『ナナとカオル』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『ナナとカオル』


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【出演】
栩原楽人、永瀬麻帆、染谷俊之、浅居円、脇本彩乃、比企理恵


【監督・脚本】
清水厚



“君が好き。縛りたいくらいに……”




生徒会の副会長を務める優等生の女子高生・ナナこと千草奈々。

美形&グラマーなルックスで男子の人気を集めている。


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しかし最近、成績が少しだけ落ち気味なのが悩みの種。

担任は、こうアドバイスを。
「あたなは一生懸命やりすぎ。趣味とかないの?たまには息抜きも必要よ」
「息抜きですか……」


一方、S○が趣味で(と言っても妄想のみで、今だに童貞)エッチなことばかり考えている落ちこぼれ高校生のカオルこと杉村薫。

ちょっとキモい雰囲気なので、女子からは‘キモ村’と呼ばれ敬遠されている。


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そのナナとカオルは、マンションの部屋がお隣さんの幼なじみで、同じ高校の2年生。


少しずつオトナの女性へと成長を遂げていくナナへの想いを強く抱いているカオルの最大の夢は……ナナに‘ボンデージ’の衣装を着てもらうこと!


そんな叶うはずのない妄想に明け暮れるカオルだったが、運命のイタズラなのか……なんと目の前に突如としてボンデージを着たナナが現れた!


これには理由があった。

全く勉強をせず、夜な夜な変な趣味に走っている息子を心配したカオルの母親が、彼が隠し持っていたボンデージ衣装を黙って没収し、それをどこかに隠そうとしていたのだ。

マンションの外で偶然にナナと遭遇した母親は、
「ちょうどよかった。これ、預かってくれない?家に置いておくとカオルに見つかっちゃうから」
「はあ……いいですけど」


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紙袋の中身を知らないナナは、言われるがままにそれを預かってしまうが……。

好奇心から中身を見てしまい、唖然。

「これは……これはないでしょ……カオルの趣味って……」

勉強に行き詰まり‘息抜き’を探していたナナは、戸惑いながらも興味本位でそのボンデージを着てみる。
すると突然、ボンデージの鍵がかかってしまい、脱げなくなってしまった!

カオルに鍵を開けてもらうしかないと考えたナナは、泣く泣く彼の部屋を訪れたのだ。


「な、何でナナがそれ着てるんだよ!?」
「鍵がかかっちゃうなんて思わなかったし……一生脱げないなんて、いやだ!早く鍵貸してよ」


妄想に明け暮れたナナのボンデージ姿が目の前にあるのに、すぐに鍵を開けてしまうのはもったいないと思うカオル。

そこで、恐る恐るナナに命令を下す。

「貸すけど、その前によく見せてくれない?」
「え!……じゃあ、見るだけだからね。絶対、触らないでよ!」


反抗しながらも、仕方なくカオルの命令に従うナナ。

「じゃあ、次は……」

ふつふつと湧き上がるカオルの‘S’魂!


「いやだ」と拒否するが、意外にもその世界に今にも堕ちてしまいそうなナナの‘M’気質……。

見られることにドキドキしつつも、それが不思議な快感に変わっていく。


こうして、お互いの性癖を確認しあってしまったナナとカオル。


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二人だけの秘密の‘息抜き’。


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やがてその行為は、どんどんエスカレートしていき……‘キュートでハードなS○プレイ’に、どっぷりとのめり込んでいくが……。



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“高校生のS○レッスン”と、ピュアな純愛模様を描いた、ちょっとエッチな青春純愛ラブストーリー。



‘見られる’こと、‘命令される’ことに快楽を感じるという……自分の意外な性癖を知ってしまったナナ。

「こんなことしちゃいけない。悪いコになっちゃう」
と自らを戒めるも、その欲望には勝てず、カオルの手によって‘S○’の世界に引きずり込まれていく。


カオルはそんなナナに対して、次々に‘恥ずかしい’要求を重ねていくのです。

ボンデージ姿での様々なポーズ、首輪で散歩、男子トイレでスカートを捲らせる、無人の競技場のスタンドで放○させる、そして……禁断の緊縛!


だんだんステップアップしていく秘密の遊戯。


「そんなの絶対にやだ!無理だもん!」
「俺は別に強要はしないよ。ナナがいやなら、この息抜きはもうしないから」

どうしても息抜きを続けたいナナは、命令に従うしかなく……。

二人の微妙な心理の駆け引きがとても面白い。


高校生らしからぬ(?)ハードなプレイをしているのにも関わらず、二人はセックスどころか触れ合うことすらしません。

ナナは触られたくないし、カオルは触りたい気持ちはあるけれど、躊躇って触れない。

しかし、カオルは気付いている。
近い将来、ナナは自分の元を離れていってしまうと……。

だからこそ、今この時をを大切にしたい。
ナナが誰にも見せることのない‘顔’を自分にだけは見せてくれている。
その‘顔’を永遠に胸の中に刻んでおきたいと強く思っているのです。


ナナは、カオルに対して恋愛感情はないけれど、秘密の行為を共有しながら……少しずつオトナへの階段を上がっていく。



思春期の淡い恋心とS○というフェティシズムを混在させた、くすりと笑えて、ちょっぴり切ない見事な青春ドラマです。

単なるプレイを超えたピュアな感情を抱かせるナナとカオルのひたむきな姿に共感できる。


ある意味、大林宣彦監督の『転校生』や『さびしんぼう』に相通じるような雰囲気すらある青春像!?



ナナ役の永瀬麻帆は、まさに体当たりの演技。
そして何と言っても表情の出し方が秀逸で、非常に魅力的です。



おもいっきり断言しちゃいます!
『ナナとカオル』は、隠れた大傑作だビックリマークビックリマークビックリマーク(かなりエロいけどあせるあせる