Jean-Jacques Goldman/Jean-Jacques Goldman | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Jean-Jacques GoldmanFranceを代表するSinger-Songwriterの一人であり有能なProcucerでもある。残念ながら2004年のConcertを最後に、家族と過ごす時間をもっと持ちたいという理由で第一線から引退してしまったようだが、自身のアルバム制作や公演はなくとも、楽曲の提供やProducerとしての活動は続けていたようである。表舞台から退いても、France国内で高い評価と影響力を持ち続けているFrance最高峰のSinger-Songwriterの一人といっても良いだろう。また、Jean-Jacques Goldmanは、主に70年代に活動して“Sister Jane”というHigh Toneで切々と歌い上げる泣きのBalladで日本でも人気のあるProgressive Rock Group Taï Phongメンバーであったことでも知られている。そこでギターを弾き歌っていたのがGouldmanである。だからといってGouldmanのソロにそういう路線を期待してもお門違いであるから要注意。本当は自分のようにFrance語がわからない人間にとっても歌詞が重要な意味を持つGouldmanの楽曲の魅力の半分も理解できないことは重々承知の上ながら、腕利きのメンバーを従えて直向きに歌うGouldmanの作品に耳を傾け、完成度の高い歌と演奏を楽しんでいる。幼少時からViolinとピアノを学び、The BeatlesJimi HendrixAretha Franklinに影響を受けてギターを弾きはじめ、EDHECとして知られるLilleにある名門École des hautes études commerciales du Nordで学び経営学位を取得したGouldmanは、上述のTaï Phongのメンバーとして世に出て、脱退後はソロ活動を開始して81年にDebut Albumをリリースしている。本作は、それに続く2nd Albumとなる。ギターにはMagmaのClaude Engel、BahamasのPatrice Tison、ベースにはMagmaのGuy Delacroix、ドラムスにはChristophe Deschamps、鍵盤にはMagnumのJean-Yves D'Angelo、PercussionにCCCPのMarc Chantereau、SynthesizerにGeorges Rodi、SaxにPatrick Bourgoinといった腕利きたちが集結した演奏も一聴の価値ありである。

 

 『Jean-Jacques Goldman』はJean-Jacques Goldman82年にリリースしたアルバム。

アルバム1曲目は爽やかなギターのArpeggioで始まる軽快なPop Tune“Au Bout De Mes Rêves”。Chorusを従えて直向きに歌うGoldmanが良い。

哀感に満ちたComme Toi”。こういった曲ではGoldmanの高めの歌声が似合う。ArgentinaのAnacrusaがFranceで制作した78年リリースの名盤El Sacrificioでも演奏していたPatrice MondonによるViolinソロも実に切ない。

Toutes Mes Chaînes”はイントロから惹きつけられるPopで浮遊感漂うShuffle女性Chorusと共に軽やかに歌い上げるGouldmanが良い。

Jeanine Médicament Blues”はイントロがチョイXTCかと思わせるTrustNonoことNorbert Kriefギターもご機嫌なGouldmanのTalking Vocalがカッコイイ1曲。

Veiller Tard”も欧州の哀愁溢れるナンバーで切々と歌い上げるGouldmanむせび泣くSaxが沁みますなあ。

Quand La Musique Est Bonne”はギターのRiffが気持ち良いPop Tune。ここでもChorusとかけ合うSaxがイイ感じ。

Je Ne Vous Parlerai Pas D'elle”はGouldmanが優しく語りかけるBallad。後半の男女混声ChorusがSaxと一緒に盛り上げていくところがグッときますなあ。

Si Tu M'emmènes”は爽やかなChorusOrganが気持ち良いPop Tune。

再びNonoをギターに迎えた“Minoritaire”はノリノリのRock'n Roll

アルバム最後をシメるのは壮大なBalladQuand La Bouteille Est Vide”。

(Hit-C Fiore)