The Jookは本当に大好きな英国の4人組で活動期間も短くアルバムすらも残していないけれど、地道にSingleを買い集めたり、未発表音源やらCompilation盤が出るたびに手を伸ばしてきたのだった。Modな外見もバッチリだけど、音の方はGlamでPopでチョイPunkという、そのギャップもまた魅力的で、これまた大好きなJet~Radio Starsへと連なっていく彼らの音楽性は、この手が好きな方々にはたまらないだろう。彼らは70年代初頭に出会い、結成されLondonでPunkが勢いを増していく頃にはとっくに解散してしまっていたバンドであるが、あのPunk Band Rudiが、そのバンド名を彼らの73年の名曲“Oo Oo Rudi”から拝借したことを考えれば、その影響は少なかったとはいえないであろう。その起源はMarc Bolanと知り合いだったギタリストTrevor WhiteにJohn's Childrenの創設メンバーでDrummerだったChris TownsonらがBolan脱退後に加入を打診したことから始まる。残念ながらRehearseを開始する前にバンドは解散、WhiteはSinger/GuitaristのIan "Ralf" Kimmetと出会い、TownsonとベースのIan HamptonとThe Jookを結成する。John's ChildrenのベースだったJohn HewlettがManagementを担当しRCAと契約を結びSingleをリリースするのであった。HewlettがSparksのManagerだった関係から74年にWhiteとHamptonはSparksに加入し同年のアルバム『Propaganda』と75年の『Indiscreet』に参加している。その後、WhiteはChris TownsonがJohn's ChildrenのFrontman Andy EllisonとSparksのベーシストMartin Gordon、鍵盤奏者Peter Oxendaleと結成したJetにDavid O'Listの後任として加入、バンドはRadio Starsに発展していく。Chiswick Recordsが78年にリリースしたCompilation Album『Rock 'N' Roll Suburbano De Londres』にBilly GraggのRiff Raffらと共に“¡Cuidado Con El Escalon!”、“Chica La La”、“Lugar De Vejacion = Aggravation Place”、“Todo Lo Que Hago”の4曲が収録されている。
『Different Class』はThe Jookの未発表に終わった幻のアルバムの音源などを収録したCompilation Album。
アルバム1発目は “Different Class”。小気味よいギターのRiffが最高。
上述の“Aggravation Place”はPopだけど勢いのあるギターもChorusもカッコイイ。
Bobby Parkerの“Watch Your Step”もギターのRiffとGlamなChorusが鳥肌モノ。
痺れるHard Boogieな74年の7", 45 RPM, Single“Bish Bash Bosh”。
上述の“Oo-Oo-Rudi”はTempoを落としてGalamなノリ。
73年の7", 45 RPM, Single“King Kapp”はノリノリで、これまた唸りを上げるギターが最高。
72年リリースのDebut Single“Alright With Me”。イントロのギターのRiffから最高に盛り上がり。
“Everything I Do”もご機嫌なPower Chordザックリ気持ち良すぎのギターとGlamなChorusが最高。
“Rumble”は男気溢れるインスト曲。
ModでGlamな“Cooch”や“La La Girl”。
Debut SingleのB面“Do What You Can”もTempoを落としてグッとくるナンバー。
PsychedelicなギターのRiffが良い“That's Fine”。
Charlie Richの“Mohair Sam”のCoverも良き。
“Movin' In The Right Direction”や名曲“Crazy Kids”のようなTrevor White色が強いナンバーも最高。
アコギで歌われるBallad“Hey Doll”やGallagher & Lyleの“City And Suburban Blues”は亜米利加の中の英国的。
73年のSingleでJimmy Reedの“ Shame Shame Shame”もご機嫌す。
“Jook's On You”は“Oo-Oo-Rudi”のB面曲だけど腰を落としたドッシリしたノリのHard Boogieがカッコイイ。
◎Crazy Kids/The Jook
◎Crazy Kids/Trevor White
(Hit-C Fiore)