『時かけ』を深ーく深ーく掘り下げる!(その2) | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

◇【1974年はあの大ヒーローが引退した年】

駄菓子屋の軒先でジュース(瓶の!)を飲みながら話すあかりと吾朗。
その傍らで涼太は子供達が野球遊びに興じている光景を眺めています。
現在ではあまり見かけなくなった(?)子供の野球遊び。
1974年といえば…そうあのミスタージャイアンツこと長嶋茂雄引退の年。
この当時の子供達は長嶋に憧れて野球をしていた…それを表わしたひと駒だったのかもしれませんね。



◇【脇役にミュージシャン】

新作ではキタキマユ、松下優也のミュージシャンが脇役で出演。
では旧作では?!実はこちらもミュージシャンが出演していた。
ユーミンのダンナである松任谷正隆が深町の父親役で出演していたんです。(但、既に亡くなっている設定のため写真のみの出演)
あ…教師役だった岸部一徳も元々はミュージシャンだ…。



◇【パンフレットの共演】

ずっと探していた旧作のパンフ。数年前、古本屋でやっと手に入れたお宝。

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◇【桜】

旧作では桜が咲き乱れる校庭を歩く和子の姿が。
そして新作では満開の桜並木道を歩くあかり。
どちらも桜が印象的に使われています。



◇【タイムリープの特殊効果】

旧作ではコマ撮り、アニメ、合成、ソラリゼーションなどを絡ませてタイムリープの瞬間を表現。
新作は勿論、CGでの表現。しかしあかりの眼前を飛翔する鳥だけは、いかにも作り物と分かる陳腐なモノで違和感が。
何故、この鳥だけ?
これはアナログを駆使してタイムリープを表現した旧作への敬意を表し、敢えてここだけアナクロニズムに徹した…というのは考え過ぎか?(単に予算の問題だったのかもしれないけれど)



◇【赤いマフラー】

あかりは2010年でも1974年でも赤いマフラーを好んで捲いています。
そしてあかりが若き日の和子に会いに行くと…なんと和子も赤いマフラーを。
この親子は赤いマフラーがお好きなようだ。

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◇【あかりは祖母の性格を受け継いだ?】

旧作に於いての和子は清楚で大人しい女の子。
あかりは全く真逆の活発でちょっとガサツな部分もある明るい女の子。(人前でも大股を広げる天真爛漫さが可愛い)
これは祖母の性格を受け継いだ?
旧作に登場する和子の母親は、よく喋る明るい雰囲気の人でした。
祖母の影響大…と見た!?



◇【あかりの名前の由来は旧作に隠されていた?】

旧作のファーストシーンは、星‘あかり’にうっとり見惚れる和子の姿。
その星‘あかり’の下で深町と出会うことに。
記憶は消されてもこのときのことが深層心理として残っていて…娘を‘あかり’と名付けた…と強引すぎる解釈をしてみた。



◇【病院の待合室】

病院の待合室のテレビから「1974年に起きたバス転落事故」を振り返る番組が流れ…吾朗が「昔、このバスにホントは乗るはずだったんだ」とポツリとあかりに漏らす。
母親の容態が心配で心ここにあらずのあかりは何気に聞き流す…も、これが伏線…となっているワケですが…このときに「私の友達もこの事故で亡くなり…」という女性の声がチラッと聞こえます。
この声の主こそ、1974年の世界であかりと対面するナツコなんですね。
当時、女優志望のアングラ風学生だったナツコは2010年には超個性派女優になっており、番組に出演し事故についてコメントしていたのです。
その亡くなった友達こそ…涼太だったという…。



◇【父親とあかり】

8ミリ映写機を借りるために父親(ゴテツ)と久々に会うあかり。
その映写機を重そうに持つあかりに対し、ゴテツは「大丈夫か?」
「うん、友達の車で来てるから」とあかり。
この友達とは実は吾朗だったのでしょうね。
中年になっても和子を想い続けている吾朗からしたらゴテツと顔を合わせるのは気まずく…遠くに車を停めてあかりが戻るのを待っていたのではないか…と?!
一方のゴテツも「友達」と聞いたとき、‘それは吾朗では?’と何となくピーンときたような雰囲気も無きにしもあらずでした。



◇【27年後…】

1983年、そして2010年…次は2037年にあかりの娘が‘時をかける’新作が公開され…ているのかどうかを…タイムリープして確認して来ます!

それでは未来でお会いしましょう!