Lost Generation/Elliott Murphy | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Elliott Murphyのアルバムは、それほど枚数を持っているわけではないけれど、70年代にリリースされた4枚のアルバムは、やっぱり最高である。Bruce SpringsteenがWildに情熱と野心を持って生々しいEnergyを放射しながらStreetを闊歩していく詩人だとしたら、大変申し訳ないけれど自分にとって、外見から判断してしまう先入観もあってMurphyはチョイ線が細くてインテリさんなイメージがあって、最初は中々入り込めなかったのも事実である。しかし、実際にアルバムを聴いてみると、Murphyもまた、Streetに宿る熱いRock Spiritを持ち続けてきた詩人である。退廃的で文学的な香りが漂うMurphyとPositiveに力強く悲観的状況下でも前に進もうとするSpringsteen、New Yorkの片隅で出会い、それ以来親交を深めて友情を育んでいく2人はほぼ同時期にアルバムを発表しBob Dylanの後継者として大きな期待をかけられたのだった。New YorkのRockville Centreに生まれたElliott Murphyは、Long IslandのGarden Cityで育ち。12歳でギターを弾き始めた。66年に自身のバンドがNew York州のBand Contestで優勝する。そして71年に欧州に渡ると Federico Felliniの映画『Roma』に出演した。New Yorkに戻ったMurphyは、Rock評論家Paul Nelsonの目に留まり、73年にPolydor Recordsと契約を結ぶのであった。73年にはDenut Album『Aquashow』をリリースすると、 Bruce Springsteenの同年のDebut Album『Greetings From Asbury Park, N.J.』に続く2nd Album『The Wild, The Innocent & The E Street Shuffle』と共に"New Dylan" なるレッテルの元に、この2人は評論家に絶賛されたのであった。Ernest HemingwayやF. Scott Fitzgeraldよろしく『Lost Generation』というタイトルが付けられたMurphyの2nd AlbumはLos AngelesのElektra Studioで録音され75年にリリースした。同年、Springsteenは一大傑作『Born To Run』を8月にリリースするのだった。

 

 『Lost Generation』はElliott Murphyが75年にRCAからリリースしたアルバム。Gordon EdwardsのベースにJim Gordonのドラムス、ピアノにはRichard Teeといった腕利きが脇を固め、なんとギターには大好きなSonny LandrethとNed Doheny、そしてIke & Tina TurnerのJackie ClarkがCreditされている。

アルバム1発目は“Hollywood”。Richard Teeが弾くピアノをバックにMurphyが歌い始めバックの演奏も次第に熱を帯びていく。

“A Touch Of Mercy”はツイン・ギターが雄たけびを上げるイントロから惹きこまれるノリの良いご機嫌なRock'n Roll。

“History”は淡々としながらもしっとりと歌い上げるBalladだけど、MurphyのVocalは不思議な魅力がある。Sonny LandrethのSlide Guitarが最高である。

“When You Ride”は勢いのある演奏をバックにEmotionalに歌い上げるMurphyが良き。線は細いが味があるVocalである。

甘美で魅惑のMelodyを持った“Bittersweet”。こういった曲を書けるのもMurphyの才能である。

タイトル曲“Lost Generation”は思い入れたっぷりに歌い上げるBallad。とはいえMurphyは熱唱タイプではなく、淡々とした中に独特の情念を感じさせる。チョイとStringsは大仰で楽曲は良いのに残念な仕上がりとなっている。

“Eva Braun”はMurphyはHoarmonicaを吹きながらEmotionalに歌い上げるノリの良いRock'n Roll。

“Manhattan Rock”はアルバムで一番お気に入りのヤサグレ感に満ちたStreet Rock。

イントロのHarmonicaからご機嫌な“Visions Of The Night”。

アルバム最後をシメるのはEdgar Winter's White TrashのJon SmithのSaxがイントロから高らかにBlowするノリノリの“Lookin' Back”。

◎Visions Of The Night/Elliott Murphy

(Hit-C Fiore)