
【キャスト】
カイル・チャンドラー、エル・ファニング、ロン・エルダード、ノア・エメリッヒ、アマンダ・ミシェルカ、ジョエル・コートニー、ライリー・グリフィス、ライアン・リー、ザック・ミルズ、ガブリエル・バッソ
【監督】
J・J・エイブラムス
【製作総指揮】
スティーヴン・スピルバーグ
“僕たちは、ひとりじゃない”
1979年夏。
保安官の父と暮らす14歳の少年ジョーは、突然の事故で母親を亡くし、心に深い悲しみを抱えていた。
ある日、親友チャールズの8ミリ映画を手伝うために、夜中にこっそり家を抜け出して仲間たちの所へ向かうジョー。
撮影するのはゾンビ映画で、ジョーはメイク担当だ。

仲間の中には密かに想いを寄せるアリスの姿もあった。

アリスが親に内緒で運転してきた車に乗り込み、駅に到着した6人の少年たち。
列車の通過に合わせて撮影を始めると……突然、車が突っ込み大事故が発生してしまう。


辺り一面が激しい炎に包まれ、轟音が鳴り響く中、取り残された8ミリカメラが写したものは……?

何とか全員無事でホッとしたのも束の間、事故を起こした車の中で重傷を負っている男を見て驚く6人。
それは、彼らが通う学校の生物教師だった。
「君たちはあれを見たのか?絶対に誰にも話すな。殺されるぞ……君たちも、君たちの親も」
と、いきなり拳銃を向け、
「早く行け!逃げろ!」
一目散に逃げる6人。
ほどなくして事故現場に到着した軍の回収部隊は、落ちていた8ミリフィルムの空箱を発見。
極秘情報が何者かに目撃されたと知り、大捜索を開始する。
現場から逃げ帰ったジョーたちは、「絶対誰にも言わない」ことを約束しあうが……やがて彼らの周りでは不可解な事件が起きはじめる。
突然の停電、町中の犬が姿を消し、車のエンジンだけが消え、9人が行方不明に。
平穏な町の姿が変わり始めた。
一体何が起こっているのか?


そんな時、事故現場を撮影したフィルムの現像がようやく出来上がった。
その映像を見たジョーとチャールズは愕然となる。

スクリーンに映し出されたのは……に貨物コンテナの中から強大な力で外へと出ようとする‘何か’だった!
そして……アリスまでもが‘何か’にさらわれてしまう!
事故現場から持ち帰った白い謎のキューブが不思議な動きを始め、全てを目撃した少年たちは、アリスの救出と真実を探しに行くことを決断!
そこには想像を超える未知との出逢いと、永遠に忘れられない経験が待ち構えていた……。


エリア51をめぐる謎に巻き込まれていく少年たちの姿を描くジュブナイルSF。

スーパー8カメラで映画撮影をして楽しんでいた6人の子供たちが車と貨物列車の衝突事故に遭遇。
脱線した貨車には‘アメリカ空軍’の文字。
実はアメリカ政府は、空軍施設・エリア51を閉鎖し、オハイオ州のとある場所へ研究素材である‘何か’を極秘で移送中だったのだ。
そして、燃え上がる現場に残されたカメラには、事故の一部始終が撮影されていた……。
もうこのプロットを聞いただけでも、ワクワクドキドキ興奮もの!
しかも『E.T.』『未知との遭遇』など、70年代~80年代初頭のスピルバーグ作品にオマージュを捧げた内容なのですから、もうたまらない!
光の具合やカメラワーク、そしてラストシーンと……もろに『未知との遭遇』しちゃってます。
それから主人公のジョー君は、『E.T.』のエリオット君を彷彿とさせるようなキャラクター。
子供たちが力を合わせて冒険する様は『グーニーズ』と共通している。
また‘何か’が姿を現すまでの緊張感は、正に『ジョーズ』のあれ。
何となく『ポルターガイスト』風なシーンもあったような。
(そういえば、すぐにゲロを吐く少年がいたけど、あれは『スタンド・バイ・ミー』へのオマージュ?……てことはないか


もしかしたら「ネタの使いまわしじゃないか?」という意見もあるかもですが、もうそんなの関係ない!
これは、スピルバーグ愛、映画愛に溢れた映画なのですから!
スピルバーグが手がけた作品のアイテムがテンコ盛りです。
子供たちが映画小僧なのにも興味をそそられる。
(主人公を取り巻くのが、金髪の美少女、デブ、チビ、マセガキ、ガリ勉……と王道のキャラ設定なところもよい!)
そんな彼らが取り組んでいる作品はゾンビ映画。
1979年が舞台だけに、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の洗礼を受けた世代か!?
部屋に貼られた映画のポスターや、飾られているモンスターのフィギュアなど、小道具へのこだわりもお見逃しなく。
あとガソリンスタンドのニーチャンがヘッドホンで音楽を聴いているシーンが、可笑しい。
「これ、凄いだろ。テープで聴けるんだ」
そう言って自慢げに見せるのは~~SONYのウォークマン。
舞台は1979年……ウォークマンが発売されたのは、この年だったんですね。
あ!エンドロールには大大大注目です!
まさかまさかのサプライズ映画の上映!
(8ミリ映写器独特の音が、とても心地良い)
ラストのオチも面白く、チャールズ監督はなかなかの才能の持ち主だ?(笑)。
そして~最後の最後に満を持して流れるは~~ナックの「マイ・シャローナ」だ!
鳥肌もの~~痺れる!
『スーパーエイト』は、SF、サスペンス、パニック、ファンタジー、友情、親子の愛情、淡い初恋、冒険活劇……等々、ありとあらゆる要素が詰まった宝箱のような映画です!
特に初期のスピルバーグ作品が大好きな人なら、絶対絶対絶対観るべし


