『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』【2】 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

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厳格な父親に「書道パフォーマンスなんて書道を暴騰するものだ!」と叱責された里子は、
「ふざけてなんかない!わたし、何のために書道やっとん?一度も楽しいことなかった。辛いだけで、何も見えんかった、わからんかった。今でもわからんけど楽しいんよ。みんなでひとつの書を書き上げることが楽しいんよ。わたし、やめる気ないき!」


父親は池澤に直接、抗議を申し入れるが……池澤は壁に掛けられた書を指し、
「いい書でしょ。書き手の気持ちが伝わってくる。僕が忘れていた気持ち。ある人に言われたんです。お前のはつまらない書だって。書くことが苦行じゃ、見ている方もつまらない。だから書道から離れて……教えられないって、あいつらから逃げてました。でも逆に教えられました。好きなもののために書いているから、こんな生き生きとしているんです」


必死な形相で練習に取り組む里子たちを見た父親は……。


久々に部室を訪れた美央。
「里子の字が羨ましかった。いつかあんな字が書きたいと思ってた」
「やめちゃうん?学校」
「うん、私、後悔とかしてないき。ありがとう、里子。書道部のことは忘れんき」

別れを告げ、淋しく去る美央。

「部長さん、行きませんか!?みんなで!」


母親の入院する病室から、ふと窓の外を覗いた美央……そこには駐車場に大きな紙を広げて佇む6人の部員たちの姿が。
「……!!」

それぞれの名前を書き……美央のために用意された紙だけが残っている。

「戻ってきてやー!美央がおらんと、この書は完成させられんのよ!美央と一緒に書道甲子園に出たいんよ!」

母親は、
「行っといで。大好きなんやろ、書道もあのコたちも。諦めたらいかん!」


美央は部員たちのところに歩み寄り、筆を受け取ると……力強く自分の名前を書く!
7人の名前が並ぶ紙。

「私も最後にみんなと一緒にやりたい!」


そして……いよいよ書道パフォーマンス甲子園の当日。

会場に向かう里子を父親が呼び止める。
「高田さんに頼んで作ってもらった。この和紙は、この町の魂やぞ。これを持って行きなさい」
「……ありがとう、お父さん」


満員の観客の中、‘第1回書道パフォーマンス甲子園’が開催!

応援に駆け付けた清美の姿も。

各校の趣向を凝らしたパフォーマンスに沸き返る客席。

「派手やなぁ……ウチら地味ちゃうか?衣装も音楽も」
とビビる部員に池澤は、
「そんなもん関係ない!大事なのは気持ちだ!さあ、行ってこい!」

大歓声に迎えられる四国中央高校。

遂に書道パフォーマンスがスタート!

音楽に乗り、紙の上を流れるようにして順調に筆を滑らせる7人。

ところが……最後の仕上げに入ろうとした瞬間、墨に足を取られた里子が転倒!
その拍子に墨が紙の上に飛び散り……。

このアクシデントに静まり返る観客、ストップする音楽。

パフォーマンスは中止か?……と突然、
「諦めるなーー!!」
その声は清美だった!

そしてストップしたパフォーマンス曲を歌い出す。
その歌は会場中に広がり……。

里子は立ち上がり、再び筆を滑らせ、自分の気持ちをおもいっきり紙にぶつける!


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‘再生’

書き上げた紙の前で、誇らしげな笑顔を浮かべる7人。


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そして……。

駅のベンチの池澤。
つまらなそうな表情でゲーム機を弄っている。
壁に‘第2回書道パフォーマンス甲子園・開催決定!’のポスターを貼る駅員。

「あれは残念やったなぁ。転倒さえしなければ、四国中央高校は優勝できたのになぁ」
「あーー!!」
「うわっ!な、何ですか?」
「このゲーム機、上げます」
「へ?」
「もう必要ないんで」


その頃、海岸には里子、香奈、美央、小春。

「見送りくらい、するべきやったかな?」
「ええんやない。気持ちは伝えといたから」
「え?気持ちって?」


電車の中の池澤。
里子から受け取った写真に見入る。
書道パフォーマンス甲子園で書き上げた紙の前で、笑顔を浮かべる部員たちと池澤。

何気なく写真を裏返すと、そこには……
‘ありがとうございました’


「わたしの大好きなもの……真っ青な空、海へと続く坂道、自転車のペダルを漕ぐ音、この町のどこにおっても見える紙工場の煙突……そして…………」


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必死な形相で紙と格闘する成海璃子の姿は……迫力と共に、凛としていて美しく、とても魅力的です。


何回観ても泣かされてしまう爽やかな青春映画の大傑作!


香奈の決まり台詞じゃないけれど……
「感動した!」


『武士道シックスティーン』で剣道に邁進し、『書道ガールズ』では書道に邁進した成海璃子。

正に‘道・女優’!?