Los Jaivas/Los Jaivas | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Los Jaivasほど過小評価されているLatin AmericaのRock Groupは、そうはいないだろう。Chile Valparaíso州Viña del Marで結成されたLos Jaivasは、63年にEduardoとClaudio、GabrielのParra3兄弟によって結成されたGroup The High & Bassが母体となっている。60年を超える歴史を持った偉大なLatin Americaを代表するバンドのひとつといっても良いだろう。Andinosに伝わる民族楽器Rhythmを使ったMúsica Andinaと欧米のPsychedeleicProgressiveRock即興演奏を融合した音楽性唯一無比ともいえる独自性を持ち、現在も活動を続けている。70年代初頭からその音楽性の追求を続けた彼らは、71年Debut AlbumLos Jaivas』をリリース、72年にリリースしたSingle“Todos Juntos”と“Mira Niñita”は大きな反響を呼び、彼らは一躍Chile全土で人気が高まり時代の象徴となった。しかし、国民的存在となった彼らではあるが、73年9月に軍事独裁政権が誕生すると、母国を離れArgentinaZárateのCommunityに移住することを余儀なくされる。最終的にはFranceへと拠点を移すことになるが、Argentinaでの日々は、より創造的音楽的飛躍を遂げる成果をもたらした。ギターとLead VocalのGato AlquintaはCharangoも弾き、Tarka、Flute、Piccolo Flute、 TrutrucaにCongas、Guiroも演奏する。DrumsとCongas,、Percussion (Bombo Legüero), Percussion (Caja)にCowbellそしてTrutrucaを演奏するGabriel Parra、Organ、Piano、Congas、Bongos、Bells、Tarka、Zampoñaを演奏するEduardo Parra、Piano、Electric Piano、Guiro, Maracas、Zampoña、Trutrucaを演奏するClaudio Parra、Bassに Acoustic Guitar、Trutrucaを演奏するJulio Anderson、以上5人編成で生み出した通算3作目となる本作は素晴らしい傑作となった。

 

Los Jaivas』はLos Jaivas75年にEMIからリリースしたアルバム。

アルバム1曲目は“Pregón Para Iluminarse”。心地良いTarkaRecorder)で始まり、 Paraguayan Folkの香りを漂わせた哀感を湛えながらも力強く生命感に満ちた歌と演奏によって、Los Jaivasらしい世界が幕を開ける。Chorusも雰囲気バッチリで後半登場するギター・ソロは圧巻である。

Guajira Cósmica”はLyricalなAcoustic GuitarChopinを思わせるピアノが奏でる静謐なEnsemble物哀しいTarkaが響き、Percussionが始まると、Vocalが高らかに歌い上げ歪ませたGuitarOrganが熱気を孕ませていく。Vocal、Chorus、演奏が生命感に満ち溢れて、開放的に宙を舞うTarkaと共に高揚感を感じさせる世界を描き出す。

La Conquistada”はClassicalで優美なピアノが全体を支配し、情感に満ちたVocalも哀感に満ちた魅惑のMelodyを歌い上げる。リズム隊が6/8拍子で躍動し、ギターがEmotionalなソロで盛り上げる。

Acoustic GuitarTarkaで始まる“Un Mar De Gente”も嵐のようなPercussion連打勇壮なChorusと共に力強く生命感に満ちた世界を描き出す。Gato AlquintaのVocaはここでも素晴らしい。

Un Día De Tus Días”はGato AlquintaのAcoustic Guitarの情感豊かな弾き語りで始まり、TarkaCharangoの響きがMúsica Andinaの息吹を伝える。

アルバム最後をシメるのは13分を越える大曲Tarka Y Ocarina”。3つのPartから成る組曲。タイトル通りTarkaOcarinaが奏でるThemeで始まり最初のPart“Diablada”はギターがThemeをUnisonしEmotionalな弾き倒し。続く“Trote”はClassicalなピアノとTarkaやさまざまな民族楽器が絡み合い緩急自在に躍動的なEnsembleを聴かせる。ピアノは圧巻である。最後のPart“Kotaiki”はHarpピアノRomanticでMysteriousなEnsembleで魅了する。

(Hit-C Fiore)