Copa 7は後にNew Yorkに移り住み活動することになるGuitarist/Composer/ArrangerのWalter Dionísio率いるBrasilはRio de Janeiroから70年代後半に登場した、Horn隊を含む7人編成のSamba Funk Band。BrasilらしいChorusをまじえたMellowで歌心溢れるPhilly-SambaなFunkを聴かせてくれるバンドで、Aquarela/ Top Tapeから2枚のアルバムと1枚の7", 33 ⅓ RPM, Singleをリリースしている。レア盤として知られ、Club方面でも人気のSingle“Sabadá”が彼らのレコード・デビューとなったが、この曲は78年にリリースされたRonaldo Barcellosが書いたナンバーであった。Ronaldoも関係していたBanda Black Rioが77年にリリースしたDebut Album『Maria Fumaça』に代表される70年代になってRio de Janeiroから生まれたMovement Black Rioの盛り上がりの中からはFunk、Soul、Jazz、Samba、そしてForróが融合したBrasilらしいFunkが生まれた。当時、Brasilは芸術家に対しても理不尽な弾圧を繰り返す軍事独裁政権下にあり、米国のAfrican-American Civil Rights Movementにも共鳴したBlack Rioは音楽のみならず、文化的、政治的な意識も高まり、検閲側も恐れるMovementであった。Gerson King ComboやTim Maia、Cassiano、Hyldonらが中心となったBlack Rioの中で、Copa 7はユルく享楽的なDisco Funkなノリで独特の存在感を放っていた。ギタリストのでProducerもつとめるWalter Dionísio、ドラムスのLucioことLucio Machado、鍵盤にGeraldinho、ベースにはRenato E Seus Blue Capsの名手Paulo César Barros、SaxとFluteのLuiz Bunn、TromboneのCauê、TrumpetのManoel E. Dos Santosという7人がGuestのVocal陣を迎えて肩の力を抜いた心地良いSamba Funkを展開するDebut Albumは70年代後半らしいMellowでRelaxした雰囲気がイイ感じ。翌80年に男女Vocalを迎えリリースした次作『O Som Do Copa 7 - Vol. 2』に完成度と洗練された味わいは遠く及ばないが、コレはコレで中々楽しめるアルバム。
『O Som Do Copa 7』はCopa 7が79年にリリースしたアルバム。
アルバム1曲目は“Fofoqueira”。ドッシリとした、タメのきいたリズム隊にのってHorn隊とChorusを従えて、Damiãoの優男風のVocalが歌い上げるFunk。
Bossaなピアノで始まるBrasilらしいMellowで爽やかな“Gangorra”も腰を落としたリズム隊がガッツリBottomを支える。軽やかなHorn隊やぶっといベース、小洒落たギター、鯔背なScat、バックに流れる70年代のFunk Band御用達のStrings Ensembleや優美なピアノが気持ち良すぎ。
心地良いカッティング・ギターで始まる“Mulher Absoluta”はBoca LivreのLourenço Baetaが魅惑のVocalを聴かせる。
DamiãoとLourençoをVocalに迎えたSamba Funk“Plantei Vagem, Deu Feijão (Rock Rural)”。Tim Maiaでお馴染みのBassist Carlos Simões作。
“Santo Maior”はキレの良いHorn隊が炸裂しぶっといベースが心地良いSamba Funk。
Lourençoが哀感タップリに歌い上げる自作曲“Anseio”。
“Derepente”はHorn隊が心地良く炸裂するご機嫌なSamba Funk.。
軽やかに舞うFluteに導かれDamiãoがMellowにキメる“Aos Trancos E Barrancos”。
Neguinho da Beija-Flor作の“Rosa”はキレキレのSamba Funk。
Lourenço作の“Criola”はDamiãoが朗々と歌い上げる哀愁のSamba Funk。
アルバム最後をシメるのはタイトル曲“Som Do Copa 7”。Percussionが鳴り響き高らかに鳴るHorn隊とギターのカッティングが気持ち良すぎ。
(Hit-C Fiore)