
【出演】
有村架純、竹富聖花、荒井萌、森廉、賀来賢人、木下ほうか、前田健、粟田麗、小木曽汐莉、木崎ゆりあ、篠田麻里子、松方弘樹
【監督】
佐藤太
“過去に行ってわかったことは、未来のこと”
どうしよう!歴史マジ苦手!!

名古屋に住む純粋だが気の強い女子高生の太田あさみ。

日本史テストの補習のため赤点を取ったクラスメートの箕輪優、菊池ヒロ子、半田公平と一緒に市内の歴史博物館にいた。
優は、はっきりした性格で、ちょっとガサツ。
ヒロ子は、見た目ド派手ギャル。
公平は、不良を装っているものの実は臆病者。
「これから外で戦国ショーが始まるって。イケメン揃いらしいよ」
「マジで!?行こっ!」
しかし……
「……イケメンひとりもいないじゃん。つーか、オッサンばっかじゃん!」

しょぼい戦国ショーの観覧中、妙な電子機器を手にした同級生の‘理数系オタク’井川卓也と出会う。
卓也は父の研究の手伝いで、タイムホールと呼ばれる時空の‘ねじれ’を探していたのだった。
公平が悪ふざけで機械を取り上げてからかっていると……突如、まばゆいばかりの光が上空に出現したかと思うと、5人は一気にその光に飲み込まれた!
気付けば目の前で甲冑に身を包んだ武士がリアルな合戦を繰り広げている。
「戦国ショーの続き?」
ひとりの武士と向かい合う5人。
「ショー、お疲れ様で~す……うわっ、臭っ!ちゃんとお風呂入ってます?超臭っ!」
でも戦国ショーにしては何かがおかしい。
そう、5人は440年前の戦国時代へとタイムスリップしてしまったのだ!
そこに現れた若い百姓の利吉、吾作、与平に捕まり縛られてしまうあさみたち。
「お前ら、何者だ?どこから来た?」
「……未来」
「???」
「わたしたち、未来から来たの。タイムスリップして」
こうして岐阜城へと連れていかれる5人。
城からは「妙な格好をしたものが現れたら即刻城へ連れてくるように」とのお触書が出ていたのだ。
利吉ら武士になることを夢見る百姓3人は、チャンス到来とばかりに5人を城に引き渡そうとしていた。

が、その道中、野武士の一団に襲われ、ヒロ子と公平は連れ去られてしまう。
3人は、ショックを隠せないまま、やっとの思いで岐阜城へとやってきた。
そこに現れたのは、明智光秀、木下藤吉郎、徳川家康を従えた戦国の名将・織田信長であった。
「織田信長?たぶん信長さん?ほら、すぐに殺しちゃう人。ウグイスを!」
「ああ!あの!」
「それ、ホトトギスだろ!」
歴史の知識が役に立つかと思いきや、全員が日本史赤点。
こうなったら、持ち前のバイタリティだけで何とかこの危機を乗り切るしかない!
そんな時、偶然にも現代につながったケータイであさみの中学時代の同級生で‘歴女’の高橋麻由に歴史のアドバイスを求める。

「今、織田信長と一緒にいるんだけど」
「同姓同名の人?」
「違う、本人と!」
「はあ???」
が、すぐに圏外になって切れてしまう。
さあ、困った、どうする?
だが、そこは明るい女子高生、持ち前のノーテンキさで、安土城の完成予想図を見て……
「ダサすぎ!私がデコってあげる」
「デコ???」
しかも「写メを撮るから」と信長にピースまでさせる悪乗りぶりで相変わらずのマイペース。
ところが、そんなあさみたちを見ても信長らはあまり驚かない。
なぜなら……あさみたちが‘未来人’であると最初からわかっていたのだ。
その理由は藤吉郎の妻・寧々にあった。

彼女はいきなり「ドラえもんの歌」を口ずさみながら現れる。
「な、なんでその歌!?」
「実は私も現代からタイムスリップしてきたのよ」
「えーーー!!」
「中2で」
「……とても中2には見えないんですけど……」
「当時よ!今から16年前」
「そんな前!」

寧々から驚愕の事実を聞かされ、この時代で生きるすべを教わるあさみたち。
「私はこの時代で生きる決心をした。強くなりなさい。強く生きるのよ」

それでも現代へ何としても帰ろうと諦めないあさみと、もうこの時代に残るしかないと剣術の特訓を始める優の間には次第と溝ができていった。
さらに二人の共通の親友・西村奈緒のことでくすぶっていたわだかまりが一気に噴き出し、ついにはケンカ別れしてしまう。
そんな中、またつながったケータイにヒロ子から連絡が入る。
「やっとつながったぁ。今ね、川津信之という武将にかくまわれて無事だから、迎えにきてほしいの」
その夜、利吉らから夢のこと、生きること、自分たちを守って死んでいった与平への想いを聞かされ、あさみは決断する。
そして卓也は、次にタイムホールが現れる場所と時間をやっと割り出すことに成功。
但し、このタイムホールを逃したら……
「次のタイムホールが出現するのは10年後だ」
「みんなで一緒に帰る!天下は未来で一緒に取ろう!」
だが、ケータイの充電が切れてしまい、別れた優への連絡手段がない。
「どうしよう?」
すると吾作が、
「ケータイならあるぞ」
「え???」
こうして利吉の護衛で川津の元へと向かうあさみたち。
だが川津の罠にはまり、四方を敵に囲まれてしまう。
と突然、川津は、
「‘バック・トゥ・ザ・フューチャー’」
「へ?バック???」
「‘バック・トゥ・ザ・フューチャー’だよ!」
なんとこの川津もタイムスリップして戦国時代にやって来ていたのだ!
川津が企む、歴史を根本から変えてしまう陰謀が明らかになり、あさみに最大のピンチが訪れる。
あさみたちは、いつ死ぬかもわからない日々を必死で生き抜く人たちとふれあう中で、今の自分、生きること、未来のことを考え始めていた。
果たして歴史は守られるのか?
5人は無事に現代へと帰ることができるのか?
「わたしはわたしの天下を取る!」
