Funky Tramway/Mad Unity | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 鬼才Janko NilovićMad Unity名義でBelgiumで録音していたこのアルバム。Library Musicの巨匠とも言われるNilovicが残した数ある作品の中でも本作は個人的に一番のお気に入りである。理由は本作に参加しているBelgiumの凄腕Musicianによる演奏が素晴らしいから。特にあのPlaceboの『Placebo』にPercussionで参加しているJean Pierre Onraedtの叩く激カッコイイDrumsにやられた。PlaceboからはTrumpet奏者のRichard Rousseletも参加している。またCosmicにエレピやSynthesizerを弾きこなす鍵盤奏者Koen De Bruyneも素晴らしい。さらに、後にMarc MoulinとTelexを結成するDan LacksmanがSynthesizerで参加しているのだ。トルコのIstanbul生まれのJanko Nilovićはフランスを拠点に活動し70年代に数多くのLibrary Musicを制作してきたComposer/鍵盤奏者であるが、正当な評価を得るのになったのは20年後の90年代になってからであろう。SamplingのネタとしてDJやMusicianが欧州発のLibrary MusicをDigしまくっていた頃だ。確かにそっち方面で絶大な人気を誇るNilovićだが、本作などを聴くとOnraedtが叩くBeatなんかは超絶カッコイイDrum Breakのネタの宝庫である。何はともあれ、こうやって、どんな形であるにせよ、ようやくNilovićのような才能のある裏方の天才が評価されるようになってきたのは嬉しい気がする。何しろ本作のような内容も素晴らしい激レア盤がようやく再発される時代になったのだから。

 

 『Funky Tramway』はMad UnityVogueから75年にリリースしたアルバム。

アルバム1発目はのタイトル曲“Funky Tramway”はいきなりHorn隊がスリリングに切れ込んでくるElectric Funk重心の低いリズム隊にのって軽やかに飛び跳ねるKoen De BruyneFunkyなエレピが最高。

憂いを湛えた女性Scatが最高な“Flemish Suite”。切なく、そして何とも胸がかくみしられるような郷愁がたまらない。

JazzyなElectric ShuffleSitting Bull”。Nick Roland唸りを上げるギターもカッコイイ。

Percussionが鳴り響く中、Nilovicお得意のMysteriousな女性Scatが幽玄に宙を舞う“Underground Party”。FunkyなClavinetもイイ感じ。

女性Scatが印象的な“Manneken-Pis Rock”もClavinetが活躍してChorus隊が弾けまくるFunky Tune。Syhnthesizerもウネウネ絡んで面白い。

Jean Pierre Onraedt超絶カッコイイDrumsから入る“Gipsy Funk”。Pino MarcheseのぶっといベースにNick Roland歪ませたギター・ソロが最高で、Koen De Bruyneの鍵盤がこれまた激カッコイイJazz Funk.。

Spacyなイントロで始まる“Atomium”。は呪術的なムードも漂うChorus浮遊するエレピSynthesizerDopeすぎるナンバー。

これまたDrumsSynthesizerのRiffがカッコイイ12拍子のCosmic FunkDisconnected Song”。

5拍子のCosmic FunkLittle Butcher's Street”。浮遊感漂うエレピSyhnthesizer幻想的な女性Chorusが絡み、最後は清らかなScat Chorusが鳴り響いていく。

アルバム最後を飾るのは“Fish Market”。BluesyでイナタいRiffで腰を動かすFunky Rock

(Hit-C Fiore)