『クワイエットルームにようこそ』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

以前、仲さんがブログで‘好きな映画のひとつ’として取り上げていたこともある~~この作品を劇場で観て以来の久々の鑑賞。


『クワイエットルームにようこそ』


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【出演】
内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優、りょう、平岩紙、箕輪はるか、近藤春菜、庵野秀明、塚本晋也、、徳井優、平田満、妻夫木聡、大竹しのぶ


【原作・脚本・監督】
松尾スズキ



佐倉明日香は28歳のフリーライター。
ようやく手にしたコラムの執筆は行き詰まり、同棲相手の鉄雄ともすれ違いが続く微妙な状態。
そんなある日……明日香は気がついたら、真っ白な部屋のベッドに拘束されていた。

「そして……目が覚めたら、わたしはそこにいた」


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そこは‘クワイエットルーム’と呼ばれる、女子専用の精神病院の閉鎖病棟。

「アルコールと睡眠薬の過剰摂取により、丸2日間昏睡状態だった」と説明されても、記憶があちこち欠如した明日香は戸惑うばかり。

そこに顔を見せた鉄雄は、そんな明日香の姿に、
「レクター博士っぽいね」

鉄雄に事の顛末を訊くも、全く思い出せず困惑の明日香は、突然……
「お尻、触らせて」
「え?うん」
やおらパンツを脱ぎ、尻を突き出す鉄雄。
明日香はその尻に両手を当て、
「こうしてると落ち着く」


強制入院する羽目になった明日香は……。


食べることが出来ない精神的な病で苦しむミキから、
「クワイエットルームにようこそ」
「クワイエットルーム?」
「人に迷惑をかけたり、自分を粗末にする人を閉じ込めておく部屋」


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娘から勘当されたぶっ壊れ主婦・西田からは、
「旦那と交尾してたろ?パンツ脱いで。病院中の話題だよ」
「してないです!脱いだのは旦那だけです!」
「え?じゃあフ○ラ?フ○ラしてたのかよ?かっけ~!」
「してないですって!」


非日常的な空間で、ひと癖もふた癖もある見知らぬ入院患者たちと出会う。

「こんなに人が集まっているのに、こんなに孤独な場所はどこにもない」


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自分の居場所が見つけられなかった明日香でしたが、徐々に変化が起きはじめ……いつしか病院に馴染んでいく。

「わたしは、神様に居場所を選んでもらうためクスリを飲んだ。そして、クワイエットルームに辿り着いた。最高にめんどくさい女が、着地するべき場所にただいるのだ。ようこそクワイエットルームへ。わたしは……そして……生きている」


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何とも不思議な空気が漂うブラック・コメディ。

風変わりな人々が繰り広げる、ゆる~い笑い。
閉鎖病棟が舞台だけに、重苦しい題材ではあるものの、松尾ワールドの絶妙なお笑いセンスで軽やかに仕上がっている良作です。


内田有紀の演技が抜群にいい!

蒼井優の患者ぶりは、真に迫っていて、かなりリアル。

大竹しのぶは、怪演!
凄い、怖い、キモい!

大人計画の看板女優・平岩紙が、唯一まともな看護師役を好演。
‘平岩紙って、こんなに可愛かったっけ!?’と、ビックリするくらい可愛い。
(なにげに好きな女優です~平岩紙)