【出演】
大政絢、岡本あずさ、岡本杏理、モーニング娘。、松崎しげる、国広富之、金剛地武志、大杉漣、宍戸錠
【監督】
安藤尋
“女子高生が難事件解決しちゃ、ダメですか？ ”
銭形海、18歳。
銭形命、17歳。
銭形結、16歳。
警視総監を祖父に持ち、現役高校生にして、刑事。
事件が起きれば、いかなる時でも現場に走り、人並み外れた推理で謎を解く。
しかし、彼女たちが刑事であることは誰も知らない。
国民的アイドル・モーニング娘を抹消するという脅迫状が警視庁に届いた。
警視庁副総監・難波一弘に呼び出された銭形海、銭形命、銭形結の三姉妹。
三姉妹は岡野富夫、松山進の両刑事と合流し、モーニング娘の警護を開始するため、コンサート会場の上北沢記念ホールへ。
それぞれ持ち場を決めて警護に当たるが、何も起こらず一安心。
コンサート終了後、モーニング娘と命が同乗するバスの前後を2台の車でガードして、ホテルに向かう一行。
その途中で赤坂に広がるゴルゴダの森を通らなければならない。
海たちは警戒を強めるが、何事もなくホテルに到着。
だがその直後、バスから運転手の車田が慌てて飛び出してくる。
海たちが車内に入ると、モーニング娘と命はバス内から忽然と姿を消していた……。
謎の消失劇に隠された陰謀とは？
移動中のバスから消えたモーニング娘と命はどこへ？
姉妹の力を結集し、トリックの謎を解く！
その裏には、意外な犯人による意外な真実が隠されていた。
「謎は解けたよ、ワトソン君」
銭形姉妹が人並み外れた推理力を駆使して、アイドルグループ失踪の謎を暴く姿を描いたシリーズ第3弾。
相変わらず超チープでくだらなくてつまらない内容です
トリックもチープなら、小ネタやギャグもチープ。
こんな感じで。
「メガネの度を変えたんですか？」
「いや、そのまんま……しし‘ど’」（byエースのジョー）
「姉妹だけに、この話はお‘しまい’」（by愛のメモリー松崎）
「これは‘ふぞろいの林檎’……じゃなかった……ふぞろいの札束だな」（by国広トミー）
脱力感全開。
でもそこが『ケータイ刑事』シリーズの真骨頂なのです！
このチープでユルユルのしょうもない展開に一度ハマると抜け出せなくなる（笑）。
チープといえば、狙われるモー娘もどことなく（いつしか）B級感が漂っていて、ある意味で相応しいキャスティング。
旬のAKBではなく凋落気味のモー娘ってあたりが、ユルい『ケータイ刑事』のイメージとピッタリ？
そのモー娘を犯人が誘拐した理由も凄すぎる。
「モー娘を独り占めしたかったんだ！僕のためだけに歌って欲しかったんだ！」
そんな理由かい！
身代金の8億28円をゲットした自称‘日本一のモー娘ファン’の犯人は、「ひとり1億円のギャラで自分だけのために歌え」と要求するのだが……メンバーは、きっぱりとこう言い放つ。
「私たちはお金なんかじゃ動かない。私たちの歌は、私たちを愛してくれているファンのためのもの。あんたみたいな犯罪者なんかのものじゃない！」
1億円よりファンが大事（まあ、一応こいつもファンなんだけど）……何とも健気な台詞です。ここ、泣きどころですよ、たぶん
ちなみに半端の28円は命（メイ）の分ってことらしい。命（メイ）はただ同然の命の価値しかないのか？！
また前作からの銭形姉妹繋がりでは「雷お姉ちゃんから聞いたの」という台詞が出てくる程度。
もちろん、待ってました～～の「謎は解けたよ、ワトソン君」の決まり文句も出てきます。
スニーカー山下や女王陛下の草刈さんは出ていませんが、前作に続いて‘噂の刑事トミーとマツ’は銭形三姉妹の頼りにならない相棒として登場し、オバカぶりを披露しての大活躍？！
そしてラストでは、ケータイファン涙モノのビッグサプライズが用意されている。
モー娘のコンサートに乱入（？）した三姉妹が‘銭形シスターズ’としてステージに上がり、あのユルユルの迷曲「ケータイ刑事」のテーマソングを歌い踊るのだ！
何とも言えないビミョー感がたまりません（笑）。
あまりにもくだらなくて映画と呼ぶには憚れるほどの内容だけれど、そこがこのシリーズの最大の魅力！？
まともな人なら冒頭5分で観るのをやめちゃうでしょう、きっと（笑）。
でもバカにできない『ケータイ刑事』。
何たって歴代のヒロインはビッグネームばかり！
初代・宮崎あおい、二代目・堀北真希、三代目・黒川芽以、四代目・夏帆、五代目・小出早織、そして今作に出演の六代目・大政絢。
とにかく凄いメンツを輩出しているシリーズなのだから。
（しかも劇場版第1作目では、堀北真希、黒川芽以、夏帆が共演している豪華さ）
若手女優の登竜門的存在、『ケータイ刑事』！
でも宮崎あおいはこの恥ずかしい（？）過去をなかったモノにしている風もありますが（笑）。
一度ハマると虜になってしまう不思議な力を持つ『ケータイ刑事』。
果たしてシリーズ第4弾はあるのか？！