコよすぎるぞ、飛葉ちゃん!
クライマックスでの飛葉も、これまた最高。
「蜂の巣になろうと、八つ裂きになろうと、この引き金だけは引いてやる……」
またバイクの後ろにユキを乗せた飛葉がノーヘルで走る様がイケてます。
バイクにノーヘルといえば舘ひろしの専売特許だけど、瑛太のそれも決して負けていない。
舘さんもタジタジの姿だ?!
リーダー、セカイの渋いキャラもたまらない。
『謎解きはディナーのあとで』でのオバカ刑事の饒舌さとは一変(

)寡黙でクールな男を椎名桔平が好演です。
そのセカイが男気を見せ、ソックスとオヤブンがそれに応えるシーンにも痺れた。
黒幕の元に向かおうとするメンバーにセカイが言う。
「お前ら、先に行っててくれ。俺が人質を救いに行く」
「ひとりじゃヤバイって!どうせ罠だろ!」
「いいから行け!」
するとソックスがトレードマークのコインを手にして、
「これで決めようぜ。表が出たら黒幕のところ、裏が出たら……先に人質のところだ」
コインを指でピーンと弾くと……それをサッと掴み取るオヤブン。
「……裏だ」
「よし、決まりだ!」
メンバーはバイクを走らせる。
ここでオヤブンがソックスを呼び止め……
「おい!イカサマしやがって」
と、それはどっちも裏のコインで……両者はニヤリ。
超ベタな件り。でもそのベタさが逆にいいのだ!
ワイルド7を作りだした草波を演じる中井貴一が、かなりおいしい役。
黒幕に寝返って飛葉を裏切ったかと思いきや……。
壮絶な戦いの末、メンバーのひとりが死んで6人になってしまうワイルド7。
そんな時、またもや凶悪事件が起こり彼らは出動する。
カメラはバイクで疾走する6人の姿を映しだす……と、その後ろから一台のバイクが!
なんと‘あの人’が新メンバーとなって登場したところで物語の幕は閉じるのだ!
続編を期待させてくれるエンディングです。
また遊び心あふれるエンドロールもよい。
カチンコを手にコミカルなポーズを決める出演者たちが次々に映し出されます。
その中には~ワイルド7のメンバーに交じって‘ワイルド7生みの親’まで登場するというサプライズ映像も!
建設中の高速道路を使用した路上での大銃撃戦や、市街地を封鎖しての銀行強盗、ビル内をバイクで疾走してのドンパチなどなど~~超ド派手なアクションシーンはなかなかの見ものです。
しかし原作ファンの方々からは酷評の嵐のようで?
原作も実写版テレビドラマもあまり知らない自分としては、各キャラのイメージも悪くなかったと思うし、痛快なエンタメ作品として単純に楽しめました。
迫力のバイクシーンや、大ドンパチの銃撃戦(バズーカ砲もぶっ放す!)の荒唐無稽さも爽快で、頭を空っぽにして観るには最適な作品かと?!