Dorothy MooreはMississippi州Jackson出身の女性Singereであるが、やはり幼い頃から教会のChoirで歌っていたという。Jackson State Universityに在学中にThe PoppiesというGirl Groupに参加したDorothyだが、彼女の名前が全米に広く知られるようになったのは、やはり地元のJacksonで設立されたIndipendent LabelのMalaco Recordsからリリースした“Misty Blue”の大ヒットしたことによるだろう。MonicaやMary J. BligeもCoverしたこの南部の詩情が濃厚に漂うSoul BalladはR&B Chartで見事に1位を獲得している。Earthyで切なくMellowなこの曲は60年代初頭に設立されたが苦しい経営状態が続いていた南部のLabelのMalacoを一躍全米中に強く印象付けることになった。一方、この1曲によってMalacoの救世主であるばかりか、Southern Soulを代表する歌姫的存在にのぼりつめたDorothy Mooreは、その後も78年にもSam DeesやFrederick Knightらが提供した素晴らしい楽曲ををDeepに歌いこんだ素晴らしい『Once Moore With Feeling』など中々の佳作をMalacoからリリースしている。南部出身らしい大らかで滑らかな歌い方で包み込むような歌唱は、Gospelがベースにあるものであろう。Muscle Shoals Hornsも参加した本作ではSlowでDorothyの長所が生かされているが、何曲かでStringsやギターが過剰になっているところが唯一の欠点である。しかし、それはタイトル曲やその他の味わい深いSouthern Soulの名曲が帳消しにしてしまうだろう。
『Misty Blue』はDorothy Mooreが76年にリリースしたアルバム。
アルバム1発目Phillip Mitchell作の“The Only Time You Ever Say You Love Me”は、これぞSouthern Soulといった感じのピアノとギターで始まる。Horn隊とChorus隊を従えたDorothyの歌いっぷりもバックに負けじと魂入りまくり。
Dan Penn作James Carrの名唱で知られる“Dark End Of The Street”。Dorothyの伸びやかな歌声がMuscle Shoals HornsやChorus隊をバックに映えまくる。
Georgie FameもCoverしたWillie Nelsonの、これまた名曲中の名曲“Funny How Time Slips Away”。Dorothyも気合い入りまくりの熱唱。
Mississippi州Jackson生まれの鍵盤奏者/作況家Carson Whitsett作の“Laugh It Off”。
Bob Montgomery作のタイトル曲“Misty Blue”。Joe Simonが72年にCoverしたっことでも知られる元々はCountry Balladであるが、Gospelの香りも漂うSouthern Soulとして見事に仕上がっている。
大仰なStringsと派手にぶちかますBrass隊にロックなギターが場違い感たっぷりではある“Enough Woman Left (To Be Your Lady)”。
Eddie Floyd作の南部感覚あふれる“I Don't Wamt To Be With Nobody But You”。
コッテリした女性ChorusとHorn隊の絡みが抜群の南部産Funk“Ain't That A Mother's Luck”。ぶっといベースと力強いピアノがDorothyのSoulfulで生命感に満ちたVocalを盛り上げている。
続いて畳みかけるようにノリノリの“Too Much Love”。
最後をシメるのはEddie Floyd作の“It's So Good”。張りのあるDorothyのVocalが素晴らしい。
(Hit-C Fiore)