『悪夢探偵』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『悪夢探偵』


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【出演】
松田龍平、hitomi、安藤政信、猪俣ユキ、村木仁、ふせえり、利重剛、大杉漣、塚本晋也、原田芳雄


【監督】
塚本晋也




“他人の夢に入れる特殊な能力を持った男、人々は彼のことを〈悪夢探偵〉と呼ぶ”




ある日、少女と中年サラリーマンの惨殺死体が立て続けに発見される。

被害者はいずれも密室で自らの体を切りつけ失血死しており、しかも「0」で表示される謎の人物と最後に電話をしていた。

被害者を目撃していた者は「夢の中で、誰かに襲われているようだった」と証言。


事件を担当する女刑事、霧島慶子は「0」なる人物が、電話を通じて自殺者に何らかの暗示を掛けているのでは?……と考え捜査を開始する。


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そして、他人の夢の中に入れる特殊な能力を持つ通称<悪夢探偵>と呼ばれる青年・影沼京一の存在を知るのだった。


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半信半疑ながらもその男にコンタクトを取り、捜査への協力を申し入れるが、
「夢の中に入る行為は非常にリスキーだ」
という理由で、あっさりと断られてしまう。

これまでに何度か他人の夢の中に入ってきたが、その人を分かろうとすればする程、人間の本性や嫌な部分が垣間見え、依頼者と自身の心の間には常に傷跡が残るからだと。

「人の夢に入るなんてもういやだ……いやだ、いやだ、いやだ、いやだ……」


そんな京一に業を煮やした慶子の同僚刑事・若宮は、自ら「0」番へと発信し、犯人と思しき人物へコンタクトを図る。

電話の向こうで会話に応じたのは……一人の男〈ヤツ〉だった。

〈ヤツ〉は、
「あっ、今あなたにタッチしました」
と謎の言葉を残すと、すぐに電話を切ってしまう。


程無くして若宮の身の危険を感じ、黒マントに身を包んで〈悪夢探偵〉となった京一が慶子たちの前に姿を現わす。

そして、若宮の夢の中へと入り込み、〈ヤツ〉とのコンタクトを試みる。


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果たして京一は〈ヤツ〉を倒し若宮を助けることが出来るのだろうか?

〈ヤツ〉とは一体何者なのか?

〈悪夢探偵〉と〈ヤツ〉との壮絶な戦いが、こうして幕を開ける!


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黒マントに身を包み、他人の夢の中に入れる特殊な能力を持った〈悪夢探偵〉が、そのカを駆使し、女刑事と共に猟奇的な連続殺人事件の謎に迫っていく姿を、驚異の映像と斬薪なストーリーで描き出すスリルとサスペンスに満ちたアクションスリラー。


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悪夢探偵は、心に深い傷を持ち、現実に絶望しているというダークなキャラクター。

もう二度と他人の夢の中へは入りたくないと怯えつつも、やがては導かれるようにして狂気の世界へと入り込んでいってしまう。


夢と現実が交錯しながら繰り広げられる物語は衝撃的!


『鉄男』などでもお馴染みの目眩を感じるくらいに激しく揺れるカメラ、次々に変わるカット、派手に飛び散る血糊のバイオレンス描写、シュールな台詞……など、良くも悪くも‘塚本ワールド’全開です。



女刑事役のhitomiは、演技はちょっと拙いけれど、とても魅力的!



それから冒頭での松田龍平と原田芳雄の絡みは……優作ファンには感慨深いものがありました。