
【出演】
谷原章介、塚地武雅、北川景子、佐田真由美、大島美幸、池内博之、佐々木希、山本裕典、ブラザートム、中条きよし、温水洋一、伊武雅刀、神戸浩、住田隆、石田純一、パンツェッタ・ジローラモ、デーブ・スペクター、鈴木拓、日村勇紀、
【監督】
英勉
‘着れば、ハンサム! 着れば、ハッピー?!
アナタの変身願望、叶えます!
笑って泣いて明日の自分が好きになる、スーパードリーム・エンタテインメント!’
大木琢郎、33歳、独身。
天国へ行った母親が残した庶民的な定食屋‘こころ屋’を営む心優しい……ブサイク。

あだ名は、琢という字が豚に似ているから‘ブタロー’。
イタリア留学経験もあり、料理の腕前も人柄も完璧で皆の人気者だが……これまでの人生でフラれること101回!
女性とは全くこれっぽっちも縁がない……どころか女性は「超ブサイク、キモい」と誰も近寄ってすらこない。
そんなある日、‘こころ屋’にアルバイト募集の貼紙を見たひとりの女の子が。
「あのぉ、まだバイト募集してますか?」
琢郎は思わず見惚れて、
‘メッチャ綺麗や~~ほんまに綺麗や~~’
こうして超美人の星野寛子が琢郎の店で働くことになる。

性格も良く、明るくテキパキと客と触れ合う彼女の一挙一動に、胸がキュンキュンする琢郎。
‘綺麗や~~しかもメッチャええコや~~’
‘俺はまた恋をしてしまいました’
が、鏡の中の自分の顔をマジマジと見て……
「なんで俺はブサイクに生まれてきたんやろ……」
ところでなぜ寛子はわざわざ‘こころ屋’をバイト先に選んだのか?
それには、ある理由があった……。
ある時、琢郎は寛子にお得意のレトロなギャグを次々に披露。
「バウバウ、ピロピロ、だっちゅーの!」
普通はドン引きされるのに、寛子は大笑いしてくれ有頂天!
「よ~し、じゃあ次は取っておきのやつを……コマネチ!」
「わ~~結構、斬新なギャグですね!」
「え?いや、かなり古いギャグやねんけど……」
ギャグがウケた勢いで、琢郎は思い切って告白してしまう!
「好きです!メッチャ好きになっちゃいました!」
「……何でですか?」
「え?」
「どこが好きなんですか?」
「え?え?どこがって……目も口も鼻も髪も、ぜ~~んぶ!寛子ちゃんは、メッチャ別嬪さんやと思います!」
「そうですか……ガッカリしました」
と、いきなりお店から出て行ってしまう。
「あ!寛子ちゃん!」
フラれた……やはりフラれた。
その後、琢郎は友人の結婚式に着ていくスーツを買いに紳士服屋に行くと、甘いマスクの店長が……。
「人生を変えるスーツがあります」
「は?いや、普通のスーツを」
「着るだけでハンサムになれますよ。‘ハンサム・スーツ’です!」
「ハンサム・スーツ?」
言われるがまま、愛くるしい顔にモコモコなボディの着ぐるみのようなスーツに袖を通すと……なんと顔も体型も目覚めるようにハンサムになってしまった!
「何や、これ!?俺メッチャ、ハンサムやーー!」
こうして超ハンサム男に変身した琢郎は、光山杏仁として街を歩くと~~大勢の女性に熱い視線を浴び、モッテモテ!

「ハンサムって気持ちいいーーー!」
しかもスカウトからの声もかかり、瞬く間に人気カリスマモデルとなるのだった。
しかし、お店を辞めてしまった寛子ちゃんへの想いを断ち切れない琢郎。
「この姿ならバッチリやろ」
杏仁に変身して、彼女の前に現れるものの、
「私は本当の私を見てくれる人が好きです」
と相手にもされず……。
「何でやねん」
でも、ハンサムな杏仁の日々は超モテモテ!

誰もが憧れる人気トップモデル來香からアプローチされ、生まれて初めて美人に好意を抱かれたことから夢見心地の琢郎。


そして、琢郎として定食屋に戻ると、寛子ちゃんの代わりに入った新人アルバイトの本江が笑顔で迎えてくれる。
ブサイクだけど仕事は完璧で、愛想は抜群。
一緒にいると何故だか落ち着く存在。
だんだん本江のことが気になっていくのだった。

「本江ちゃんは、美人になりたいと思ったことはないの?」
「全然」
「え?何で?」
「自分がなりたかった自分になれたら幸せですかね?そうは思わないですけど。琢郎さんが琢郎さんのままで何がいけないんですか?」
「…………」
定食屋の主人とモデルとしての二重生活を送る琢郎。
いつしか、杏仁としての華やかな人生に比べ、本来の自分の人生が色褪せて見えてきてしまう。
そんなある日、琢郎はハンサム・スーツにお湯がかかるとシワシワになってしまう弱点があることに気付き、再び紳士服屋を訪れた。
そこでお湯がかかっても平気な‘パーフェクト・スーツ’を勧められる。
が、そのスーツは一度着ると二度と脱げない!
琢郎は究極の選択を迫られる!
‘こころ屋’とその仲間や友達を捨て、杏仁としての超人気モデルで女性にモテモテのハンサムな人生を選ぶのか?
琢郎としてのブサイクでモテない人生を選ぶのか?
そして、憧れの寛子ちゃんは?
モデルとしての大舞台、東京ガールズコレクションのステージが数日後に迫っていた……。

唯一無二のブサイク男が、ハンサム・スーツ を着るだけで、完璧なハンサムに大変身!
待っていたのは夢に見たハンサムライフ……のはずが何かが違う。
ハンサムになったら全てが上手くいくと思っていたのに……。
人ってやっぱり外見?
それとも中身?
本当に大切なものって一体、何?
誰もが抱えるコンプレックスに焦点を当て、思いっきり笑って驚いてハッピーになった後、身近にある ‘小さな幸せ’ の大切さに気付き、心がじんわりと熱くなるハートフルコメディ。
琢郎は悩みます。
「大きな幸せを手に入れたけど、たくさんの小さな幸せを失ってしまった」
そして寛子は琢郎にこう告げます。
「一緒にいて笑顔になれる人って誰ですか?私は、そういう人と一緒にいたいです」
琢郎は本来の自分の姿に戻ることを決断。
そして本江に告白をすると……あっと驚く大どんでん返し!
彼は小さな幸せだけでなく、とてつもなく大きな幸せをも掴むのです。
テーマソングである渡辺美里の「My Revolution」が、非常に効果的に使用されており、その他にも80~90年代の名曲の数々が流れます。
(プリプリの「M」、佐野元春の「SOME DAY」、米米の「Shake Hip」、ユニコーンの「大迷惑」等)
しかもエンドロールでは、‘あの人’が鳥肌モノのサプライズ出演!
そして最後の最後には……
「あなたもハンサムスーツを着ませんか?」
「何で俺なんだよ!?」
ブサイク芸人の‘あの人’までもが登場!
遊び心満載で笑いに笑えて、ホロリともさせられて……超ハッピーなエンディング。
英監督の演出も光るメッチャ楽しい作品でした。
その英監督の最新作『高校デビュー』も、今週の金曜日から公開。
これまた期待大!!