AC/DCは、やっぱりBon ScottがVocalだった時代が好きである。あくまでも個人的な趣味の話であるが。そしてAC/DCといえば、やっぱりRiffなのである。HardでLoudなRockを聴く時も、自分にとってはMelodyや歌詞よりも、なんたって鋼のようなRiffがまずは一番大事で、一番グッとくるものなのである。そういう意味においては、ひたすらRiffでガンガン攻めたてていくAC/DCは大好きなバンドなのである。武骨で豪快に突っ走る彼らの、いてまえRockは無敵である。73年にAustraliaのSudneyでMalcolmとAngusのYoung兄弟を中心に結成されたAC/DC。ちなみにYoung一家は60年代にScotlandのGlasgowから移住してきたのだが、2人の兄のAlexanderは残り、後にGrapefruitを結成している。一緒にAustraliaに渡ったもう一人の兄のGeorgeはThe Easybeatsを結成している。さて、AC/DCは兄George YoungとHarry Vandaの元Easybeatsの名コンビによるProduceでデビュー・アルバム『High Voltage』を75年にリリースすると、Young兄弟にVocalのBon Scott、ベースのMark Evans、ドラムスのPhil Ruddというラインナップが固まって2ndアルバム『T.N.T.』を続けざまにリリースしている。Atlanticと契約し、この2枚のアルバムの曲を含んだ76年リリースの『High Voltage』(デビュー・アルバムと同じタイトル)が彼らの全世界デビューとなる。それにしても、このお馬鹿なジャケットは最高である。Status QuoのThe Rhythm KingことRick Parfittと並ぶ最強のRhythm Guitaristの一人Malcolm YoungがMarshall直結のGretch Jet FirebirdでCoolに刻む強靭でSolidなバンドを強烈にDriveさせるRhythm GuitarとAngus YoungのGibson SGから繰り出される直情的な破壊力抜群のギターを軸に鬼のようにゴリゴリのRiffで押しまくるRockはLiveで、さらなる魅力を発揮する。そして、後任のBrian Johnsonも大好きだけど、やっぱりVonの愚直なまでのShoutとエガちゃん入ったStage Performanceが忘れられないのである。
『If You Want Blood You've Got It』はAC/DCが78年にリリースしたLive Album。
アルバム1発目は“Riff Raff”。タイトル通りご機嫌なギターのRiffが炸裂する78年作『Powerage』収録曲。ガンガン攻めまくるギターに労働者階級の英雄Bon Scottが吼える。いきなり最高っすなあ。
“Hell Ain't A Bad Place To Be”。これまた重低音で突き進む77年の『Let There Be Rock』収録の無骨な男気Rock。
“Bad Boy Boogie”もRiffがこれでもかとガンガン攻めまくる大好きなナンバー。BluesyなRiffと煽りまくるギター・ソロが最高。
『High Voltage』収録の“The Jack”は男女間のある種の行為によって運悪くかかってしまう病気についての彼ららしいお下品お馬鹿な歌。
激カッコイイRiffで始まる繰り返しの美学が徹底された“Problem Child”は76年作『Dirty Deeds Done Dirt Cheap』収録の大好きな曲。
名曲中の名曲“Whole Lotta Rosie”。やっぱり、このRiffはたまらんですわ。BonのShoutも突き刺さりますなあ。
“Rock N Roll Damnation”は『Powerage』収録のガッツリ腰を落としたシンガロングなナンバー。思わずヘドバンかまして一緒に歌ってしまう。
“High Voltage”も、これまたご機嫌なRiffが最高。Riffの宝庫ですな、AC/DCは。Catchyで思わず口ずさんでしまうサビも彼らの特徴。
激カッコイイRiffで始まり豪快に突っ走る“Let There Be Rock”は鳥肌モノのカッコ良さ。コレっすなあ、Rockは。後半のAngusのソロも気合入りまくり。
アルバム最後をシメるのはノリノリの疾走感に満ち溢れた豪州いてまえRock“Rocker”。『Dirty Deeds Done Dirt Cheap』収録曲。
◎Let There Be Rock/AC/DC
(Hit-C Fiore)