『BU・SU』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『BU・SU』


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【出演】
富田靖子、大楠道代、伊藤かずえ、高嶋政宏、丘みつ子、イッセー尾形、藤代美奈子、白島靖代、室井滋、広岡由里子、輪島功一、中村伸郎、すまけい


【監督】
市川準




“どつぼにはまって、さあたいへん”




あと50年、生きなければならない人たちへ。


18歳になる森下麦子。


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片田舎の海辺の街で生まれ育ち、性格のひねくれた暗い女の子。


そんな‘心のブス’を治すためひとり上京し、置屋を営む叔母・胡蝶のところで鈴女という名前をもらい芸者見習いをしながら高校に通うことになるが……。


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初めてふれる東京。
同級生たちのいじめ。
クラスメートでボクシング部の津田邦彦との出会い。
厳しい芸者修業。


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そんな時、文化祭で「人形浄瑠璃・八百屋のお七」を演じることになり……麦子の中の何かが変わっていく。


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性格が‘ブス’な女の子が、上京して様々な経験を重ねる中で自分の殻を打ち破って成長していく姿を描く青春ドラマ。


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田舎でイロイロなことがあり、誰に対しても心を閉ざしてしまった麦子が、東京での生活を通して少しずつ変化する様が綴られてゆきます。


全編にわたって重苦しい内容だけれど、ラストはとても爽やかで後味もよい。

エンディングに流れる原由子の「あじさいのうた」が、これまたいい!



主人公の麦子を演じた富田靖子は、全編まったく笑顔なしの無表情で(それだけに最後の最後で見せる笑顔は印象に強く残る)無口な女の子という設定のため台詞も極端に少なく、心を閉ざした女子高生を見事に演じ切っている。

1987年製作なので『さびしんぼう』の次に主演した作品かと思いますが、富田靖子が最も輝いていた時代ですね。
凄く魅力的で、ホント可愛いの一言。



ところで80年代の高校生の髪形やメイク、ファッションが、いま観るとかなり変あせるあせる

特に超ぶっとすぎる眉毛と、ヘソよりもかなり上にある深い股上のジーンズが異様(笑)。


そして驚くべきことに(?)高嶋政宏がなんと高校生役!
といっても当時は二十歳くらいでしょうから、高校生を演じても別に不思議ではないんだけど、見た目がやたらと大人っぽいので違和感バリバリです。
でも、まだ拙い演技が初々しい。


あと『櫻の園』の白島靖代が台詞なしのワンシーンだけ出演している。
やっぱ綺麗です、この人。(最近、見かけないけど)