Placa Luminosaは70年代後半にSão Pauloで結成されたFunk/Disco Band。70年代半ばにSingleをリリースしているCorrente de Forçaというバンドが母体となっている。Brasíliaで育ったBassistのAriとGuitaristのRibahのNascimento兄弟はSão PaulosでBrasília出身の鍵盤奏者のJesséことJessé Florentino SantosとドラムスのLuizão GadelhaとCorrente de Forçaを結成して活動を開始する。Sax/Flute奏者のMário Lúcio Marquesを加えてPlaca Luminosaというバンド名でRGEから77年にリリースしたDebut Albumが本作である。バンド名は作曲家/SingerのClodo Ferreiraが72年のCeubのFestivalで優勝した曲のタイトルに由来している。77年から78年にかけてTV Globoで放映されたTelenovela『Sem Lenço, Sem Documento』の主題歌となったColodoとZeca Bahia共作の“Velho Demais”がヒットし、バンドの知名度は上がり数多くの音楽Festivalに参加することになった。Jesséの力強くも高音で伸びのあるVocalをFeatureしたこの甘美なBallad路線のナンバーがヒットしたことにより本来のFunk/Disco路線よりも、そちら系のナンバーが、このDebut Albumの主流となってしまったことは個人的には残念であるが、70年代後半といえば、欧米でもこういったMellowでRomanticな香り漂う音楽が人気を集めるようになっていた頃ではある。Reinaldo BarrigaのProduceもその辺を意識していたのかもしれない。案の定Jesséは本作1枚で脱退してソロ活動を開始して成功を収めるようになる。82年にリリースされた2nd Album『Neon』ではBrasilia Modern Sixの鍵盤奏者JotaことJota Moraesが参加している。バンドは80年代も活動を続けるが、Synthe-PopでFusion寄りの歌モノ路線へと変化してしまったようだ。ギタリストRibaことRibah(Riba) Nascimentoの書く曲はProgressiveでFunkyな香り漂う個人的に好みの曲が多いのであるが。
『Placa Luminosa』はPlaca Luminosaが77年にリリースしたアルバム。
アルバム1発目は上述の“Velho Demais”。Jesséの力強くHigh ToneのVocalが印象的なBallad。
ギターのRibah作“Principios”はイントロのFunkyなギターがご機嫌ながら、Funkというよりは甘美な歌モノに展開する。
“Beira Do Cais”もイントロの蕩けるようなエレピとSynthesizerがご機嫌なハチロク系のBallad調のナンバー。
Ribah作の“Oração”はハチロクのPolyrhythmicalなBeatにのったMagicalなChorusが絶品。
Jessé作の“Dilza”は哀感漂うナンバーで、感情を込めて歌い上げるVocalを部厚いChorusがジワジワと盛り上げる。
バンド名となるColodoとZeca Bahia共作の“Placa Luminosa”はご機嫌なFunk。この路線で全編いってほしかったのだが。SlapとFluteが最高。
イントロの爽やかなAcoustic Guitarの調べにウットリしてしまう“Claridade”
Ribah作が3曲続く。まず“Tristeza, Tristeza”はMagicalなイントロから惹きこまれる
“Trezidela”は低音でウネるベースとFluteにJesséののびやかで生命感に満ちたVocalと子供たちのChorusがイイ感じ。
“I Can't Sing In Portuguese”はキレのある躍動感に満ちたRhythm隊にVocalとChorusとJesséが弾くViolaソロが絶品の味わい。
“Sino, Sinal Aberto”はCorrente de Força時代に出したSingleのB面の曲でColodoとZeca Bahia共作の甘美で哀感漂うナンバー。
最後はRibah作2曲でシメ。まずイントロのFluteが最高な“Sol D'America”。Minas系にも通ずる神秘的でMagicalな香り漂う曲。
“Rock No Rolo”はPercussiveでProgressiveなご機嫌な曲だが、1分チョイで終わってしまう。
(Hit-C Fiore)