
【出演】
松方弘樹、野川由美子、ハナ肇、高橋洋子、地井武男、伊吹吾郎、矢吹二朗 西村晃、中原早苗、遠藤太津朗、成田三樹夫、牧冬吉、中谷一郎、織本順吉、小林稔侍、天津敏、千葉真一
【監督】
深作欣二

福井市の富安組若頭・川田登は組長・安本が競艇場利権を譲渡する約束を破ったため、安本雪に埋めてリンチ。
怯えた安本が弟分・万谷を介して大阪浅田組・金井に相談したため、金井は手打ちの仲介名目で北陸進出に乗り出すことになるが……。

福井、敦賀、輪島、金沢を舞台に、関西・名古屋を巻き込んだ地元ヤクザの抗争を描いた作品で、残虐さと救いのなさは一連の作品でも異彩を放つ。
ラスト……
「俗に北陸三県の気質を称して越中強盗、加賀乞食、越前詐欺師と言うが、この三者に共通しているのは生きるためにはなりふり構わず、手段を選ばぬ特有のしぶとさである」
とのナレーションも印象的。
主人公の川田は、まさになりふり構わず……オジキや盃を交わした親分を裏切るやり方で(極道にあるまじき行為)己の道を突き進む!
「北陸をよそ者に荒らされるのを黙って見てられっか!」
東映実録ヤクザ映画路線の最終作。
ちなみに菅原文太は、この作品の出演オファーを蹴ったらしい。
(それを聞いた深作監督が「いい加減、もう飽きたんでしょ」と言ったという逸話も)
尚、予告編では渡瀬恒彦が登場していますが、本編ではその役は伊吹吾郎に変更に。
(これは撮影中に渡瀬が怪我をしたため、急遽撮り直したからだとか)